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靴ズレを防いで故障予防!正しいシューズの履き方

私は、市民ランナーを対象としたスクールを運営する以前、アウトドア総合ブランドの店頭で4年間、シューズのフィッターを務めお客様の足と向け合ってきましたが、靴売り場の店員経験の中で、
『この靴、私には合わないみたいで足を痛めてしまいました。別のサイズ(または別の製品)に交換してもらえませんか?』
という、クレームをいただくことが意外と多くありました。

もちろん、本当に足にあわないシューズをこちらのフィッティングミスで販売してしまっていた場合には交換対応は率先しておこなうのですが実際にはそれはごく稀なケースです。

足のお悩みで再来店されるお客様の多くは
「シューズの履き方のポイントが押さえられていなかった」
といことが圧倒的に多いのです。

この場合、仮にサイズを変えたとしても、シューズそのものを交換したとしても、この問題の本質を見落としてしまっては靴ズレは一生 解決ができないのです。

重要なことは「シューズをどうやって履いているか?」

ぜひ
“3つの本質をおさえたシューズの履き方”
を日ごろから意識して足のトラブルを未然に防ぎ、地面から得られるエネルギーを効率よく推進力へ変えられるようになりましょう。

1.がっつり紐をゆるめる

クツひもは必ず一番上から順番に、つま先側までを″がっつりと″緩めましょう。

[大切なこと]

運動の習慣がある方ほど、むくみや疲れによって足は毎日ミリ単位で変化しています。そして、その細かい変化は自分でも気づくことがとても難しいのです。
大切なことは「自分の足は毎日大きさが変化している」ということを知っておき、いざスポーツをするという前には必ず紐を前までゆるめることを習慣にすることです。

たとえ足がどのような変化をしていたとしても、スポーツをする前には、常に紐を前までゆるめてからシューズを履くことが習慣になっていれば、足の変化は関係ありません。その時に一番よいフィット感を得ることができます。

2.かかとを後ろにあわせ、足首の角度を直角に

クツひもをしめる前には必ずかかとをクツの後ろにあわせ、足首の角度が90度に(膝の真下にかかとの骨がくるように)しましょう。

[大切なこと]

そもそもクツという製品は必ずかかとを基準に設計されています。特にスポーツむけのシューズほど、作り手のシューズメーカーさんや職人さんは履き手のわたくしたち消費者のことを考えてさまざまな工夫(努力)をしてくれています。履き手のわたくしたちもその想いを汲んで、クツひもをしめる前には焦らず、慌てず、正しい角度に足のポジションをとるようにしましょう。

(かかとのポジションが雑になると、どれほど良いシューズを履いていても、かかとの緩みが膝や腰への負担につながります)

3.紐を前から一段ずつ横方向に締める

クツひもは一番前の段から一段ずつ、必ず横方向にチカラを入れることを意識して締めてゆきましょう。

[大切なこと]

クツという製品はアッパーという素材がひもで横に寄せられることによって、甲を固定する構造で作られています。大切なことはその構造を理解して、日ごろからちゃんと時間をかけて紐をしめること。

焦って足もとがおろそかにすることは、身体への負担だけでなく、気持ちの油断からも故障や事故につながりやすくなりますので、NGです。

マラソンは、がんばる人ほど身体への負担が増してゆくスポーツですが、ひものゆるみは気のゆるみと意識して、最も重要な足もとを疎かにせず、シューズの性能を最大限ひきだせるよう靴ひもを締めることは丁寧に練習してゆきましょう。

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