娘に贈る回顧録 12/7300 お布団の中で②
「今夜は何?」
『…と言えばゲーム!』
「じゃあ、先にお布団に入って待っててね」
こんなやり取りの日が続く。
「赤いもの!」 『と言えば?』
「いちご!」 『と言えば?』
「あまい!」 『と言えば?』
「アイス!」 『と言えば?』
「つめたい!」 『と言えば?』
「……?」
ここで一休み。
『冷蔵庫の中は冷たいかもね』
お布団から出て、確かめに行く。
お豆腐、牛乳、こんにゃく。
大根、人参、キャベツ。
アイス、ミックスベジタブル、冷凍うどん。
『たくさんあるね』
冷凍庫の方が冷たいよね!? と言いたいところ。
『何が冷たい?』
期待する答えは こおり なのだけれど。
『何が一番冷たい?』
「お手々が冷たい!」
そうきたか。
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いそいでお布団にもぐる。
「あったかい」
ここで、答え合わせをしたい。
冷たいものを考えさせたい。
「お布団あったかい!」
「お日さま」
「ストーブ」
「ごはん」
「おふろ」
いつの間にか【あったかいシリーズ】に。
冷たいものは?
…は、またこの次。
冷えた小さい手を温めながら、
冷えた小さい足を温めながら。
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今日もたのしかったね。
おやすみなさい。