依存気質な女の子だと思ったらどうやらギャルゲーの主人公らしい 第一幕 受賞の子

 「小説家になろう!」と投稿先を間違えたわけではありません。

 普段は趣味で動画を投稿しているさめガーイと申します。

 皆さんは「女難」という言葉をご存知でしょうか?

「女難」:男が、女に関する事で災難を受けること。

 自分のラジオ配信などで時々話すのですが、私には「ある程度仲良くなった異性の友人が突然消え去る」能力があります。

 疎遠になったり、距離を置かれるのでなく突然連絡が取れなくなるのです。それをもう何回も経験しています。おかげで精神がだいぶ強くなりました。

 全部で四人の女性達と色々なことがありました。それぞれを「受賞」、「侵害」、「不倫」、「死別」(死別は重いからたぶん書きません。)と称して書いてみようと思います。今回は約三年前のお話。「受賞の子」についてお話します。

 大学時代、私はあるサークルに所属していました。そこで出会ったのが受賞の子こと世良さん(仮名)です。

 世良さんとは同期ではありましたが、彼女が途中から入会したこともあり、さして仲が良いわけではありませんでした。私としても、なんかいるな~くらいの認識でした。

 ある日、サークル活動の終わりに散歩しながら写真を撮っていたところ、彼女から声をかけられました。

「写真、好きなの?ちょっと見てみたいかも」

 私は泣く子も黙る童貞番長のため、女性から声をかけられることは大概罠だと思っていました。距離をとりながらぽつりぽつりと会話をしていくと、意外とウマが合うことに気づきました。彼女は言います。

「私、外に出るのは好きなんだけど、出不精だし体調良い日も少ないんだ。だからこんな風にいろんなところで写真撮ってるの、少し羨ましい。」

 私は、「それなら世良さんが見たい写真を撮ってこようか?」と提案しました。案は快諾され、私は月に一度色々な場所を巡って彼女に写真を送ることにしました。それが彼女のためになると思い込んでいたのです。

 例えば紫陽花。千葉県の本土寺というお寺では、六月中旬を過ぎるととても綺麗な紫陽花が咲き乱れます。秋には紅葉が広がり素敵な場所です。

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 例えば花火。近所の花火大会で一番綺麗に見える場所を探し求め、10km以上歩き回りました。通りかかる浴衣のカップルと花火が映え、二人を撮ってあげることもありました。

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 例えば埠頭。東京湾は汚いと言われがちですが、夕日が沈む際に広がる雲の、朱や蒼が混ざる時間は神々しさすら感じる美しさです。ゲートブリッジや晴海埠頭からよく見えます。

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 一緒に景色を見られないのは残念でしたが、写真を送る度に様々な感想を貰え、写真を撮ることのモチベーションになっていました。自分の写真たちが評価してもらえるのはとても嬉しいことでした。

 しかし、花火の写真を送り、感想を貰ったあとから連絡が途絶えました。彼女は返信するまでに一ヶ月近くかかることが普通だったので、撮りながら待っていましたが、あまりに長い時間が経っても既読がつくことはありませんでした。

 彼女になにかあったのか?写真を送り続ける同期に引いたか?人間関係が面倒になったのか?…不安と心配が入り交じっていました。

 そして私は答えを導きだします。

そうか、私の写真が下手だから嫌気がさしたんだな…!

 そして私は、写真が上手くなれば彼女はまた見てくれるかもしれない、と思い始め、コンクールに投稿しました。そこで受賞できれば見てくれるんじゃないか?などと思ったのです。なんと哀れなアホなのか。

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マジで受賞しました。

 ニックネームは違いますが私です。六本木駅の広告として二週間くらいデカデカと飾られました。アホは怖い。

 その後既読がつくことはありませんでした。私が受賞したことも彼女は知らないと思います。伝え聞いた話では私は重かったようです。「写真が見たい」に応えたはずが「なんか綺麗な写真送り続けてくる知り合い」として祓われた感じですね。

 ただ、やはり私としては何も言わず切られたのは今でも不服です。

 「もう写真はいいわw」などの言葉もなく、毎回来る写真に感想を述べてくれればそりゃ誰だってまだ写真を送ってていいんだな、と思います。…思いますよね??

 せめて一言何か欲しかった。こっちだけにモヤモヤを残すのはとても卑怯です。

 以上が「受賞の子」の賞でした。読んでいただきありがとうございました。一番マイルドな話でしたがいかがでしたか?

 次回は「侵害の子」を書く予定です。仕事の合間に書いてるため、気長にお待ちください。

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