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【noteをホッピング!#1 】経済圏を行き来するという感覚

こんにちは!Share Village広報の鈴木です!現在大学1年生で、12月からシェアビレッジにインターンとして参加させていただいています。

今日はnote新シリーズ第一弾!

「noteをホッピング!」シリーズは、以前にこちらのnoteでキュレーター陣が執筆した記事に対して、私やほかのキュレーターたちが、それぞれ読者目線でゆるゆるとコメントしていくコーナーです。

記念すべき第一弾で取り上げたのは、2021年12月に丑田さんが書いたこちらの記事。

まだ読まれていない方は先にお読みいただくと倍楽しめます!


今回はこの「複数の経済圏を行き来する力が、未来の必須スキルになる」を、半田さん、赤坂さん、澤さん、そして私、鈴木が読み解いていきます!

いま自分はどの経済圏で生きているか?


1章目のタイトルは丑田さんの記事と同じにしました。4人でお話するにあたり、避けては通れなかったこの問い。

私はどの経済圏で生きているのか?自問してみましたが、経済圏を行き来する以前に、そもそも「経済圏」という言葉にピンと来ません。

私は昨年の4月に進学に伴って家族がいる愛知県を離れ、シェアビレッジの拠点である秋田に引っ越してきました。最近になって、アルバイトを始めたり、シェアビレッジにインターンとして参加させていただくようになったりしたものの、それまでは愛知の両親からの仕送りを秋田で使う生活。

私が生きているのは愛知の経済圏?秋田の経済圏?どちらも?あるいはまだどこにも属していないのでしょうか?

1人では答えが出なかったので、同じ問いをキュレーターの3人にも投げかけてみました。

鈴木:皆さんが生きてる経済圏ってどんな経済圏ですか?ホッピング、してます?

:僕は普段、島根県の離島・海士町で暮らしているんですが、パートナーは松江市に住んでいて、リモート家族なんです。フェリーで島と本土を行き来するのは、経済圏を行き来するのに近い感覚がありますね。

一番顕著に感じる違いは、都市に行けば行くほど全てがコマーシャルなんです。「これ買いませんか?」と語りかけてくる感じがします。一方、島では物々交換など、売り買いではない交換も日常にあふれています。

半田:確かに海を隔てると違いが明確にわかりますよね。

僕は島ほどではないですが、自宅のある五城目町の市街地と、シェアビレッジのある町村集落を行き来しています。車で10分くらいですが、同じ町の中でも、市街地と山間地で違いがあります。

町に出ればなんでも買えるけれど、町村集落には自動販売機もない。お金を落とせる場所が一つもないから、財布がいらない。

赤坂:僕にはシェアビレッジがあったり、立川のチームがあったり、他にも業務委託先があったり、ラッパーをしていたり。いろいろしていますが、実は何をしたいのか決まり切っていないんです。

今はヒップホップとコミュニティという命題があるけど、それだけがキャリアになるとは思わない。お金を稼ぐために何をするか決まり切っていないからそれを探すためにコミュニティをホッピングしているんだと思います。

もっともっと生活くさい範囲でホッピングしていきたいんです。


経済圏ごとにドレスコードがある


鈴木:私はまだ、経済圏が変わったという感覚を味わったことが無いんですが、皆さんはどんな時に経済圏の変わり目を感じますか?

:わかりやすく服が変わりますね。島に移住してきたばかりの人は、皆さん、ちゃんとしてるんですよ。

でも、島では逆にダサいんです。もちろんTPOによるけど、動きやすさだったり、コンパクトさのほうが服選びの基準になると感じています。

赤坂:なるほど。それを聞くと僕がいる立川はその中間なのかなって感じますね。

都心へのアクセスはいいですが、例えば銀座のレストランでご飯ってなったら立川で着ているような服は着ない。かといって、先日シェアビレッジの合宿で秋田に行きましたが、そこともまた違う。

:経済圏ごとに無意識にドレスコードがありますよね。

半田:確かにサラリーマン時代に栃木で着てた服はもう着ないなあ。機能を追求したら色とか気にしなくなりますよね。黒だらけになる。

:わかりやすいのがモンペ。同じ県内でも松江市まではセーフだけど、東京や大阪など、それ以上の都市ではグレーになっていきますね。

半田:わかります!五城目の市街地はいけるけど秋田市はいけないんですよ。


「よそ者感」は消すべきか


鈴木:なるほど。先ほど「経済圏」の感覚がないと言ったんですが、服装は無意識に使い分けている気がします。実際大学の寮の中での服装で出かけたりはしません。

ただそれが、「経済圏」より「コミュニティ」に結びついている感覚がまだ強いかなあ。

赤坂:たしかに自分の拠点として持ってるコミュニティでは気張っておしゃれしませんよね。

逆に知らないところにその格好で行くと浮いてしまう。それと通ずるものはあるかもですね。

澤さんと半田さんは、新しい場所に行くとき、これくらいの場所ならこんな服装だろうって考えてから行くもんですか?

