見出し画像

作詩 〈テトラポット〉


テトラポットの 
なんとも丸いフォルムが好きだ
重く確かな あの物体が。

海に憧れた
自分が泳ぎたいとか 
誰かと行きたいとかではなく
自分以外の人間が
海で尊い時間を過ごす姿を観たい
そして感じたい
海の大きさと自分の小ささを

あわよくば
大好きなお守りの
あの曲を想いながら
海を観たい

テトラポットが愛おしい
砂浜にはシーグラスがキラリ
カタチの綺麗な貝殻があると
楽しそうに笑うあなたを観られたら
目に焼き付けようと必死に想うだろう
気付けば うつくしい幻想


海に近く 流されず
重く 白く
丸いフォルムがなぜか
離れない


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?