【マスター1到達】クシャトリラメタビート〜ドラグマを添えて〜【シーズン24】
はじめに
今月はドラゴンクエストモンスターズ(DQM)3をやりたいのと、新パックが発売されて環境が変わる12/5までにマスター1まで行きたかったので速攻で終わらせた。
デッキは先月の中盤頃から使っていてしっくりきていた【クシャトリラメタビート】。構成的には【メタビート】というよりも【クシャトリラ】にメタビ要素を突っ込んだという感じ。いままでTierランキング表に載るデッキを使ったことがなかったので、使っていて「これが環境デッキか……」と唸るぐらい強かった。
勝率はダイヤモンド帯で66%(先行82.1%、後攻45.0%)、マスター帯に上がってからはしばらく実験を繰り返したあと、最終的にまとまった構築で28戦して82.1%(先行84.2%、後攻77.7%)で一気にマスター5からマスターまで駆け上がることができた。さすがにこの勝率は上振れもいいところだが、後攻でもそこそこ勝てているので、大体6割強は安定して勝てる構築と言えるのではないか。
デッキについて
ここ数シーズンは誘発なしの構築で戦ってきたものの(これまで使ってきたデッキリストはこちら)、現環境は誘発を入れないとさすがに後攻が厳しそうだと思ったので、誘発を入れる方向でまず構築をスタートさせた。
誘発が多い場合、初動の強い構築のほうが安定するので、【メタビート】とそこそこシナジーのある【クシャトリラ】をベースに採用。特殊召喚を多用するので、従来の構築に入っていた《命削りの宝札》や《強欲で謙虚な壺》は採用できなくなり、結果としてドローソースは最小限になった。
特殊召喚を普通に使うデッキなので、一般的な【メタビート】と異なり、相手の《増殖するG》を食らう構成になっている。ただ、汎用カードである程度対策できているのに加え、下級クシャトリラモンスターの単体性能が高いため、他の特殊召喚依存デッキと違って普通に戦える。
モンスター(19枚)
いつも自分のデッキに入っているやつ。普段は主軸だが、このデッキにおいてはクシャトリラ展開をした後に蓋をする役目が多い。
クシャトリラ展開ができないときはいつものように活躍してくれる裏エース。
4枚目以降の《フォッシル・ダイナ パキケファロ》。ここ最近は《業火の結界像》を使っていたが、【VS】を意識して今回は水のほうを採用した。
《豪雨の結界像》の場合の主な裏目は【ピュアリィ】の《エピュアリィ・ビューティ》と【ティアラメンツ】の一部、それから《海亀壊獣ガメシエル》だが、【ティアラメンツ】でメタビート的にやばいのは闇属性のほうであり、壊獣も《怒炎壊獣ドゴラン》採用のケースがあるので、総合的には水のほうが安全かなあと思っている。が、このへんは好みかもしれない。
【クシャトリラ】における1枚初動。パッと見た感じだと《クシャトリラ・フェンリル》より地味に見えるが、実際はこいつのほうがキーカード。このカードが1枚あるだけで《クシャトリラ・アライズハート》と《クシャトリラ・シャングリラ》+何かしらのクシャトリラが立つ。計算がおかしい。
軽く見られがちな②の効果も、EXを見ることで相手のデッキ構成が大体わかるうえにキーカードを1枚抜けるので、《灰流うらら》で①の効果を無効化されても最低限の仕事はしてくれる。
相手が《無限泡影》を持っている場合、基本的にこいつに打ってくれるので、本命の《フォッシル・ダイナ パキケファロ》《豪雨の結界像》に打たれにくくなるという嬉しい副作用がある。
紙のほうでは禁止されているが、マスターデュエルだと何故か懲役刑を免れている。しかもうっかり2枚入れることができるので、こいつ2枚を挿すだけでどんなデッキでも最低限の活躍をしてくれる。
【クシャトリラ】においては、《クシャトリラ・ユニコーン》→《六世壊他化自在天》という流れから主に登場し、②の効果を経由して《クシャトリラ・ライズハート》につなげる役割を担う。その後、なぜか気軽に《クシャトリラ・シャングリラ》からほいほい特殊召喚されてくる。「一難去ってまた一難」という概念を実体化したような存在。
