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AIを活用できる「頭の強い人」ってどんな人?

みなさんこんにちは。

昨年あたりから、ChatGPTやStable Diffusionなどの生成AIが、大きな話題となっていますよね。
もう使ったという方が多いのではないでしょうか。

例えばChatGPTでいうと、どんな問いに対してでも、おおよそそれらしい答えは返ってきます。

また、学校のテストのような、「これが正解」といえるものがあるような問題については、
非常に高い確率で正解を教えてくれます。

これまで「テストの点数がいい」という理由で、「頭のいい人」が決定されてきました。
学校で生徒の会話を聞いていても、「○○さんは、テストで100点だから頭がいい」という声が聞こえてきます。
テストの点数が、人間の優劣を決定する基準になっています。

しかし、その基準で比べてみたら、人間はAIには到底敵いません。
AIの方が圧倒的に「頭がいい」です。

そこで考えなくてはいけないことは、AIが当たり前の時代において、私たち人間に求められる力はなんなだろうかということです。

AIが身近になり、いつでも活用できる存在になった今、私たちが生徒に求めていかなくてはいけない力はなんなのでしょうか。

今日は、明治大学教授の齋藤孝さんが書かれた『超AI時代の「頭の強さ」』を読んで、

  1. AIを活用できる「頭の強い人」とは

  2. なぜ素早い判断力と言語化能力が必要なのか

  3. どうやって「頭の強さ」を鍛えるのか

の3つについて、私が考えたことをまとめます。

AIを活用できる「頭の強い人」とは

私は、齋藤孝さんが書かれた『超AI時代の「頭の強さ」』を、自分なりの問いをもって読み始めました。

それが、

AIを活用できる「頭の強い人」とは?

です。

そして、自分なりの答えにたどり着きました。

AIを活用できる「頭の強い人」とは

素早く判断して、言語化できる人

この答えにたどり着いた理由は、以下の通りです。

  1. 情報量が非常に多く、その中から選ばなくてはいけない。

  2. 世の中のスピードが上がっており、タイムパフォーマンスが重視されている。

  3. AIを活用するには、成果を引き出す質問や依頼が必要。

それでは、それぞれの理由について、より深く考えていきましょう。

なぜ素早い判断力と言語化能力が必要なのか

情報量が非常に多く、その中から選ばなくてはいけない。

AIは、圧倒的な情報を持っています。

これまでの人類の知識が、すべて取り込まれていると言っても過言ではありません。

そのAIを使用することで、これまで1人の人間が研究したり検索したりするだけでは到達できなかった情報を得ることができます。

これは、本当に革命です。

しかしながら、AIがもつ情報は玉石混交です。

特に、情報量が多くなればなるほど、誤った情報や、慎重に活用しなくてはいけない情報が多くなります。

圧倒的な情報を得られる時代だからこそ、その中から「必要な情報」や「正しい情報」を見極め、最適解を選択する必要が求められます。

世の中のスピードが上がっており、タイムパフォーマンスが重視されている。

前項で、判断力の話をしました。
その判断力に加えて、「素早さ」も求められます。

それは、世の中のスピードが上がっており、タイムパフォーマンスが重視されているからです。
動画の倍速再生が話題になることが多いですが、それだけではありません。

私たちは、様々な場面でスピードを求め続け、少しでも遅れるとイラッとすることがあります。

  • オンラインショッピングで、翌日配送されない。

  • YouTubeの再生が少し止まる。

  • キャッシュレス決済がスムーズにいかない。

などです。

デジタルの活用によって便利な世の中になり、スピードが上がっています。

しかし、それはデジタルに限った話ではありません。
人間同士の行動にもスピードが求められ、「待てない」人が増加しています。

  • 前を走行している車をあおる。

  • ゆっくり行動する人を許せない。

  • 会話で結論ばかりを求める。

あくまでも一例ですが、みなさんの生活において、
「昔はそんなこと当たり前だった。」ということに対しても、スピードを求め続けているのではないでしょうか。

AIの登場により、さらにスピードが加速していく世の中では、
私たち人間の行動や判断も、よりスピードを求められるようになっていくでしょう。

AIを活用するには、成果を引き出す質問や依頼が必要。

AIは非常に頭が良いです。
おそらく、人類が初めて対峙する「人類よりも頭の良いもの」です。
A感情や判断力はありませんが。

莫大な情報を持っているAIから有益な成果を引き出すためには、
「正しい質問」や「的確な依頼」が求められます。

すでにAIに触れたことのある人ならお分かりだと思いますが、
どんな指示を与えるかによって、AIが導き出す答えは大きく異なります。

「プロンプトエンジニアリング」と言って、どのような指示を与えれば、AIが思い通りに動作してくれるかを調べる学問が生まれるなんてことも起きています。

つまり、「何でもできます。でも、何をすればいいかわかりません」と、常に受け身のAIをうまく活用するには、使う側の技術が求められるのです。

そして、その技術が「質問や依頼」というわけです。

どうやって「頭の強さ」を鍛えるのか

最初にも述べた通り、「頭の強い人」というのは
素早く判断して、言語化できる人です。

そんな頭の強い人になるためのトレーニング方法は、以下の通りです。

「頭の強い人」になるために

  1. 「問い」をもって読書する。

  2. 箇条書きで、優先順位をつける。

  3. アウトプットを意識する。

「問い」をもって読書する。

著者の齋藤孝さんは、これまでにたくさんの「読書に関わる書籍」を出版しています。
ですから、読む前から読書が勧められることは、なんとなく想定できていました。

しかし、ただ読書をすればいいというわけではありません。
「問い」をもって読書をすることが必要です。

よく、「本は全て読まなくてもいい。自分の読みたいところだけ読む。」なんてことを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
まさに、それです。

