好きを仕事にするのはいいが、それにしては人生が長すぎる、の巻
少年隊の「ヒガシ以外」の2人がジャニーズを退社したというニュースを見た。彼らは54歳、55歳という大ベテランのアイドル(?)だが、まだ老け込む歳でもないし、もう一花咲かせるのだと思う。
しかし、何か芸能生活の黄昏を感じさせる、退社のニュース。彼らは、好きを仕事とするべく夢を描いて、晴れて思いが叶って芸能界デビューをしたときに、ここまでの未来を想像していただろうか。
好きを仕事にした典型のような彼らが、そのまま好きを仕事にしてこれたのだろうか。この後も好きで居続けることができるのだろうか。
好きなことを仕事にすることは、とても喜ばしいことだけど、ずっとその仕事をしていけるかと言えば、かなり難しいことのように思える。人生が思いのほか、長いのである。
さて、人のことはこのくらいにして、
自分はどうか?
僕は学生時代に思い描いていた業界に入ったが、思い描いてはいない職種に就いた。思いに反していたと言っても良い。すぐに希望職種に異動できるかと思っていたら、あれよあれよと、同じ仕事を20年も続けてしまった。
その間、自分の「好き」は少しずつ変化を遂げ、最初に思い描いていた仕事への未練も無くなり、むしろ今の自分の仕事に誇りを持ち始めた。長いキャリアを背景に発言権も増し、プロジェクトへの影響力も高まっていった。
そんな最中、異動を命じられた。
自分にとって初めての職種変更であり、意外な方向転換だったが、それならばと、新しい仕事に心から取り組もうと心掛けた。すると、あっと言う間にその業務を好きになった。やりがいや、好きは、案外簡単に見つかるものだ。
好きを仕事にしたのではなく、仕事を好きにしたのである。
好き嫌いで言えば、大嫌いでなければ、就いた仕事はしばらく全うしたら良いと思う。
長続きしない「好き・嫌い」にこだわって、仕事を転々として、結局仕事のスキルが何も身に付かないのが最悪だ。
人生は長い。好きとか嫌いとかが持続する時間より、ずっと長いのである。
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