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Loving and Whisper

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私のnoteつぶやきより、 恋に関するものをまとめました。
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2018年9月の記事一覧

恋する前は
愛は笑顔だけだと思ってた
恋した後は
愛で泣くこともあるのだと知った
泣くほど悲しくて
泣くほど幸せで
泣くほど愛おしくて

恋する前は
愛は幸せだけだと思ってた
恋した後は
愛は想像できないほどの幸せであることを知った

戸棚の奥に隠した宝箱
開けるとそこには子供の頃の思い出と
愛と
信じる心。
そこに紛れ込むように、そっと入れる。
あなたへの感情を、そっと入れる。

声は鯨に
目は鮫に
耳は海豚に、与え、

足は鷹に
腕は梟に
胸は雀に、奪われ、

愛と哀は
髪に編み込んで、隠し、

あなたに見つからぬよう、
息を潜める。

わすれなぐさ

勿忘草を煮込んだスープをコーヒーに混ぜて
さよならを伝えた後も、あなたの心から消えないように
小さな、小さな毒を一口。

勿忘草を摘んだ後に流れる花蜜が
あなたの手の甲にうっすら浮かぶ血管に沿って流れて落ちる。
私の涙と混ざって地面に落ちる。

勿忘草をぷちりと摘んで千切って契って
花びらを砂糖に包んでお菓子を一つ作って食べて、
おかげで忘れられない。
あなたが忘れられない。

おかえりというあなたの腕に包まれたくて
走って走って帰るの
ただいまとあなたに言ってその口でキスをしたくて
走って走って帰るの

ボタン一つ押せばあなたにつながるけれど
ランプ一つ灯ってもあなたは応えないだろうと
どうしても思ってしまって
ラスト2ミリで指はとまる。

ソファで寝ながら
プルルと電話が鳴って
その先にいるのがあなたではないと知っていても
その先にいるのはあなたなのではと期待してしまう。

あさやけ

二人して珍しく早起きして
なかなかもう一度眠れないから
なんとなく窓の外をあなたと見たのは、
霧と梅雨
初めて見た朝焼けは熱を帯びた布団の中
ほのかにお酒の香りがするカーテンの向こう

そんな思い出ばかりで
夜、なかなか寝付けない時は
空っぽにならないビールの缶をテーブルに並べて
もう一度、霧と梅雨
もう一度、朝焼けに焦がれ漕がれて
夢へと連れて行ってくれるのを待つ。

溢れ出る涙を瓶に詰めて海に流したら
いつかはあなたに届くのかしら
狂おしいほどの愛を、心臓を割いて出したら
ごぼごぼと溢れ出るのかしら

手についたアイシャドウ
口元に拭いて
爪にこびりついたルージュ
睫毛で擦りとって
指先に塗り残したチーク
舌に乗せて

あなたの目に映っていないようだから
一つ一つ
あなたが拭き取ってね

流れる気持ちに身を任せていたら
深い森の中に紛れ込んで
鳥の儚い声でさえ届かない場所にたどり着く。

夏に出会い
秋に愛を重ね
冬では悲しみに暮れ
春に忘れる