たくさんの情報がある本の中から、自分が必要とする情報を最優先でセレクトすることで、物事の本質をつかむ能力が身につきます。

ちなみに、私自身も問いをもって、この本を読みました。
問いは、「AIを活用できる「頭の強い人」とは?」です。

そこから導き出した答えが、今回の記事の内容というわけです。

もちろん、この答えが正しいかどうかはわかりません。
しかし、問いをもって読書することで、「たくさんある情報の中から選ぶ」ことのトレーニングになっています。

また、本を読み終わった後に、「結局、何が言いたかったの?」と、思うこともありません。

なお、この「問い」をもって読書することに関して、
私は、浅田すぐるさんが書かれた『早く読めて、忘れない、思考力が深まる「紙1枚!」読書法』を参考にしています。


箇条書きで、優先順位をつける。

物事を判断するためには、本質をつかむことが求められます。
本質をつかむことは、つまり、要約ができるということです。

物事の要約ができないと、その状況を的確に把握できていなかったり、結局何を伝えたいのかわからなかったりしますよね。

そのトレーニング方法として、状況や考えを箇条書きにして、その優先順位をつけることが提唱されています。

有名な哲学者のデカルトも、箇条書きの大切さや、優先順位のつけ方を説いているそうです。

箇条書きのトレーニングをすることで、状況を整理して、その中から何が大切なのかを見つける力をつけられます。

その結果、素早い判断で最適解を見つけることに繋がります。

私自身、なにか考えをまとめるときは、必ず紙に書き出しています。

これまで、「箇条書きにして、優先順位をつけよう」という意図はありませんでしたが、とにかく紙に書き出すことで、状況や自分の考えを把握することができます。

なお、今回の箇条書きとは少し違いますが、紙に書き出すという点について
私は、赤羽雄二さんが書かれた『ゼロ秒思考』を参考にしています。

アウトプットを意識する。

AIに的確な指示を出すためには、自分が思い描くイメージを言葉にする必要があります。

つまり「言語化」が求められています。

ChatGPTやStable Diffusionなどの生成AIを使ったことがある人にとっては当たり前のことかもしれませんが、最近のAIに関わる衝撃の1つに「自然言語で指示が出せる」という点があります。

これまでは、AIなどのコンピュータに指示を出すためには、コンピュータ言語を使用する必要がありました。

しかし、最近では、私たちが普段使用している自然言語が使えます。

つまり、これまでAIなどのコンピュータに指示を出せていたのは、「コンピュータ言語を学んだ人」に限定されていましたが、これからはその制限がなくなります。

だれでもAIに指示を出せる時代です。

だからこそ、指示を正しく出せる人にならなくてはいけません。

そして、何より重要なことは、AIが賢すぎることです。

何でもできるAIは、逆に言えば、選択肢が多すぎて何もできません。

私たち人間は、有効な指示を与え、ある意味で選択肢を狭めることが求められます。

AIに何をしてほしくて、どんな成果を求めているのか、自分が思い描くイメージを言葉にできるかどうかが、AIを活用できるかどうかに直接影響してきます。

そんな言語化のトレーニングとして提唱されているのが「アウトプットを意識する」ことです。

常にアウトプットを意識して、「誰かに伝えるために」という目的を持っていれば、自分の考えを言葉にすることが当たり前になり、それがAIに指示を出す場面でも活用できます。

アウトプットを意識することで、自分の頭の中のイメージを言葉にする能力が身につく

最近では、授業でもアウトプットが重視され、「出口の活動が大切」なんてことも言われていますよね。

学習をして知識を溜め込むのではなく、いかに言葉にして、自分の外に出すかが大切ですね。

私がこうやって言語化していることも、アウトプットです。

言語化していると、自分の考えがまとまっていなかったり、知識が足りなかったりすることに、自分で気づくことができます。

アウトプットをすることは、インプット以上に時間がかかることですが、非常に有効な手段だと思っています。

まとめ

今日は、「AIを活用できる「頭の強い人」とは?」というテーマで考えをまとめました。

結論、「素早く判断して、言語化できる人」がAIを活用できる人です。

そして、そんな人になるための方法が以下の通りです。

  • 「問い」をもって読書することで、物事の本質をつかむ能力が身につく

  • 箇条書きで優先順位をつけることで、素早く最適解を見つる能力が身につく

  • アウトプットを意識することで、自分の頭の中のイメージを言葉にする能力が身につく

さて、ここまで読んでいただいて、みなさんはどんな感想をおもちでしょうか?

「あれ?別にAI関係なくない??」と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。

本当にその通りです。

みんながAIを使える時代、AIが社会を支える時代がやってきましたが、私たち人間に求められる力が、特別変わるわけではありません。

結局のところ、物事の本質を素早く捉え、考え、それを言葉にできる人が求められているということです。

学校教育においても、時代の変化に合わせて教育の方法は変わっていきますが、生徒に求める本質的な部分は同じなのかなと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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