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それ、言い切ります?

日常生活やSNSと接する中で、思わず突っ込みを入れたくなる事象をまとめてみました。


それ、言い切ります?

文章でも会話でも、何かを発信するときには、事実と意見を明確に分ける必要があります。少なくとも、僕はそのように教わってきました。

けれど、個人的意見を当然の事実のように語る発信を見聞きすると、そのたびについ心の中で思ってしまいます。「それ、言い切ります?」と。

僕が一時期ハマって関連本を読み漁った分野があります。それが「東京の地下の秘密」というテーマでした。実名は出しませんが、ある作家(?)の方がそのテーマの本をたくさん書いていて、楽しく読んだものの、文章としては解せないことが多かったと記憶しています。

地図や実地検分から読み取れる事実の積み重ねと、それに基づく作者の推論が書かれているのですが、それらの境界線が曖昧なのです。事実なので言い切ってほしい部分は自分の考えのような書きぶりで、最後の推論は断定したりしていました。

自分としては、読むごとに「逆だよなあ」と思った次第です。事実は断定調で構わないので、推論の部分は自分の考え(=仮説)だとはっきりして欲しいわけです。

これは、このnoteにおいてもよく見かける事象です。「女は空気を読む力に長けている」「断捨離すれば気分が明るくなる」「努力すれば絶対に叶います」・・。この手の言い切りには、「本当にそう?」といつも思いますし、「それ断定しちゃうの?」とツッコミが入ってしまいます。


それ、答えになってなくないですか?

質問に対しては、単刀直入に問われていることを答えることが大事だと思っているのですが、質問に対して答えではなく周辺状況をグダグダ回りくどく説明して挙句結論が出ない、なんてこと良くあります。

質問者からすれば、すぐに答えてくれないと、本当にイライラするもの。わからないなら、そう答えて欲しい。別にそれで見下したりしないから!

特にリモート会議が増えて、人の話を集中的に聞くことが多くなりました。けれど、質問と回答がきちんと繋がらない会話は、その当事者以外の人たちにも大いなるストレスを与えてきます。

端的なやりとりを強く希望します!


それ、影響受けすぎてません?

最近、noteでキンコン西野さんのアカウントをフォローさせてもらって、初めて西野節を楽しんでいるのですが、この方にモロに影響を受けているクリエイターの方が多いことに気が付きました。

本日は○○のテーマでお話します、という始まり方や、フレンドリーに持論を展開するあの感じ。

まあ、でもこれは影響を与える方が凄いということだと思います。


それ、前向きすぎません?

僕が捻くれているのか、年を取ってしまったせいなのか、前向き一辺倒のキーワードに反発してしまう自分がいます。

「まずは行動しろ」、「けして後悔するな」、「向上心を持て」、「好きなことをしろ」、「リスクを取れ」・・・。

このようなワードを見聞きすると、「行動する前に考えたら?」、「たまには怠けさせてよ」、「後悔するでしょ普通に」、「リスク取るの怖いよ~」などと心の中でツッコミが入ります。


それ、売るの?

Kindle本を出版することが俄かに流行り出してます。紙の本が売れなくなって、初版部数を絞り出している出版業界の現状を考えると、電子書籍単体で初期投資のハードルを低くして本を作っていくのは、時代として理に適っていると思います。

紙の本では、リアル書店への流通が前提なので、ある程度の部数の販売が見込まれないと、出版に踏み切ってもらえません。

電子書籍であれば、初版リスクがないので、とりあえず出してみるということが可能です。電子では、初版の発行部数で印税を貰えるうま味は消えてしまうのですが、最初の出版ハードルが下がることのメリットも大きいと思われます。

ただ、だからと言って、そのレベルで出版? と思わずにはいられない状況は大いに気になります。特に看過できないと思っているのが自己啓発本の類です。

真面目に人生送っていると、当然自分なりの哲学や考え方が身に着いて、それを元に成功を収めたりします。それを語りたくなる気持ちは大いにわかります。けれど、それらは似たり寄ったりのものだったり、逆にその人しか通用しない突飛なものだったりします。

着手しやすいジャンルなので、とりあえず書いてみようと思いがちですが、推敲を重ねてグッとレベルを高めた一冊にしないと、あまり読者の参考にならないのではないでしょうか。

是非、本を出すからには、リアル書店に並べても良いような出来栄えまで中身を充実させてもらいたいと切に願います。


それ、言うこと変わってません?

例えば、

「人の言うことをしっかり聞け」 →「自分の心の声に従え」
「嫌でも継続しろ」 →「嫌ならすぐ止めろ、時間の無駄」
「コミュニケーションは十分に取れ」 →「飲み会には参加するな」
「行動してから考えろ」 →「しっかり考えてから行動しろ」

など。

もちろん正確に見ていくと、矛盾とまで言えない、両立可能な言説もあります。とはいえ、両論の考え方の一方を押しておきながら、それと180度変わる意見を朝令暮改的に言われても、「それ、話が変わったよね」とツッコミが入って終わりです。

これは実生活における上司あるあるですね。


それ、どの口が言ってるん?

・・・最後に、自分自身へツッコミを入れておしまいにします。駄文失礼いたしました。

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