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メタビート研究記録 vol.2(カード評価を見てみた)


はじめに

「メタビート研究記録」なるものをはじめてしまい、しかもvol.1と銘打ってしまったので、せめてvol.2ぐらいまではやらないとカッコつかないなと思って書きはじめた(前置き)。

さて突然だが、「遊戯王カードリスト・評価・オリカ」というウェブサイトをご存知だろうか。ここには各カードの評価を投稿できる機能があり、文章を書きたくてしょうがない遊戯王オタクたちが、日夜お金をもらっているわけでもないのに評価を書き連ねていることで知られている。

たとえばみんな大好き(大嫌い)な《灰流うらら》の評価はこんな感じ。

【メタビート】の天敵その1

こういう人気カードは投票数も高いので、評価がばらつきやすくなるものだが、当然のようにフルスコア(10点)に近い。いかにこのカードが遊戯王において盤石の地位を築いているかがわかる。

このスコアが高いからといって、必ずしも環境で使われるカードというわけではないが、それなりに相関はしているだろう。もしどのカードを挿すか迷ったら、評価の高いほうを優先してみる……みたいな使い方も、思考実験としては楽しいかもしれない。

ということで、自分が使っているデッキのカード評価平均がどんなものか、計算してみた(点数は2023/11/25時点)。あくまでお遊びなので、点数が高いほうが偉いとか、点数が低いから弱いということはまったくないが、勝率とどれぐらい相関しているかというのは気になるところだ。

なお同じカードが複数枚ある場合は、その分だけ加点している(例:9点のカードを3枚採用しているなら27点になる)。そしてすべてを計算したあと、デッキ枚数で割ったものをデッキの平均点としている。EXデッキは適当に入れているものもあるので、わかりやすさのために今回除外している。

(1)普通のメタビ:7.775 (勝率:56.7%)

2 豪雨の結界像 (5.3)
2 業火の結界像 (5.8)
3 フォッシル・ダイナ パキケファロ (9.3)
2 教導の聖女エクレシア (9.9)
2 命削りの宝札 (9.2)
2 強欲で謙虚な壺 (8.7)
1 強欲で貪欲な壺 (9.3)
3 深淵の宣告者 (7.2)
1 強欲で金満な壺 (9.7)
3 天底の使徒 (10)
2 時を裂く魔瞳 (7.9)
3 決戦のゴルゴンダ (6.5)
3 禁じられた聖槍 (8.8)
2 神風のバリア -エア・フォース- (8.3)
3 拮抗勝負 (9.1)
3 神の宣告 (9.5)
3 ドラグマ・パニッシュメント (9.3)

(2)アポピス採用型:8.5875(勝率:58.3%)

3 干ばつの結界像 (4.7)
インスペクト・ボーダー (9.5)
ディメンション・アトラクター (8.8)
2 サンダー・ボルト (9.7)
2 命削りの宝札 (9.2)
2 強欲で謙虚な壺 (8.7)
2 強欲で貪欲な壺 (9.3)
2 時を裂く魔瞳 (7.9)
3 スケープ・ゴート (8.7)
3 神の宣告 (9.5)
3 神の通告 (9.8)
3 マクロコスモス (9.2)
3 幻影剣 (6.7)
1 醒めない悪夢 (9.5)
3 大捕り物 (9.2)
澱神アポピス (8.3)

(3)墓守特化型:8.6675(勝率:64%)

3 フォッシル・ダイナ パキケファロ (9.3)
業火の結界像 (5.8)
3 墓守の司令官 (8.6)
2 教導の聖女エクレシア (9.9)
2 王家の眠る谷-ネクロバレー (8.7)
2 ネクロバレーの玉座 (9.9)
3 王家の生け贄 (9.1)
2 命削りの宝札 (9.2)
2 強欲で謙虚な壺 (8.7)
強欲で貪欲な壺 (9.3)
3 天底の使徒 (10)
深淵の宣告者 (7.2)
2 時を裂く魔瞳 (7.9)
決戦のゴルゴンダ (6.5)
2 神風のバリア -エア・フォース- (8.3)
3 神の宣告 (9.5)
3 ドラグマ・パニッシュメント (9.3)

(4)クシャトリラ採用型:9.4475(勝率:68.4%)

1 ドロール&ロックバード (8.4)
増殖するG (9.5)
灰流うらら (9.8)
干ばつの結界像 (4.7)
3 フォッシル・ダイナ パキケファロ (9.3)
教導の聖女エクレシア (9.9)
1 クシャトリラ・ライズハート (10)
2 クシャトリラ・フェンリル (9.9)
クシャトリラ・ユニコーン (9.6)
3 天底の使徒 (10)
1 金満で謙虚な壺 (9.5)
1 六世壊他化自在天 (9.9)
1 六世壊=パライゾス (10)
決戦のゴルゴンダ (6.5)
1 クシャトリラ・バース (9.1)
2 墓穴の指名者 (9.7)
3 無限泡影 (9.3)
3 ドラグマ・パニッシュメント (9.3)
3 神の宣告 (9.5)

雑感

こうしてみると、評価の平均点とデッキの勝率は意外に相関しているように見える。たとえば平均評価点が7.775だった「普通のメタビ」の勝率は56.7%と伸び悩んでいるが、平均評価点が9.4475の「クシャトリラ採用型」の勝率は68.4%とかなり高い。

評価は評価者それぞれの判断基準に基づいているし、シーズンによって変わってくるものだ。そういう意味では、昔からあるカードは評価がブレやすいし、評価者が多いカードはどうしても平均点が低くなりがちである。逆もしかりで、評価者の少ないカードは実態よりも数字が高くなりがちである。

それでも、集合知は馬鹿にならないということなのだろう。評価が高くついているカードを多く使っているほど、勝率も高く出る傾向があるというのは、当たり前のようでいて、個人的にはなかなかの学びとなった。

なんとなくの印象として、9.0以上のカードはなんの躊躇もなく入れても問題ないカード、8.0〜9.0はデッキコンセプトに合っていれば入れるカード、それ以下は環境に合わせてアクセント程度に入れるのが賢明といったところだろう。

意外なのが結界像シリーズの点数の低さで、特に《干ばつの結界像》はまさかの4点台。歴史のあるカードなので、どうしても年度によって評価のばらつきがあることは否めないが、さすがに実力よりも不当に低く評価されている気がする。4点台って、たとえば《水魔神-スーガ》と同じぐらいなので(スーガ自体は好きなカードだが)。

ともあれ、遊びとしては結構楽しいので、皆さんも暇なときにやってみてはいかがだろうか。



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