Share Villageキュレーターが「音楽とコミュニティ」についてしゃべってみた (その2)
Share Villageキュレーターのラッパーakapos(ケンタ)とクラシックバイオリン弾きせいた。プレイヤーでもありリスナーでもある2人が「音楽とコミュニティ」について、思いつくままにゆるゆるとしゃべってみた。
求めている人は、本気で探せば見つかる?
せいた:
前回「音楽性が合う人を見つけるのは、結婚相手を見つけるよりも大変」という話をしましたね。
akapos(ケンタ):
婚活と一緒で、音楽仲間を探してるときほど見つからない。だから活動を続ける中でいい出会いがあるのを待つ。ご縁ですね。
せいた:
今までいい出会いはあった?
akapos(ケンタ):
コロナで自粛しはじめたときに暇だったんで曲をつくりはじめたんですけど、その頃にある会合に参加したんです。そこで出会った人が「うちの社長と絶対気が合うから紹介する」と言われ、その社長に会ったら「もっと気が合う人がいるから紹介する」と言われて。その人にさらに紹介してもらって、僕の最初の曲のトラックメーカーに出会ったんですよ。
せいた:
そんな紹介してもらえることある?(笑)
akapos(ケンタ):
僕は欲しいものを強めに言うんですよ。「こういう人探してんすよ、いないっすか?」って図々しく。待ってるというより、芋づる式にずるずるとたどっていく。ひとりひとり会っていかないといけないのでエネルギーはかなり使いますけどね。
せいた:
じゃあ待つだけじゃなくて、ちゃんと探してるんだ。本気で探せば見つかるってこと?
akapos(ケンタ):
引き寄せられるんじゃないですかね。結婚相手も。
せいた:
結婚相手を探すのも紹介がいいってこと?
akapos(ケンタ):
婚活サービスで相手を見つけられる人は一般的な人だと思う。自分みたいな「ラッパーやってて幸せ」は一般的じゃないから、やっぱり婚活サービスは合わない(笑)
生き様に対する共感がないとコミュニティ形成は難しい
akapos(ケンタ):
ヒップホップは、だれかのつくった幸せと全く逆のベクトルのところにあるんです。いい大学に入って、いい企業に就職して、いいパートナーを見つけて...っていうレールが決められてる感じがとにかく嫌で。決められた幸せやお金、地位、名誉だけで評価されるのを一刀両断する曲が好きです。
せいた:
前回も「人生そのものや生き様に対する共感がないとコミュニティ形成が難しい」って話、ありましたね。
akapos(ケンタ):
立川に拠点をおいて生活してから、コミュニティをもつことの良さに気づきはじめました。ハブになる人の周りには人が集まってくるから、数珠つなぎで仲良くなっていくんです。連絡先を知らなくても、いつもの飲み屋で顔を合わせる人がいて、飲み屋コミュニティができてる。
せいた:
私の住んでいる沼津でも、生活していてなんとなくコミュニティの存在を感じますね。飲み屋もそうだけど、自分が心地いいと思う場所を選ぶのも価値観が出るから、そこに集う人はだいたい仲良くなれる。
akapos(ケンタ):
たとえ言語化できなくても「こんな感じがなんか心地いい!」とか「こういう人たちと一緒にいたい」みたいなことを発信してみると、いわゆるマッチする人やコミュニティに出会えるのかもしれないですね。
適度に自己開示をし合って、(例えば、こんな曲を聴いてきたとか、自分のやっている音楽のテイストはこんな感じだとか)、そこに共感してくれる人と巡り会えると、もしかしたらハッピーなことなのかもしれないかなーと最近感じています。
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