企業の利潤とインフレ

May Wednesday 31. 2023
新聞メモ 862th day

Reference:インフレに真犯人か 見過ごされた企業のもうけ 日経

アメリカで進んでいる40年ぶりのインフレの原因は何なのか?普通に考えれば、コロナ禍の需給バランスの崩れと供給網の混乱、それにウクライナ侵攻による資源高と、人手不足による賃金上昇だろう。しかし、最近のアメリカでは特大割引セールを行う店が多いそうだ。割引セールが盛んになっていることは、インフレ収束の兆しと捉えられる一方で、企業が予想以上に利益を出していた可能性が考えられる。

普段から値上げしたい企業は、値上げによる顧客離れを警戒して、通常は息をひそめている。しかし、誰もが納得してしまうようなコスト高に見舞われた今、企業は値上げの大義名分を得たと言っても過言ではない。そこで、この世界情勢を好機とみた企業が価格をつりあげた可能性がある。また、コスト高を見越して行った値上げが予想よりも利益を生み出している可能性もある。

このように、インフレが実際には企業の利幅の拡大によって引き起こされたとの結論を出す論文も出ているようだ。しかし、こうした過剰な利幅は、賃金の上昇を置いてきぼりにしたり、消費を後押しする補助金を過剰に使用してしまったりして、持続可能ではない。米企業は消費者の現状を再確認すべきタイミングにきているかもしれない。

感想。値上げしたものの買う人が減らなければ放っておいてもよいものかと思っていた。しかし、記事が指摘するように、賃金上昇や補助金の関係から、そのようないびつなバランスは保てないことを知った。物価はやはりよく分からない。

#日経COMEMO #NIKKEI

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