シャトルバスドライバーは本日も快走中です!!#26
9月21日(土)AM9:35 女の子は「チャッカリ」してるわ〜
ショッピングモールと駅を往復している「シャトルバス」のAM9:00台は
「ターミナル駅⇒ショッピングモール」
の片道運行となっている。あくまで、シャトルバスは「ショッピングモール利用者」のために運行されているため、
ショッピングモールが開店してもいない「AM9:00台」にショッピングモールから駅に向かう人なんて、いませんよね?
という無言の圧力により、近隣住民の方に対して「便利使いしないでくださいね」ということであろう。
ただ、ショッピングモールの周りには、住宅街が広がり、マンションも公営住宅も建っていることから、AM10:00以降には、当然「便利使いしている人」もいると思っている。
現在の時刻はAM9:32。ターミナル駅からお客様を乗せて「シャトルバス」を到着させた私は、通常とおりに「ターミナル駅からご乗車された乗客」の降車を確認した。
この後、「回送」としてターミナル駅に向かうまで約7分の待機(という名の休憩)があるのだが、私の基本動作としては「バス車内の忘れ物確認」を行うことにしている。この時、降車扉は「開けたまま」行っており、万一、お客様が「誤って(確信犯で)」ご乗車されようとしても、
「すいません。現在はショッピングモールからターミナル駅への運行は行っていないので、AM10:00台の始発までお待ちください。」
と説明を行っている。そうは言っても、このケースは「本当にマレ」な話であり、約半年の乗務で「5回」言ったか?くらいの話である。
この日も、私は「基本動作とおり」忘れ物の確認を行っていたのだが、ふと降車扉の外を見ると、小学校低学年(2~3年くらい)の「女の子」が2人立っていた。
(土曜日とはいえ、保護者がいるわけでもない「小さな女の子」が2人。なぜ?こんなとことに?)
私が、その2人の女の子に近づくと
「運転手さん、バス乗ってもいいですか?」
とても「ハキハキ」とした感じであった。
(おい、おい、ウソだろ・・・)
と思いながら、一応「キマリどおり」に女の子に話してみた。
「このバス、AM10:00まで乗れないんだけど、30分ほど、待てるかな?」
女の子は「困る」わけでも「考える」わけでもなく
「今から、〇〇(ターミナル駅の向かい側にあたる場所)に行きたい・・・」
(今から?・・・マジかよ。)
まっすぐな目で、シッカリと堂々と話してくる。
(この子は絶対「わかって」いる。「運転手さんは私をバスに乗せてくれる」と・・・)
一瞬で「完全に勝ち目がない」ことを悟った私は、内心「負けた、悔しい~」と思いながら、
「わかった・・・乗っていいよ。そのかわり『内緒』ね。」
女の子2人は「わ~い!」と言いながら乗り込み、「チョン」と座っている。
(チャッカリしてるな~)
運行表上は「回送」となっているバスを、2人を乗せて出発させた私は、ターミナル駅に到着した際、「シャトルバス乗り場」の数十メートル手前で「ハザード」を点け、バスを停車した。
2人は「最高の笑顔」でバイバイをしながら、
「運転手さん!ありがとう!!」
と言って、降りていった。
(この子たちは絶対「わかって」いる。こうすれば「大人」が喜んでくれると・・・)
「あ~悔しい!!」と思いながらも、結局、私は「子供たちの思惑通り」にその日一日を「気分良く」乗務することになった。
この子たちは、どう見ても「小学校低学年」。お友達か?姉妹か?は分からなかったのだが、本当に「シッカリ」と大人と話し、「チャッカリ」と自分の目的を達成している。
「末、恐ろしい・・・」
でも、「こういう子」って、いつの時代にも、絶対いますよね???
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