ほぼサイキック族で統一されている【クシャトリラ】界において戦士であることを貫く異端児。一説によると、モチーフは織田信長とされている。
【クシャトリラ】においては《クシャトリラ・アライズハート》につなぐためのカードだと思うが、このデッキでは《クシャトリラ・アライズハート》を出さないケースも多いため、状況に合わせていろいろなEXモンスターになってくれる。
素引きしないことを毎回祈っているが、当たり前のように初手にいる目立ちたがり屋なところに織田信長らしさを感じる。
あまりにも【メタビート】と相性が良すぎるので、ここ数シーズンずっと使い続けている準レギュラー枠。今回は1枚採用だが、それでもある程度仕事してくれるから偉い。
効果を発動するとEXデッキからモンスターを特殊召喚できなくなるので、ターン中に出す順番はしっかり意識しないといけない。その一方で、クシャトリラからEXモンスターを出せば、1ターン目から特殊召喚することもでき、じつはそこまで相性は悪くない。
最強の誘発モンスター。あまりにも強いのであらゆる手段で妨害されるが、通ってしまえば相当有利になる可能性が高い。
遊戯王というゲームは得てして、こういう「どのデッキにも3枚入る」みたいなカードは基本的に規制されていくはずだが、このカードがないと相手の先行展開が止まらない場面があまりにも多いので、KONAMIも渋々放置していると思われる。「必要悪」という言葉が最も似合うカード。
「必要悪」枠の第2のカード。おそらく世界で最も《増殖するG》を止めている。『Gと幼女』というタイトルで映画が撮れるレベル。
現代の展開型デッキの場合、このカードだけで止まることはあまりないが、そうでないデッキにはめちゃくちゃ刺さる(【メタビート】も含めて)。展開型の場合も、ワンチャン相手の事故を狙えるので、基本的に腐らない。
遊戯王に親しんでいない人からすると、まったく強そうなことが書かれていないのに、実践レベルだとほぼ3枚投入されているのはカードゲームのおもしろいところ。
魔法(9枚)
遊戯王によくある難読シリーズ。「パーピヤス」ってどういう意味なのかググってみたがよくわからなかった。英語名にあるtheosisは「キリスト教、特に正教会の神学」という意味らしい。やはりよくわからない。
《クシャトリラ・ユニコーン》の強さを確固たるものにしたカードで、本来ならば気軽に2体並べないデザインのクシャトリラが突然2体になる。すごい。もちろん相手も警戒しており、《灰流うらら》を打たれる筆頭のカード。
4枚目の《クシャトリラ・ユニコーン》。場に出しただけでアドが取れるので、制限行きもやむなしと言える(そういうカードが遊戯王にはあまりにも多いが)。
地味に②の効果が馬鹿にならず、このおかげで相手が《フォッシル・ダイナ パキケファロ》を突破できないというシーンも結構あった。③は強そうなことが書いてあるが、このデッキだと発動する機会は思ったより少なめ。
①の効果が【メタビート】と噛み合っており、中盤以降に手札で余りがちなクシャトリラモンスターを有効活用できる。②の効果も強力で、ただでさえ強い盤面をさらに強化してくれる。
そう書くと強そうだが、このデッキは上級クシャトリラモンスターを5体しか採用していないので、事故のもとになりがち。なので本当はあまり採用したくなく、実際ダイヤモンド帯のときは採用していなかった。
ただ、このカードがないと【神碑】があまりにも無理なことに気づき、最終的に入れることに。結果的には勝率も安定し、最後まで突っ走ることができた。実際【神碑】にも勝てたこともあったので神カード。
相手のカードを破壊したりドローしたりしつつ、ついでに《教導の聖女エクレシア》をサーチできる。3枚入れてもよかったが、エクレシアを今回1枚しか採用しておらず、ドラグマギミック自体が《クシャトリラ・アライズハート》と相性が悪いので2枚にとどめた。ターン1制限がついているので、エクレシアが1枚なら2枚でも十分という印象。
このデッキは【神碑】の《シンクロ・ゾーン》を後から割る手段に乏しいので、相手が【神碑】とわかったらなるべく温存するのが秘訣。
