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嫌いだと思っていた本業が実は好きだった?【”好きになりたい物”と”本当に好きな物”は別】【クライアントさんのお話】


代々木上原のカフェ。
人と待ち合わせをしているのですが、ちょっと早く着き過ぎてしまいました。

昨日雪が降ったせいか、駅までもっと時間がかかると思ったんだけどなあ、、、。

関東では記録的な大雪が降ったのだけど、その痕跡も一晩明けてみれば「こんなものか」って感じです(その背景に多くの方が除雪などで携わってくれている事を忘れてはいけない。ありがとう消防時代の同期、先輩、後輩、その他関わっている皆さん)。


初めてみる雪に戸惑う猫


せっかく時間があるのだから、書いてみたい事がある。

この前のコーチングで伺ったお話が妙にツボに入ってて、定期的にクスッと笑わせて頂いているのですよ。

何かっていうと「ちょっと変わったやりたい事の見つけ方」を見せて頂いたんです。

私がやっているライフコーチングって仕事では、対話を通じて「やりたい事が見つからない、、、、、」って方が好きなことを見つけて、それを個人事業にしていくまでをサポートしております。

でね、多くの方はやりたい事が見つかると、ぱあーっと明るい顔で報告をくれるんですよ。

「ひつじさん、、、、!!! 私のやりたい事ってこれだったのかもしれません、、、、!!」

なんていう報告がラインで定期的に飛んでくるのですけど、ごくごくたまーにちょっと違うパターンのリアクションに出会う事ができます。


今回記事にするのは、そんなレアなリアクションを見せてくれたクライアントさんの話。いやあ、、、、。あれはよかった。


基本的には個人的にニヤニヤしてしまう話を「ちょっと聞いてよ、この前さあ、、、笑」なんてテンションで書く記事だけど、まだやりたい事が見つかっていない人はこの記事を読んで「こんな見つかり方がある」って知って頂くと良いかもしれません。

好きな事を見つけるって必ずしもポジティブなイメージに直結しないんですよね。

ちょっと聞いていってよ。






【自己紹介】
ひつじと名乗る男



・工藤夏樹 (くどう なつき)
・1997年生まれ
・岩手生まれ神奈川育ち
・AB型
・星野源信者、BUMP OF CHICKEN信者、筋肉信者


都内の大学で救急医療を学び、卒業後は消防署に就職。
消防隊と救急隊を3年間経験したのちに退職。


その後は以下の3軸の活動をはじめる。


・ライフコーチ
・パーソナルトレーナー
・ゲストハウススタッフ

当時の様子↑


現在はライフコーチとしてのみを軸にして活動中。


活動の様子


オンラインでカウンセリングをしたり↓


動画を撮ったり、、、


コーチングを受けて移住を決意した方にお会いしに行ったり、、、。


クライアントさんに向けて絵を描いたり、、、。


筋肉、イラスト、、、、、「クラスで一番になれる」程度の特技を組み合わせながら、あくまで対話で人と向き合う力を研ぎ澄ませて仕事をしております。そんな具合の人間が画面越しにではありますが、これからあなたとお話をさせていただきます。何卒よろしくお願いいたします。

では自己紹介はこのくらいにしてそろそろ本編に参りましょうか





ワイルドスピードお客様



立川のIKEAでお昼。加減を知らない大盛りカレー。


そのクライアントさんとは、もう半年くらいの付き合い。

この方すごいんですよ。コーチングを始めた3ヶ月間で「この業界で頑張っていきたいんです!」ってやりたい事が見つかり、、、、


4ヶ月目でその業界でどんなテーマを持って活動していくかが更に決まって自分の活動のアイデンティティを確立しました。

で、同じくらいの時期にその業界で開かれているコンテストでグランプリを取るという快挙を達成し、、、、、、


もう、、、彗星の如く私の前に現れてから、瞬く間にドラマチックな展開を見せてくれているのです。


なんなんだこの人は。


通常、こんなに綺麗にコーチングが進行することは珍しいです。

「やりたい事が見つかった!」なんて早々におっしゃる方には、、、、大変失礼ながらちょっとした偏見を持っていて「そのやりたい事は果たして本物か?」と感じるのですよね。


