Shelly

東京在住、慶應義塾大学法学部政治学科卒。双子の母。 某外資系証券会社に7年間勤務後退職。勉強したこと、思ったことなどを綴ります。 愛犬Shellyの名前をとりました。

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東京在住、慶應義塾大学法学部政治学科卒。双子の母。 某外資系証券会社に7年間勤務後退職。勉強したこと、思ったことなどを綴ります。 愛犬Shellyの名前をとりました。

最近の記事

子宮頸がん検診「異常なし」で安心してはいけない理由

子宮頸がんは日本で年間約1万人が罹患し、約3000人が死亡しており、患者数・死亡者数ともに近年増加傾向にある。しかも、20-30代といった若い年齢や子育て世代で広がりつつあり、海外ではその恐ろしさからマザーキラーと呼ばれている疾病だ。日本でもその危機感が広まり、女性の健康診断では大抵の場合必須項目で医師が子宮頸部をこすって細胞を検査するという細胞診が簡単に受けられるようになった。そして検査結果としてNILM(異常なし)、ASC-US(意義不明な細胞の異常)、LSIL(軽度異形

    • 絶望と希望

      希望することをやめてはならない。 じっさい、たとえ合理的な根拠がなくとも、人間は希望することをやめない。 戦争はおそらく不治の病であるかもしれない。 しかし、われわれはそれを治療するために努力しつづけなくてはならないのである。 つまり、われわれは懐疑的にならざるをえないが、絶望してはならない。 それは医師と外交官と、そして人間のつとめなのである。 高坂正堯 『国際政治 - 恐怖と希望』

      • 虐待は親のせいなのだろうか

        21歳の母が二人の子供を車に放置して死に至らしめたことがニュースで取り上げられた。 このニュースへの世間的な反応が興味深い。母親をジャッジするようなコメントが多くの数を占めるわけで、当然母親の肩を持つようなコメントはない。二人の子供を放置し、男の家で過ごしていた上に虚偽の申告をした最低な人間だ。そういう印象が強いだろう。本記事で母親の行動を正当化するつもりは一切ない。しかし、一部の情報だけをもとに全てを知ったかのようなジャッジは何かを解決するわけでもなく、また将来の虐待を減

        • ロサンゼルスのストリートから学べること ー 薬物依存のスパイラル ー

          ロサンゼルスのダウンタウン、スキッド・ローというエリアを訪れたことがあるだろうか。 *The guardian より画像引用 きらびやかなビバリーヒルズから車で20分とは思えないような光景に、足を踏み入れる人は少ないだろう。約1km2にわたって無数のテントが立ち並び、そこには2,500人程度のホームレスが住んでいる言われている。ギャング活動や売春、薬物取引が日中から行われ、明らかに観光客が面白半分で足を踏み入れる場所ではない。銃を突きつけられ、命を狙われることも珍しくない

          不幸になる現代人

          心の不調を訴える人が急増している。しかもそれはコロナ疲れという言葉で片付けられる増加率ではない。日本全国においてコロナ前の2017年の時点で、外来を受診した患者数はその10年前の約2倍に上り、うつ病や統合失調症などの精神疾患の患者は年々右肩上がりである。また、並行して増加しているのが虐待の件数だ。児童相談所が対応した件数は、2020年に20年前の約12倍近くに上った。ここ5年で見ても2015年が10万件だったのに対し、年を追うごとに増加し、2020年には全国で20万件と倍の水

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          ウラジミール・プーチンの幼少期

          ロシアによるウクライナ侵略は世界に衝撃を走らせた近年最大の悲劇だ。大国ロシアを意のままに操るウラジミール・プーチンとは一体何者なのか。 ロシアの大統領プーチンは近年の国際情勢において最も危険視されてきた人物であるが、21世紀においてここまで過激な行動に出るとは誰が予想しただろう。プーチンはなぜ大義のない残虐な戦争を推し進めるのだろうか。彼の原動力は何か。それは、彼の過去を知らずには理解できない。 プーチンが生まれたレニングラード(現サンクトペテルブルク)は第二次世界大戦前

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