見出し画像

コミュニティの成功の基準とは?

シェア街のみーるです!
コミュニティ運営者は「どの状態がコミュニティの成功なんだ」という壁に誰しもぶつかったことがあるのではないでしょうか。コミュニティ運営者の永遠の悩み、コミュニティの成功の基準について、この記事で事例を含めながら解説していきます。

なぜ悩んでしまうのか?

コミュニティとひとくちに言っても、それぞれの特徴があるので一概に比較できないですよね。例えば、PTAと有料オンラインサロンは同じ「コミュニティ」ではありますが性質が全く違います。
そこで、どの事例を参考にすればいいのか判断することが難しく、多くのコミュニティ運営者は「自分のコミュニティは成功しているのか?」と思い悩んでしまいます。

そもそも成功とは?

会社では売り上げが上がるなど数字で表せる明確な成功がありますが、コミュニティの成功とはどのような状態なのでしょうか?

■フェーズによって成功は違う
まず考え方として、コミュニティの成功といっても、コミュニティのフェーズによってそれぞれ正解や成功の違いがあることを理解しましょう。
例えば、コミュニティを立ち上げたばかりであれば毎日チャットが動いていることは、コミュニケーションが活発に行われているので成功している状態と言えるでしょう。
また、コミュニティの設立から半年が経ち30人ほどのメンバーがいる場合、コミュニティ内外問わず、イベント企画が動いていることも一つの成功している状態と言えます。
この2つを比較したときに、立ち上げたばかりの段階でイベントが常に出来ている状態まで求めるのは、慣れていない中で酷ですよね。ここからも分かる通り、成功の状態はコミュニティのフェーズによって異なります。

■コンセプトや目指すものによって成功は違う

もちろんフェーズでだけでなく、コミュニティのコンセプトによっても成功は異なります。
例えば、コミュニティ内で情報交換を行うことを目的として作られたコミュニティの場合は、チャットが動いていたりzoomでおしゃべりする時間などが常にあると良いですよね。
一方、外部とのコラボイベントを開くことが目的になっている場合、イベントが企画されている状態が成功している状態になります。逆にいうと、コミュニティ内だけでコミュニケーションが完結してしまい、イベント企画がされていない状態はちょっと怪しいと言えます。

つまり、自分たちのコミュニティではどんな状況が良いの?

フェーズやコンセプトによって違うとはいえ、現段階で自分たちのコミュニティはうまく行っているのか何かの基準がないと不安になってしまいますよね。
まずは、今思っている不安の要素を書き出してみましょう。

■よくある不安な状態
・全員アクティブになっていないから自分たちのコミュニティはうまくいっていないかも…
・イベント企画が途中まで行ってペンディングになってしまった…
・最近チャットで話している人が数人に固定されている気がする…
・複数人が一気にコミュニティをやめてしまった…

これ以外にも、色々な状況がありますよね。
まず、考え方の軸として大切なのは、どのフェーズにおいても言えるのが盛り上がっている状態を維持し、コミュニティで成功体験をしてもらうことです。

事例紹介:シェア街の場合

ではシェア街はどうなのか見ていきましょう。
シェア街は「受け身ではいってきても何もないので一緒にコミュニティを作っていく」というコミュニティの方針を持っています。また、イベントなどコンテンツ作りに関しても自由な活動ができる場となっています。
つまり、「一緒に作る人に好きに作ってもらうために、アクティブに作りたいと思っている人が作りたいものを作っている状態」がコミュニティとして成功している基準になっています。

逆にいうと、「お金を払って入会しているから、自分を楽しませてください!」には応えないというスタンスです。
そのため、受け身で楽しませてくれると思ったのに…と考えて退会する人は気にしません。