別の記事(段落の下に貼っておきます。)にも書いたけど、今まで見てきたクライアントさんはそんな簡単に長期間取り組み続けられるような”やりたい事”を見つけてくることはできなかったのですよね。

一度は「やりたい事が見つかった!」と報告をくれるものの、1ヶ月後、次のセッションでお話しするときには「ああ、、、、確かにそんなこと言ってましたね私、、、。」なんてリアクションが返ってきたりする。


やりたい事と思って見つけたそれは、大して持続力のない一時的な好奇心に過ぎなかったのです。(これはその人が怠惰だからとかそういう事ではなくて、心理構造的にしょうがないんです。)

これは私のごく個人的な経験値に基づくものだから、必ずしもこれが正解ではないのだけどね。個人的にそんな偏見を持ってるよって話。


↑件の別の記事↑


4ヶ月でコンテスト優勝。



優勝祝いのお花。大変喜んでくれました。


で、この方はセッション開始3ヶ月くらいで既に彼女の好きなことが見え隠れするようになったのですよ。で、聞いてみたんです。

「普通にスルーしてましたけど、実は〇〇さんこれがやりたい事なんじゃないですか?」

「ああ、、、、確かに、、、、確かにそうかも、、、!」

と投げてみた意見が刺さった様子。
ひとまず一つ目のやりたい事が見つかりました。さて、これは続くやつかな?どうだろう。


と、様子を伺いながら楽しみに次のセッションを待ちます。



そして迎えた1ヶ月後。

「コンテストにエントリーしてきました。今一次予選を突破しています。」

んん、、、、?
あら、、、、そうなの!?


まじか。これは新しい事例だ。ちゃんと「やりたい」って言ったことをいきなり実行している。(しかも予選突破してるし。)こんなにすぐに本気で熱を燃やせるやりたい事がみつかるのか?!


で、結局この方はそのままグランプリを受賞してしまいました。素晴らしいな、、、、。


受賞の報告を頂いてから少し経った今では、もう個人でお仕事を受注するまでになっているようです。本当に早い。


私はコーチングに出会ってから「コーチングがやりたい!」って決意できるまでに1年半くらいかかったのに、、、。良いなあ、、、笑。自分でサポートしておきながら、ちょっと嫉妬してしまいます。


余談:この方の進捗スピードが早かった要因分析

やりたい事を見つけるまでのスピードが速い彼女に、コーチながら大変驚いていましたが、よく考えればこの進捗のスピードは当たり前っちゃ当たり前でした。だってコーチングの初期でやることを彼女は事前に自力でやっていたのだから。
何かというと「感情表現のツールを確保して、表現を継続すること」。具体的にはコーチングを受ける前から文章の発信をなさっていたのですよね。で、私もその人の文章が好きでずっと読んでいて、あちらも私の文章を読んでくださっていて、、、、
という感じだったので(ふわっとまとめるな笑)、この方は早かったのではなくて、いわばフライングをしていたのです。それもとても尊いアクションを通じて。
感情表現をすることの何がそんなにやりたい事を見つけるのに大事なのか語ると人記事書けてしまうので、また別の機会に。


まさかの少女漫画的展開。



で、ここからが本題です。例の如く私の話は前置きが長い。

先日のセッションでのこと。すでにやりたい事を突き詰めているこの方に新しい「やりたい事」が発見されました。それが何かというと、今の本業なんです。


これがねえ、、、、読んでるかな本人。もう、、、、申し訳ないけどニヤニヤしてしまうんですよ。

本人からお話を聞いている間、少女漫画を読んでいるような気分に浸らせていただいていました。

「なに、、、、あいつのこと嫌いだったのに、、、、なんで私あいつといる時こんなに楽しいんだろう、、、、、」みたいな。そんなリアクションだったのです。


ちょっと順を追って説明しますね。


そもそも、このかたはとある専門技術を要するお仕事をされていて、この仕事があまり好きじゃかったようなんです。

だから、新しいキャリアの可能性を模索したいという目的で「やりたい事を見つけたい」と私に依頼をくださいました。

で、実際にグランプリを獲れるような強いキャリアの軸を作っているわけですが、実際、もともと本業にされていた仕事を辞めても生きていける未来が見えてきた今になって、「もしかしたら本業が嫌いじゃないかもしれない、、、。」なんて旨の発言が散見されるようになったのです。