特殊召喚をしたターンでも使えるありがたい壺。その代わりドロー効果を持つカードが使えなくなるので、《天底の使徒》を同一ターンで使う場合は《共命の翼ガルーラ》を墓地に落としてはならない。
6枚除外するカードはそのときの気分によるが、たまにそれで困っているのでちゃんと選んだほうがいい。
準制限のほうの指名者。《増殖するG》《灰流うらら》のような誘発を止めてくれるのはもちろん、いろいろな場面で相手の動きを邪魔してくれるので腐りにくい。これまで《王家の眠る谷-ネクロバレー》を採用することが多かったのであまり使ってこなかったが、使ってみてよく使われる理由がわかるようになった。
無効にする期間が「次のターンの終了時」なので、これを相手の《灰流うらら》に打った返しのターンで、自分の《灰流うらら》もうっかり無効になるという事件を頻発させるカードでもある。
制限のほうの指名者。汎用カードがデッキに多い場合は間違いなく入れ得で、いろんな効果を無効にしてくれる。汎用カードを入れることが前提になっているのに汎用メタとして働くという、わけのわからないカード。こいつが3枚許されていたときの遊戯王は、地獄のような光景が繰り広げられていたと想像する。
【メタビート】的な観点だと、特に《無限抱擁》を無効にできるのが嬉しい。ほぼ《神の宣告》の枚数が増えたようなもので、特殊召喚封じの安定性を上げてくれる。
罠(12枚)
いつものやつ。先手で引いたときはめちゃくちゃ強いが、後手で引くとそうでもないのがいいゲームバランスをしている。
【VS】が相手の場合、このカードを引いていないと結構きついことが多く、環境的には重要度がさらに上がっている。本当は他の神シリーズも入れたい(が枠がない)。
正直いままであまり強いと思っていなかったが、このデッキにおいてはめちゃくちゃ強かった。これ一枚で盤面を解決できるほどの強さはないので、もともとカードパワーがあるデッキをさらに強くしてくれるタイプのカードだと思っている。
相手の先行展開への嫌がらせはもとより、伏せたときのバック効果無効も地味に強力。当然、相手に使われてもつらいカードだが、このカードを採用しておけば《抹殺の使徒》で無効にできるので、そういう意味でも【メタビート】における需要はあるのだなと感じた。
多分【クシャトリラ】ではあまり採用されていないカード。それもそのはずで、一度このカードを使うと「次の自分ターンの終了時まで」EXデッキから特殊召喚できなくなるので、EXにつなげる純【クシャトリラ】ではノイズになってしまう。
ただ、【メタビート】混合型だと話は別になる。このデッキでEX展開をするのはほぼ最初のターンだけで、あとは《フォッシル・ダイナ パキケファロ》などのシステムモンスターで蓋をするので、このカードのデメリットを無視できる。
当然、クシャトリラモンスターを引けず、普通の【メタビート】展開をするときは最重要カードの1つであり、《灰燼竜バスタード》を墓地に落とすことで、最低2ターンは時間が稼げる見込みがでてくる。《クシャトリラ・アライズハート》が場に出ていると使えなくなるので注意。
さすがに《ドラグマ・パニッシュメント》だけでモンスターを守り切るのは限度があり、なにか他の除去カードないかなと思って入れたカード。相手の破壊耐性に引っかからないのが偉い(対象耐性には引っかかるが)。
また、このデッキは上級クシャトリラをアドバンス召喚しなければならない場面が割とあるので、そういう意味でも効果が噛み合っている。
EXデッキ(15枚)
《ドラグマ・パニッシュメント》の相棒。相棒というよりは弾のほうが近い。このカードを《ドラグマ・パニッシュメント》で発射するだけで2枚破壊できる。
一応言っておくと、相手フィールドをすべて空にしてしまうのは考えもので、空にした結果《拮抗勝負》を打たれてつらくなる、という事態は常にケアしておく必要がある。
いつもは3枚入れているが、EXデッキがきつきつなので2枚。実際使ってみると、2枚でも特に問題ないように感じた。
1枚だとさすがに足りない場面が出てくるので、他に有用な墓地発動モンスターが出てこないかぎりは、このぐらいの構成が安定するのではないか。