とはいってもやはり、最初からこの考えを浸透させるのは、難しいことでした。どうしても仲間が抜けるのは寂しいものです。

以前、実際にあった課題として、誰かが辞めたら他のメンバーが不安になるという状態がありました。
不安になってしまったメンバーは
・〇〇さんがやめたのはコミュニティに実は何か悪いことがあるんじゃないか
・原因がわからないから、このまま所属していていいのか不安
・他にもみんな辞めてしまうんじゃないか
などと、考えてしまっていたようです。

こうした状態は、シェア街以外のどのコミュニティにも起こり得ますよね。
このとき、シェア街では「コミュニティが成功している状態」について定義し、不安になったメンバーをはじめ、コミュニティメンバーみんなと「コミュニティが成功している状態」について議論を重ねて、解決に至りました。

このように、退会する人が出るとネガティブになる人が出てしまうことは多いです。しかし、残ったメンバーと今後についてコミュニケーションをとっていくと納得してくれる場合が多いので、なんどもコミュニケーションをとり、理解してもらえるように進めていくのがコミュニティ運営のポイントでもあります。

また、日頃からのコミュニケーションも大切です。
定性的な話ではありますが、たとえば仕事が忙しくなってしまって退会を決意するメンバーがいるというのは想定できますよね。
一度退会という選択肢を選んだとしても、その人がいつでも帰ってこれる雰囲気を作ってあげることが重要です。
つまり、やめた=気まずくなるという状態を作らないということです。やめた後もSNSで気軽に話せるようにするなど、何かしら繋がりを持ち続けましょう。
また、誰かが辞めた=誰かが悪いとか、このコミュニティ不安かも思ってしまうのではなく、
・今は仕事が忙しかったから
・事情があったから
・その人が求めていたものと違ったから抜けた
など、そのタイミングではその人と合わなかっただけであり、一概にコミュニティ運営が悪いからではない、と割り切るというのも大切です。
そういった不安を煽らないためにも、自分たちを無意味に責めないためにも、最初から「関わり方やコンセプトなどコミュニティの成功の状態」を定義するのがおすすめです。

注意したいポイント

コミュニティのメンバーはさまざまな入り口から入ってきてくれます。
HPから探して入ってくれる人から、クラウドファンディングを知ったことがきっかけで入会する人もいます。
こういった場合、入会した時点で期待値調整をかねて「関わり方やコンセプトなどコミュニティの成功の状態」を丁寧に伝えることが必要です。また、この段階で思っていたのと違ったなどがわかった場合は早期退会が想定されます。
もちろん退会してメンバーが減ってしまうのは寂しいですが、コンセプトと違うコミュニティになってしまう方が、理想的なメンバーの退会につながりかねません。そうなってしまうと成功の状態から遠のいてしまうので、退会希望メンバーの無理な引き留めなどは、行わないようにしましょう。

さいごに

人の性格や人生が十人十色であるようにコミュニティにもコミュニティの数だけ成功の状態があります。
共通の正解がないという前提ではあるものの、自分のコミュニティに合った人が楽しく活動してくれるのがベストですよね。
いまのコミュニティでどんな人がいてくれたらいいのか、をメンバーと議論しながら成功の定義を作っていくのがおすすめです。ぜひ参考にしてくださいね。

■シェア街とは?

シェア街はリアルとオンラインで新しい経済圏をつくるバーチャル都市です。​誰でも住民になって仮想のまちづくりを楽しめます。
リアルな「きょてん」として、東京浅草橋にあるゲストハウス「Little Japan」やその周辺のシェアハウス。新潟県の越後湯沢にある「Little Japan Echigo」があります。オンラインの「きょてん」では、コミュニティづくりの研究や実践をする「コミュニティラボ」、好きな音楽をシェアする「音街ろまん館」、みんなで体を動かしてサウナで整う「汗活studium」、バーチャル空間での街づくりに取り組む「バーチャルシェア街」などがあります。
住民募集も随時行っているので、下のリンクやSNSもチェックしてみてくださいね!

【クレジット】
ライター:猪原 麻友美

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?