くう、、、、、展開がアツい、、、、っっ!!!!


「もともとこの業界のアンチだったんですけどね、、、、。」

「でもこの業界について周囲に語っている自分がなんともイキイキしてるのに気づいてしまって、、、、。」

「どうしよう、、、認めたくない、、、、。私この業界好きかもしれない、、、。」


大変苦しそうに、眉間に深く皺を寄せながらそうこぼされていました。

やあああああーーーーーーー!!!!

全然そんな類の話じゃないのにキュンキュンしてしまいますね。

もう本人の口からそこまで言葉になって溢れてくるのだから、本当にその業界が好きなんでしょうね。もう手遅れです。好きなんですよ。

だからいつか認めることになります。時間をかけてゆっくり消化していきましょうね。その感情は。

きっとこれを飲み込めると、もっと純粋にやりたい事が理解でき、アイデアや行動力にブレーキがなくなるのではないでしょうか。


本業を受け入れたら次は何が見えてくるのでしょうね。
この前語ってくれた、とある大掛かりな物を作るという夢もまた違った形に生まれ変わるかもしれない。感情のアウトプットの仕方だってまた変わるかもしれない。次のセッションが楽しみです。

まとめ
”好きな事”と”好きになりたい物”は別物



夜7時。この方とはラーメンを食べてセッションを締めるのが定番の流れ。


さて、今回はちょっと変わった「やりたいことを見つけた事例」を紹介してみました。どうだった?キュンキュンしました?私だけだろうか。良い話だと思ったんだけどなあ。


この記事で伝えたかったのは「”やりたい事を見つけた自分”のイメージは、必ずしもポジティブ100%の単純明快な物ではないよ」という事なんです。


最近コーチングを受け始めてくれた方もこんな質問をしてくれました。「コーチングを受ける方はみんなセッション後には晴れやかな顔で帰って行くんですか?」なんて。

答えはNOである事が多いです。

むしろ、対話を重ねて行くうちに”今直面しているけど見えないふりをしていた課題”に直面せざるを得なくなって、苦しい顔をされていかれる方が多い。

やりたい事を見つけるプロセスも必ずしも、明るいものばかりでなく今回のクライアントさんみたく複雑な心境である事だってあります。


あなたがもし「やりたい事がない!」と嘆いているなら、考えてみてほしいのです。あなたは何か見えないふりをしている大事なものはありませんか?生活の中で常に触れているけど、”それ”があることに慣れてしまってありがたみが感じられなくなってしまっているものはありませんか?

まあ、そう語りかけて多少頭を捻っただけで気づけるようなら、そんなに長期的に頭を擡げるような悩みにはなっていないでしょうね。

今回のクライアントさんだって、新しくやりたい事を見つけて、グランプリをとって、個人の仕事として育ててみてから初めて、手元にあった本業に対して”好き”という感情を自覚し始めたんですから。

今の環境でどれだけ頭を捻っても発想の限界があります。

現状に不満があって、とても”好き”とか”やりたい”と思ないのであれば、現状から逃げるために具体的な行動をしてみてください。

退職するなりして晴れて逃げ切ったならば、新しくやりたいことを探せば良いのです。きっと本当に逃げたかったんだ。逃げなきゃ何も始まらない。逃げる途中で、多少未練が生まれるならば、それに向き合ってみれば良いのです。

感情は行動をするから発生するのです。

動いてみて。

ではまた。





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