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甘えたがりな方の彼女7
ー旅行も夏休みも終わり新学期ー
僕達は夏休みの気分など抜けた状態でいつも通りの会話を続けていた。
山下:この前旅行行った時思ったんだけどさ…
〇〇:はい
山下:久保の事好きになったでしょ!?
〇〇:なわけないの山下さんが1番理解してますよね?
山下:え〜本当かなぁ笑
山下:あ、でもデートはどうなったの? 流石になし?
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久保:無しって言われたよ〜
久保さんが廊下の窓を開けて会話に入ってくる
〇〇:うわっ…どっから来てるんですか
久保:家〜
そういう事じゃない
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与田:そういえばさ今日転校生来るらしいよ〜?イケメンな子
与田も何ですんなり窓から出てきてるんだよ
山下:お〜与田おはよ〜
与田:ん、おはよぉ〜
久保:で〜?転校生は男なの?
与田:そうクラスの人言ってたよ〜?
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴って朝の学活が始まる。
先生:はい、てことで今日は皆んなが知ってる通り今日からの転校生が来てまーす
その一言でクラスがざわめき出す
先生:じゃあ転校生〜
そう先生はドアの方に目線を上げて言う
そこには背も高く気品そうな女子が立っていた
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梅澤:こんにちは…梅澤美波です…
生徒:え、女子だ!!
生徒:めちゃ可愛いくね?
クラスの皆んな以外にも隣のクラスの人達が窓から覗いて反応する。
僕も少し、ほんの少し見入ってしまった。
山下:〇〇〜?何ぼーっとしてるの?
〇〇:いや…凄い綺麗な方だなぁって…
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山下:ふーん…?綺麗ねぇ〜
先生:皆んなーよろしくなぁ?じゃあ席は〇〇の隣で〜
〇〇:え…!?あの子が隣…
山下:良かったね〜〇〇くんニコニコ
完全に狂気な顔が山下さんと後ろの窓からの久保さんの顔が見える
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
お昼休み屋上にて
与田:〇〇〜山下ってどこ行ったの〜
〇〇:何か用事があるから先飯食ってって言ってましたよ?
久保:まぁ予想はつくけど〜
与田:え、なになに教えて教えて〜
久保:コソコソ
与田:え!本当!?
久保:嬉しそうね〜
与田が喜びからか昼ごはんを瞬間でたたき上げる。
山下:与田〜餌だよ〜
山下が階段から登ってきた隣には転校生の梅澤さんがいた。
与田:え、梅だ〜!!!
梅澤:与田〜久しぶり!
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僕はぼーっと弁当を食べるしか無かった。
山下:あ、〇〇が隠キャ出してる
梅澤:誰?コイツ
コイツ!?
〇〇:あ、あの〇〇って言います…一応隣の席で
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梅澤:この子達とどんな関係なの?ん?
山下:ちょっとちょっと…梅?この子は〇〇くん!
梅澤:うん、さっき聞いた
山下:あ、私達の友達!
梅澤:友達…?男だよ?
与田:友達だよ〜?ね!〇〇!
〇〇:そう見たいです…ね?
梅澤:久保も?
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久保:私はぁ〜"今は"友達かな♡
今はって何だ今はって
梅澤:久保があの状態ならそういう事か…
何でそれで伝わるんだよ
山下:流石理解が早いね〜!てことで〇〇くんも!梅も!仲良くしてね!ほら!誓いの握手握手
〇〇:よろしくお願いします…
土下座をして握手と手を出す
梅澤:いや、何で土下座なのよ笑
〇〇:な、なんとなくって言うか
梅澤:はぁ…まぁいいけどよろしく。
〇〇:はい……
握手を交わす。
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梅澤さんの隣に与田さんは行き食べ終えたからか、僕の弁当を1人ずつ摘んでいく。
与田:〇〇の弁当って美味いよねぇ〜もぐもぐ
久保:ねぇずるい!私もちょーだい!
与田:〇〇のは私のだからぁ〜
いや僕のだよ
山下:まぁ折角梅が帰ってきたんだし?私の家でお泊まりパーティーする人〜!!!
与田:行く行く!!
久保:私も今日は泊まれるよ〜
梅澤:そんな大袈裟な…笑
山下:いいの!お祝いだと思って!〇〇も行くよね?
〇〇:僕も…?
与田:うん!いくよ〜
なんで与田が言うんだよ
〇〇:まぁ大丈夫ですよ
久保:よしっ!よっしゃ!
喜びすぎだろ
〇〇:部屋は別れるんですよね?
久保:もちろん〇〇と私の2人部屋に決まって…
山下:基本男女別に決まってるでしょ〜まぁ寝る所くらいはみんな一緒でいいかもだけど?
久保さんが膝を地につけて抱え込む
梅澤:じゃあ家帰ったら荷物揃えて山下の家集合か
与田:山下先生〜!!バナナはお菓子に入りますか!
山下:入ります!!
