イオンの食品 CO₂削減量の可視化

May Tuesday 9. 2023
新聞メモ 840th day

Reference:イオン、食品のCO2削減見える化 最大23品にラベル表示 日経

イオンは6月以降、野菜など最大23品目について、地域の一般的な栽培方法と比べた二酸化炭素排出量の削減度合いを示すラベルを貼付することを目指す。削減度は農水省が開発した、表計算ソフトウエアを使って算出され、一般的な手法に対し20%以上削減したものを星3つとして、5~20%以上の3段階で評価する。

欧州では、フランスやドイツの大手スーパーが、食品が環境に及ぼす度合いを「エコスコア」と呼ばれるラベルを貼付することで示している。しかし、各社がラベルを開発した結果、450種類以上のラベルが乱立してしまった。そのため、イギリスでは、基本指針となる「グリーンクレームコード」を制定して、根拠のないラベルの取り締まりを行っている。

日本では、ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が15〜69歳の3300人を対象に1月に行った調査で、「環境負荷をかけない商品を購入したい」と回答した人の割合が68%に達した。しかし、どの商品が環境負荷が低いのかが、分からないため、購買意欲はあるが、実際に行動に移せていないことが浮かび上がった。

政府は2009年に、欧州のような脱炭素ラベルを作り2020年3月まで申請を受け付けていた。しかし、第三者機関による検証手続きが煩雑だったり、そのコストが食品の利幅に見合っていなかったりと、普及が遅れた。今回は、農水省が主導する事業にイオンが参画する形で実現に至った。

感想。ラベルがある程度浸透してきたら、今度はどれほどラベルの貼ってある商品が選ばれるかに興味が湧いてくる。口では言うものの、本当に行動に移せる人は少ない。ただでさえ物価高で購買意欲が落ち込みそうな今、環境負荷の低さというプレミアにどれほどの影響力があるのか、今後の動向が気になる話題だった。

#日経COMEMO #NIKKEI

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