《ドラグマ・パニッシュメント》で墓地に落とすと《教導の聖女エクレシア》をサーチしてきてくれて、もう一度《ドラグマ・パニッシュメント》を構えられるようになる。
システムモンスターを生かすことが重要なこのデッキにおいて、安定して《ドラグマ・パニッシュメント》を構えられることは殊の外重要なので、状況次第では他のEXモンスターよりも優先して使う。
いろんな人のデッキに入っている人気者。【クシャトリラ】は召喚権が余りがちなので、《灰流うらら》などのレベル3チューナーモンスターと組み合わせて場に出ることが多い。
このデッキでは、召喚権を特殊召喚封じのシステムモンスターに割く場面が多いので出場機会はあまり多くないのだが、場に出たら普通に活躍してくれる。《六世壊他化自在天》を使っていると使えなくなるのをよく忘れる。
気軽に場に出てきて、気軽に上級クシャトリラモンスターを場に並べていく害悪野郎。ついでのようにフィールドそのものを塞ぐというチート技を使ってくるので、全世界のメタビート使いが憤慨している。全世界は言い過ぎだが私は憤慨した。
自分が使ってみると思ったより頼りなく、特にシステムモンスターとは相性が悪い。これを出すときは、どのシステムモンスターを引いていないときにほぼ限定される。よって採用枚数も1枚。
【クシャトリラ】のまごうことなきエースカード……のはずだが、このデッキでは場に出せる状況がやや限定されている。特にドラグマギミックとはまったく噛み合っていないので、《ドラグマ・パニッシュメント》があるときはほぼ出さない。
単体で見ても、書かれている効果自体は強力ながら耐性があまりないので、相手の対策カードでバタバタと死んでいく。墓地に送れなくなることを利用し、墓地ギミックで戦う相手を中心に出すのがこのデッキにおいては良さそうだと思っているがどうなのだろう。
かつて三大ランク7モンスターと呼ばれたらしいモンスターの一角。現代で使っても普通に強く、特にバックをはがせる性能を評価して投入しているが、いまいち活躍の機会がない。ここの枠は別のカードで良さそう。
最強クラスのまくりカード。エクシーズモンスターで殴るだけですぐに顕現するありがたみのなさが最大の特徴だが、その効果は絶大である。
とくに相手が【クシャトリラ】の場合は、相手のクシャトリラ要素を利用することで即出てくることが可能。これは逆もしかりで、せっかくシャングリラやアライズハートを出したのに、これ1枚でひっくり返されることも十分ありうる。
疑似《フォース》内蔵のランク7エクシーズ。マイナーカードだが、【メタビート】のお供としては一番使いやすい。大体の戦闘破壊からシステムモンスターを守ってくれる。
あまりにもマイナーなため、こいつの効果範囲を「こいつに殴ってきたモンスター」と勘違いしている(もしくはシンプルにテキストを読んでいない)相手が多く、よくパキケや結界像が相手モンスターを返り討ちにする場面に出逢う。
場に出ている《教導の聖女エクレシア》を墓地に送り、《天底の使徒》を使えるようにするためだけに入っている。
このデッキはエクレシアを1枚しか採用していないので、そういう動きが必要になるケースも結構あり、貧弱かつほぼバニラのステータスながら、《幻獣機ドラゴサック》や《天霆號アーゼウス》よりも場に出る回数が多い。
《大捕り物》でパクった相手モンスターはそのままだとほぼ置物なので、このカードや上級クシャトリラのリリース要員として使うことになる。リンク2の中では一番出しやすく、攻撃力も2300とまあまああるので意外と強い。
《共命の翼ガルーラ》の対象範囲を伸ばすためだけに使われる悲しき魔物。こいつの本来のポテンシャルをまだ見たことがない。鉄獣デッキならもっと活躍してくれるのかもしれない。
ガルーラの枚数を2にしたため、こいつの枚数は1枚が妥当。
12/5からまた新パックが発売されるので、またメタゲームも動いていくと思う。噂によると十二獣のギミックが【メタビート】にも使えるようになるとのことなので、そのあたりの情報をアップデートしつつDCに挑みたいところ。
とりあえず自分はしばらくDQM3やってきます!
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