いや遠足じゃないのよ
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
放課後、僕は荷物を揃えて山下さんの家に着いていた。
ピーンポーン🔔
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山下:は〜い!あれ!〇〇!?何しにここに来たの!?まさかぁ女の子の家に泊まる気じゃないよね♡
〇〇:誘ったのはどっちですか…
山下:私です。ごめんなさい冗談ね
はい、いらっしゃ〜い
〇〇:お邪魔しま〜す
部屋の中にはまだ誰もいなかった。
〇〇:与田さん達は?
山下:そろそろだと思うけど〜?
山下さんは今更部屋を片付け始める
〇〇:お泊まりって僕初めてなんですけど、何するんですか?
山下:そりゃあ恋バナとかぁ?女子会とか!
〇〇:僕の居場所あります?
山下:ごめん嘘うそ 普通に会話とかゲームとか?
〇〇:なるほど…?
ピーンポーン
ドアの方から大きな声が聞こえてくる
与田:お〜い開けて〜!!祐希だよ〜?
山下:はーい いらっしゃいませ〜
与田:いらっしゃいまーす…うわぁ〜夏休みぶりだ…
久保:おじゃましまーす…あ、〇〇くんやっほ〜
与田は相変わらず呑気に部屋に入っては颯爽とゲームをつけて山下を誘い、久保と僕はただただ座っている。
夏休みの初日の空気のまんまだった。
ピーンポーン
そこに梅澤さんが来た
梅澤:お邪魔します〜あ、やっほ〜!
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そこにはおしゃれで学校でのガンつきなど比にもならない子が立っていた。
梅澤:お〜い?何ぼーっとしてんの?やっほー?
〇〇:あ、ごめんなさい笑 ちょっと凄い素敵なファッションだなって…
梅澤:何言ってんのよ笑 お邪魔するね〜
梅澤さんは僕につっこんで家にそそくさと入って行く。
久保:あ、梅〜いらっしゃい〜汚い家だけど上がって?
山下:ねぇ、それ普通本人が言うんだからね?笑
久保:ごめんごめん笑
久保の一言に空気は良く包まれそれからも会話が弾んでいった。
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久保:ねぇ〜〇〇〜デート行こうってばぁ!!
〇〇:行きませんってば…
久保:もぉ…ねぇ梅!〇〇脅して!
梅澤:人をモノみたいに扱うな
山下:そもそも〜!久保は何で急に〇〇が好きになったの?
与田:確かに〜!!気になる気になる!
久保:え〜〇〇くん♡いいの〜?
まずい…流石に話されると気まずくなる
〇〇:あ!そんなことよりさ!
〇〇:ちょっと外出てきまーす…
与田に足を止められる
与田:裁判長!!被告人は誤魔化そうとしてます!!死刑です!死刑!
山下:では罪状を告げる……
なぜか沈黙が生まれる
〇〇:いや、なんの沈黙…
久保:静粛に!被告人!
久保もそっち側なのね!?
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山下:被告人ははぐらかそうとしている…よってごはんを作る刑とする!!
与田:やったぁ〜!!〇〇のご飯だーー!!
久保:保存食…保存食…
梅澤:どういうことどういうこと…?
〇〇:こっちが聞きたいです…
梅澤さんは流れに慣れていないこっち側っぽい
山下:まぁまぁ〜〇〇に料理させて私達は遊びましょ〜!!
梅澤:う、うん…〇〇…〇〇…!?まさk…
梅澤さんは何かにボソボソと引っかかりながら女部屋へと連れ込まれる。
僕は5人前という家族よりも多い分を作ることになってしまった…
得意料理の焼きそばを作る事にした。作り終えリビングへ運ぶ。
山下:ありがと〜〇〇のご飯初めて食べるかも…
〇〇:確かにそうかも…?
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久保:え、美味しい…♡え、恋人の味…♡これから毎日〇〇の焼きそばいけるかも…♡
久保:も、もう!!全部食べる〜!!
久保が僕の焼きそばに飛びかかろうとする
山下:与田!
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与田:ラジャー!
久保は今にも襲いかかって来そうなので与田が久保を抑えながら5人で食べる。
与田:うま!!やっぱ〇〇最高だね!美味しいよ!ね、梅?
梅澤:う、うん……美味しい……凄い……えっとありがとう?美味しかったです。
梅澤さんは何故か人が変わったかのような態度を取り始めていた
〇〇:梅澤さん何か…不味かったですか…?
山下:なんか梅変だね〜…
与田:何か〇〇と同じで隠してるでしょ!!
梅澤:いや…さぁ?〇〇くん…初対面じゃないよね…?
僕に急によく分からない質問が飛んでくる
〇〇:いや…え…?
僕は記憶を頑張って辿る
梅澤:あ、あの…ヤンキーで思い出すかな…?
〇〇:ヤンキー…ん、え、あの助けてくれた…!?
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(甘えたがりな方の彼女3参照)
久保:ヤンキー?梅は確かに強いけどそんなんじゃないよ…?笑
与田:そうそう!梅は四天王って呼ばれてたしね!強いのは確か!
山下:あら…これ色々まずいな…
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四天王・ヤンキー・もう1人突っかかっていた謎の正体が梅澤さんだという事を知った僕。
でもその謎が隠されていた理由には5人に隠された深いわけが…
甘えたがりな方の彼女7
to be continued……
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