緊張しすぎて笑われながら契約をもらった話【フリーランス営業小話】
「ひつじさん、、、お酒が進みますねえ、、、、!!笑」
とあるクライアントさんから言われたセリフが頭に残ってる。
向かいに座っているその方はこちらが緊張しているのを見透かした様にニヤニヤしてやがる。
くそう、、、、。
そりゃ酒だって進むさ。
遡ること1ヶ月ほど。
この前の年末年始、ひつじは数人からコーチングの依頼をいただいておりました。
お仕事がお休みになって1人でものを考える時間が増えるからでしょうか。あの2週間ほどで爆発的に依頼がきたなあ、、、、。
で、今回話題にしたいのはそのうちの1人。
もともとコーチング関係なく関係があった彼は、以前から「夏樹さんとサシでご飯行きたいです!」なんてお誘いを頻繁にしてくれていました。
お互い忙しくて時間が取れなかったけど、年末にやっと鎌倉に行ってきたのですよね。
鎌倉を選んだのはどうやら彼は単にご飯に行きたいのではなく「コーチングを受けたい」とのことだったから。
じゃあ、できるだけ私の素の姿を出せる場所がいい。すなわち鎌倉に行くことになるわけです。
初めて一日一緒に歩いてみた彼の感想は
「うわあ、、、、、これは、、、、さすがプロですね、、、、。」とのことだった。
会話の中で彼が何気なくこぼした発言や、表情の変化などを記録しておいて道中立ち寄ったカフェでまとめてフィードバックしてみたのだ。
帰りの電車に乗り時には、もうコーチングを買うことを決めてくれていたようです。
で、数週間がたってついこの前。
実際に彼は私のコーチングを買ってくれました。
ありがたいことに彼が選んだのは、私のこだわりを詰め込んだ一番好きなプラン。お高い分だけあって、彼の年齢で手を出すには正直抵抗があっただろうに。大変ありがたい。
2年間、自分の対話プログラムを自分で売ってきた。
さて、ここまでが前置きです笑
私の話はいつも前置きが長い。
今回この話で伝えたいのはね、個人の活動を仕事にする上での営業活動についてのお話なんです。
「好きなことを仕事にしたい!」と感じる人は少なくないと思います。実際私の元にこの類の相談は来るわけですし。
しかしながら、これを実現するために本気で行動する人はそう多くありません。なんでかって、これを実現するには越えなければいけないハードルが多すぎるから。
で、そのハードルのうちの一つに「自分の好きな商品を売り込む」という営業活動があるわけです。
今回の記事ではこの「営業活動」への苦手意識とどう向き合って、実際に自分の好きなことを買ってもらう方法についてお話しします。
やりたいことは見つかっていて、もう活動もしているのだけど、それを売るのが苦手なんだよね。と言う方はぜひ参考にしてみてください。
今回の結論
で、早速結論からお話ししていくのですが、、、、、
営業に対して苦手意識があるあなたはぜひこれを覚えて帰ってください。
「スマートに売ることを諦める。」
です。
営業活動は上手になるが、慣れることはない。
私がまだ人にものを売る、提案した料金で買ってもらうと言う成約の体験がなった頃、こんなことを考えておりました。
「きっと売れている人は、営業で何をすると効果的に話が進むかわかっていて、ヒリヒリするようなことも無くなるだろなあ、、、、。」と。
あの頃のひつじよ。その期待はあまりしすぎないほうがいい。
この期待は半分叶いますが、もう半分は何度も成約の体験をしている今でも進行中の悩みです。
「何を話せばいいかがわかる。」
これは期待通り解決されました。
「ヒリヒリするようなことも無くなる。」
これは無理だ。きっと一生抱えることになる。
まず”何を話せばいいか”について。
これは正直、営業を始めた当初とやってることはあまり変わらない。
”自分が売っている商品がなんなのか。”
”これを買うと生活がどう変わるのか。”
”なぜ自分はこの商品を売っているのか。”
”なぜあなたにこれを売るのか。”
この辺りが盛り込めていればいいのではないだろうか。今回はそれほど重要じゃないので、割愛。
一番伝えたいのは、誰が話すかが重要だと言うことです。
”誰”、、、、というと、今も昔も私のコーチングを売っているのは私であるのだけど、、、、、もっと言うと、売っている人の在り方が重要なんです。
在り方って言うと抽象的すぎるので、もう少し別の表現を試してみましょう。
営業活動の現場で、私たちがやりとりしているのはテキストベースの情報ではなく、もっと深い言葉の裏にある、感情やもっと複雑な雰囲気など、、、そういう意図的に表現しようとしても出すことができないものをやりとりしているのですよ。
「出そうと思っても、出ないならどうしようもないじゃなん」と思うかもね。