:うん。「よそ者感」が出ちゃうから。

赤坂:僕は逆なんです。一回「よそ者感」を出してから仲良くなりたいタイプ。普段と同じ格好で行って、そこから溶け込んでいきたい。

:性格によりますよね。僕は「半中半外」(半分は中の人、半分は外の人)って感じなんですが、半田さんはたぶんなじんでいくタイプですよね?

半田:どこに自分を置くかは常に考えるようにしています。

町内会の活動や自治会役員もしているので、その場に溶け込む努力は惜しまないですが、頭の中はメタに状況を見ている。作業や会話の端端にあるポイントを、他地域にいるシェアビレッジ村民にも伝わる表現へ変換するモードは常に働いています。

:島では家のカギを閉めないのが日常なんです。でも松江市では逆で、ちゃんと閉めます。どちらが正しい、間違っているではなく、その場所ごとにコードが違うから、それにチューニングするって感じですね。

鈴木:私は石川生まれなんですが、カギはかけてないですね。愛知ではかけます。

似たようなところで言うと、大人が子どもに話しかけることで安全が保たれているのが石川で、「知らない人に話しかけない」というルールで安全を保っているのが愛知というイメージがあります。周りの人の顔を知っているかどうかの違いなんでしょうか?

:僕はあえて、挨拶しないコードの町で挨拶したりします。なじむのも大切だけど、ちょっとごちゃごちゃさせたほうが、日常はおもしろくなるので(笑)。

半田:町村でも、シェアビレッジができて急に外の人が入って来た時に、急にそのごちゃごちゃした感じがありましたね。

日常になかったものが入ってきたことによって、今まで中のくらししか知らなかった人たちが、都会のくらしと自分たちの自給率の高いくらしの違いを理解したんです。


何が色濃いかで経済圏が変わる


鈴木:何となくわかってきました。でも、物理的な場所の行き来とコミュニティの行き来、経済圏の行き来って何が違うんでしょうか?

赤坂:距離的にはあまり変わらなくても、駅一つ離れるだけでも経済圏はがらっと変わります。

立川は東京の多摩地域でも経済の中心地で飲み屋さんとか多くて、娯楽とかにお金を使う町。一方で隣には、山から木を切り出しているところもあれば、知り合いには農的な暮らしをしている人もいる。

半田:コミュニティのホッピングと経済圏の行き来もちょっと違いますよね。

:例えば、島外からの来島者への謝礼はお金なんですが、島内の方ならお金は選択肢の一つでしかないんです。お世話になった後に訪問し、一緒にお茶を飲むことの方が喜ばれることもあります。

関係性を続けながら助け合っていくほうが強いので、「今回はお金のほうがよいか?別の選択肢がよいか?」をその都度考えるようにしています。

鈴木:人々が価値を見出すものは必ずしもお金じゃない。何の価値が色濃いか、というところがポイントなんですね。

半田:それが非言語コミュニケーションで行われるからめんどくさいんですよね(笑) 

感覚値的に身についていくものなんだと思います。

:頭で考えないで移動してみたら掴めてくるかもしれません。考えたら、結局前の経済圏での感覚を持ち込んでしまう。何の経済圏も背負わずに裸で飛び込むと、この経済圏ではこうなんだなってわかってきます。

半田:僕も、初めての経済圏にいくときはのれんをくぐる感覚で、その街の人がよくするであろうことをやってみます。地元の人が日常的に出入りする食堂や居酒屋、スーパーとかに行ってみるとくらしが見えてくるんです。

つまるところ、経験してみようってことですね。

経済圏をホッピングする


さあ、経済圏をホッピングしよう!(エコノミーホッパー?)

という言葉で締められた、丑田さんの「複数の経済圏を行き来する力が、未来の必須スキルになる」。

どうやってホッピングしたらいいの?という疑問から始まりましたが、たどり着いた答えは、奇しくも「ホッピングしてみよう!」でした。

1つわかったことは、経済圏を行き来するということは、その中にくらす人たちの価値観に触れることだということです。

一番大切なものは、必ずしもお金ではない。という考えには賛成の私ですが、今まで自分がいた経済圏では価値基準がお金の経済圏だったのだなと感じました。

本当の意味で経済圏の行き来するという感覚を理解するためには、体を動かすのが一番。でも、何から始めよう?


シェアビレッジでは2月22日から、「村づくりのニュースクール」を開校します!

「村づくりのニュースクール」は、コミュニティをつくりたい人たちが集い、学び合いながら、一歩踏み出す準備をしていく実践的な場です。

今回お話した澤さんと半田さんがリードしたこちらのプロジェクト。お二人をはじめ、コミュニティや経済圏について、様々な知識や経験、知見をもった方々とオンラインでつながり、学びあい、循環していきます。

実際に体を動かす第一歩を踏み出すために、まずはニュースクールに参加してみませんか?


皆で持ち寄って育む、“村”のようなコミュニティをつくってみませんか? コミュニティをつくりたい方、コミュニティに参加したい方はホームページをご覧ください!


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