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アンティークコインの世界

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前7世紀に世界で初めて金属製の円形コインがリディア(現在のトルコに位置した古都)で発行された。物々交換の効率の悪さから解放され、小さく軽く携帯しやすいコインによって人間はさらに商…
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2020年11月の記事一覧

アンティークコインの世界 〜ヘレニズム期の厳選古代ギリシアコイン〜

今回は彫刻が美しく、発行背景が興味深いヘレニズム期の厳選した4枚の古代ギリシアコインを年代順で紹介していく。 本貨はヘレニズム期を代表するギリシアコインのひとつで、アンティゴノス朝マケドニアで前277~前239年頃に製造された4ドラクマ銀貨である。港町として栄え、要塞としても重要だったアンフィポリスの造幣所で発行された。 表面に治世中の王アンティゴノス2世の肖像を刻んでいる。アンティゴノスは牧神パンの熱心な信奉者であり、自身の肖像をパンと重ね合わせて表現した。本貨は前2

アンティークコインの世界 〜厳選古代ローマコイン〜

今回は厳選した7枚の古代ローマコインを年代順に紹介していく。共和政期から帝政期にかけて発行された貨幣を見ながら当時の政治的背景を読み解いていく。どのコインもローマ史上重要なものであり、サイズは小さいながらも大きな歴史背景を背負っており、またその重みもある。 🦋🦋🦋🦋🦋🦋 図柄表:ローマ女神 図柄裏:ロムルスとレムスを見守るローマ女神 発行地:ローマ共和国ローマ造幣所 発行年:前115〜前114年 額面:デナリウス 材質:銀 直径:18mm 重量:4.03g 発行者:

アンティークコインの世界 〜古代ローマの日常で使われた貨幣〜

今回は古代ローマで発行されたAE貨を年代順に紹介していく。共和政期から帝政後期までの貨幣を時代ごとに満遍なく掲載した。AEとは銅を主体とした合金貨のことであり、黄銅、青銅、銅鉛等を素材とした貨幣である。今回登場するAE貨に分類されるセクスタンス貨、アス貨、セステルティウス貨、センテニオナリス貨などは額面が低い少額貨幣で、庶民の日常の買い物等で頻繁に使用された。そのため、状態が優れたものは数少なく、肖像や銘文がだいぶ摩耗し、ものによっては判別が不可能なものまである。 こうした