中国で感じたカルチャーショックのあれこれ。
こちらの生活が始まってからかれこれ2か月が経過。
初の中国大陸、中国語ゼロスタートな私だからこそ感じることを、
簡単に記しておこうと思う。
驚き①英語が通じない
『世界の大都市なのだから、中国語がわからなくても何とかなるだろう。』
『なんなら日本語も少しは通じるかも。』
来る前はそんな風に考えていた私、甘かった。
着いた翌日、道端で公安警察に声をかけられ何かを要求されたがわからず、
パニックになって、日本語でずっと話し続けたら、何とか解放されたり。
(身分証を見せれば良かっただけと後から気付く)
お店で声をかけられた際には、言葉が全く出てこず、店員さんに
「もしかして、耳が聞こえないの?」
と言われてしまったり、、、(その後は翻訳アプリ上で会話した)。
街で出会う人々は、こちらが中国語を理解していないだなんて全く想像すら及ばないみたいだ(もっともここ数年で外国人人口も激減してるだろうけど)
最近は英語ができる人が増えていると聞いていたが、日常生活で使うレストランやお店、公共交通機関などで出会う人々とは、中国語でないと難しいと感じる。
驚き②スマホが手放せない
北京の暮らしは便利だ。スマホ一つで全てが完結する。
言い換えれば、スマホが無いと一歩も外に出られなくなる。
そんな都市で最初に覚えた3つの言葉。↓
現在、北京では、外出時に72時間以内のPCR検査陰性証明が必要。
北京に入る際は、必ず「ジェンカンバオ(健康宝)」をインストールして、PCR検査結果が反映されるよう登録を完了させる必要がある。
街中はスーパーでも駅でもどこでも、健康宝のQRコードが設置してある。
それをスマホで「サオ(扫)」して、陰性であることを証明しなければ先には進めない。
(扫健康宝码?、とどこででも聞かれる)
高齢のおじいちゃんおばあちゃんですらもスマホを一台ずつ持って、
お店の前でQRコードスキャンして入店する姿も目にした。
すごい強制力だなと思う。
支払はモバイル決済が普通。
むしろクレジットカードや現金は取り扱いがない店もある。
また店頭で買い物をするよりも、オンライン注文して自宅配送してもらった方が安かったりする(物流費も信じられないほど安い)。
その為、家にいても、野菜や日用品、雑貨、出前などをスマホから注文する日々。
もう、スマホ無しでは生きていけない。
驚き③人目やルールを気にしない?
気温が高いある日のこと。道路の向こう側から歩いてきたおっちゃんの姿は、いわゆる「北京ビキニ」だった。
※北京ビキニ:胸元までTシャツをまくり上げる(=腹だけ出す)スタイル
今では「文明化にふさわしくない」と規制されている地域もあるようだが、
来てから既に何度も目撃している。
また、特に高齢の男性に多い気がするのが、平気で道端で唾を吐いたり、
痰を吐いたり。(1日1回はどこからともなく聞こえて来る…)
「水泳禁止」と書かれた川で平気で泳ぎまくる市民が意外と沢山いたり。
(街中は監視カメラだらけ。誰がルールを守っていないか、すぐに分かる気もするのだが…。)
彼らのルールを守る、守らない、人目を気にする、気にしない、の塩梅はまだよくわからない。
驚き④たまにテレビが映らなくなる
中国にメディア規制があるというのはよく聞く話。
その日も、海外メディアのドキュメンタリーを観ていたのだが、突然、要所要所で「NO SIGNAL」の文字が出てきて放送停止してしまった。
暫く待ってみたが、その日は、エンディングまで映らなかった。
本当のところはわからないが、恐らく規制が入ったのだと思っている…。
驚き⑤歩きスマホならぬ、バイクスマホする人々
海外あるあるかもしれないが、道路が綺麗に舗装された北京でさえも、当初は横断歩道を渡るのが怖かった。
何故って、こちらでは歩行者優先という考えが全く無い。
車もトラックも、渡れる時に渡るのが普通。
そして、自転車とバイクの交通量が多く、専用レーンも設けられてはいるものの、車と逆走して走っている事が日常茶飯事だ。
特にバイクは、デリバリー労働者が多く、注文からお届けまでのスピードが彼らの評価(しいては報酬)に影響するらしく、大体スマホを見ながら猛烈スピードで走っていく。
また、ヘルメット無し、二人乗り三人乗りバイクもよく目にする。
バイク事故に対する危機感はあまり無いのかもしれない。
こんな状況なので、事故に巻き込まれたりしないかと、当初はソワソワした。
驚き⑥大雑把でスピーディーな思考?
一概に言えないが、なんとなく、大雑把だな、と感じる事が少なくない。
0か1かといえば1なのだが、1か100かといえば、個人的には1に近い事もあるな、と思ってしまう。
(日本ではもう少し丁寧な対応が多い気がする)
良し悪しはさておき、その為に仕事が早かったり、物事がスムーズに動く印象はある。
例1:PCR検査
こちらでは、数秒で終わる。舌先を綿棒で拭われて終わりだ。
混んでいても良いテンポで検査されていくので、ほとんど待たないで済む。
当初はなんて早いのだろうと、検査員の仕事捌きに感動すら覚えたが、
ある日、いつもは持たされない試験管を渡されて気が付いてしまった。
そう、一つの試験管で、10個以上と思える検体を一度に検査していたのだ。
え、これって…。
そう、1人でも陽性が出れば、たまたま同じ試験管で検査された10数名は
再検査となるそう。もちろん全員、陰性が確定するまでは自宅隔離だ。
(場合によっては同じ建物に住む全住民も外出を禁じられるのだそう)
なるほど、毎回試験管の蓋を開け閉めしている作業がないから早かったのか…。
例2:レストランやカフェでの注文
基本、各卓のQRコードをスマホで読み込んで注文できるので、
店員を待つ必要は無く、この点は本当に効率化していると感じる。
直接注文する時も、中国の方はメニューを読み上げたりしないらしい。
「これと、これと、これください」
店員さんも嫌な顔一つせずに応対してくれる。
英語のplease と同意の「qǐng(请)」は、丁寧な物言いをする際に使う言葉だが、
実生活ではいちいち付けて依頼しないという話も聞いた。
また感嘆詞のように短い音もある。
例えば「はい」というときは、日本語の「うん」に近い、「ng(嗯)」。
聞き返したい時は、「Á(啊)?」で良いそう。「もう一度お願いします」と言う手間が省ける。
日本で「あ?」と聞き返せば、喧嘩を売っていると捉えられかねないが(笑)
おわりに
少し、ネガティブな驚きも多かったかもしれないが、
こちらに来てからもう一つ感じたこと。
中国の方々は、本当に親切。困っていると、親身になって助けてくれる。
美味しい食事、何千年もの歴史と文化、楽しいエンタメも沢山ある北京。
引き続き、様々な魅力を発見していきたい。
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