地獄に浮かぶ

贖罪では覆いきれない過去、善意と愛想の自己破産。残された日々はせめてもの懺悔です。年々悪くなる運勢も、報いか呪いのせいならば頷ける。夜誰かに会う度、今日の言い訳を逡巡させては嚥下して、結局悲しみも怒りもどっちもどっちだって気づいた。とても都合の悪いことに、この世のすべてはラブストーリーだ。もっと可哀想な人はいくらでもいる。生きようが死のうが救いのない僕は、どこにも当てはまらないようで特別でもない。不幸って、地球が丸いことに似ている。

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