この文章だとそうなるよね。ちょっと待ってね。
言いたいのはさ「どんな価値観を持って自分の活動を語るか」と言うことなのですよ。
幸せになってほしい人にしか営業がかけれなくなる。
コーチングを売り始めた当初だって、先に示した
”自分が売っている商品がなんなのか。”
”これを買うと生活がどう変わるのか。”
”なぜ自分はこの商品を売っているのか。”
”なぜあなたにこれを売るのか。”
と言う項目はちゃんと話していたのですよ。
しかし、どういう意図でこれを言っているかというと
「どうにか買ってくれ!」が強かったのよなあ。
もちろんコーチングがいいものだと思ってるから、自分の生業にしたのだけど、一度買ってもらうまでは営業するにしたって、自信などないのですよ。だから彼女が欲しくて仕方なかった中学生の頃みたいに、「誰でもいいから付き合って!幸せにするから!」みたいな、告白された側からしたら「なんじゃそれ」って思うようなマインドセットだったのですよね。
でも恋愛を重ねて大人になってみると、パートナーは誰でもいいわけじゃなくてこちらからも選ばせていただきますよね。告白されれば即OKだったあの頃とは違うじゃないですか。これと同じ現象がコーチングや営業にも起きているのですよ。
今の私はコーチングを売る相手を選んでいます。なんでかって、こちらが強く押して捲し立てて買っていただいても、その後のコーチングがいいものにならないから。そう言う失敗の経験があるので。
こちらばかり必死になっていてもしょうがない。買っていただく時には、相手側も本気じゃないとコーチングは機能しない。だから人を選んでいるのです。
あとは単純に”この人の人柄いいなあ”とかんじたり”応援したいなあ”と思うとき。これらの感情的なトリガーが弾かれないと私からコーチングを提案すると言うことはしないようにしています。
今は私の経験をベースに語っているので、コーチングのお話が多くなってしまっておりますが、他の業種の方も似たような経験や価値観を持っている方は少なくありませんでした。
ちゃんと相手と一緒に過ごす時間をとって相手の価値観を掘り下げてみて”この人の力になりたいなあ”と思えなければ話は始まらない。なんとなくでもそう感じれる状態でないならば何を語って何を訴えかけようと、それが心に刺さることはありません。気持ちを誤魔化して買ってもらっても、その後関係を続ける中で必ず露呈します。恋愛もそうでしょう。
だから上手に売るためには、相手に対して”本気で応援したい”とか”人柄が好きである”とか、こう言う価値観が背景にあることが大事であるのです。
これが数年間コーチングを売ってきた私が持っている現状の答えです。これ以外の人にはそもそも売れない。
そうすると、より緊張感は高まる。
でね、こう言う価値観が根付くと、営業中によりこう思うようになってくるのです。
「どうしてもあなたには買ってもらいたい、、、、。」
だって、自分が売っているものの機能的な価値はもうわかっているし、そもそも自分の感情としても応援したくなってしまっているのだから、買ってもらえなかったら大変未練が残る。
フラれる痛みは以前に増して強くなっていくので、営業の場で感じる緊張感とか、ヒリヒリする感覚は増していくばかりなんだ。
だからね。あの時のひつじよ。
「営業で何をすると効果的に話が進むかわかっていて、ヒリヒリするようなことも無くなるだろなあ、、、、。」
なんてのは叶わぬ期待だ。
上手になるけど、提案することで伴う痛みは増していく。
あの時の君からしたらスマートに営業をしているように見えるのかもしれないけど、内心バクバクだよ。
終わりに
さて、今日は営業についてお話をさせていただきました。
一緒にお酒を飲んだSさん。
君に居酒屋で営業をしている時さ、私は緊張のあまり話しているうちに角ジョッキを一杯あけてしまったよね。
それをみて君は
「ひつじさん、、、お酒が進みますねえ、、、、!!笑」
なんてにやにやしていたけどさ
そりゃ酒は進むさ、、、、笑
あのとき緊張しかしてなかったのだもの。
しかし買っていただけてよかったです。
これから一緒に進んでいきましょう。
そしてこれを読んでくださった皆さん。
今回のお話はちょっと救いのないお話だったかもしれません。
応援したい相手に何かを売るのは時に心の痛みを伴います。
しかし、買ってくれた時の喜びも格別ですよ。
自分が一番いいと思うやり方で、自分が一番応援したい相手に手を伸ばせるのだもの。
最初のうちは痛みが強いかもしれないけど、その痛みは受けてみる価値ありです。
ではまた。
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