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短歌に誘われた女の31文字。

日常の 鬱憤晴らす マル秘の儀
「アイドル」の歌詞 替えて夜遊び


そう。
昨年世間を賑わせた
YOASOBIの「アイドル」。

なんと今回のnoteの結びは、
「この曲が私を短歌にいざなうきっかけとなった
と言っても過言ではない。」
となる予定だ。


昨年秋頃、仕事のストレスがマックスだった。
ストレスの原因は、主に職場の上司によるパワハラ。
そして別の上司も頼れないというプレッシャー。

日々、怒りとやるせなさを感じていた。

唯一の救いは、
そんな私の気持ちを共感してくれて、
お互い愚痴も言い合える同期の存在だった。



ある日の憂鬱な朝の通勤時、
その曲がラジオから流れてきた。

流行りの曲はさすがなもので、
一度聴いただけで、不思議と仕事中も脳内ループする。

気になって歌詞を調べると、
なるほど、おもしろい。
3つの視点で描かれていることを知る。

三部構成の真ん中、
少しダークな曲調に合わせた強めな歌詞や、
ラップに乗せた喋り口調な歌詞を読んでいると、
次第に、自分の中にある鬱憤も
曲に乗せて吐露してみたくなった。


いつものおふさげのつもりで、
冒頭の歌詞を替え、件の同期にLINEで送ってみる。

お。楽しんでくれたみたい。

愚痴や怒りを含んだ文言でありながら、
でも自分の品位を落とさないように、
もちろん原曲へのリスペクトも忘れずに、
決して罵詈雑言の羅列ではなく、
笑いも織り混ぜて言葉を選ぶ。


いつしか替え歌作業が帰宅後のルーティーンとなり、
当初は1番までのつもりが、
まるっと一曲替えてしまった時には達成感すらあった。

(職場の人にしかわからないネタばかりなので、
ここに記録できないのが本当に惜しい。)


どこか瞑想のごとく没頭した
替え歌という夜遊びが一段落してしまい、

これに代わる言葉遊びないかなぁ

そう思い始めた頃に出会ったのが、
短歌だった。

鬱々とした気持ちを、
音の数に合わせて言葉にして、
自分の気持ちにピッタリの表現を推敲し、
想像力をふくらませながら
第三者が共感できる要素を足す。


これって替え歌と短歌のどちらにも共通する作業なんだ
と素人ながら気づき、
一曲ごとに終わりを迎えてしまう替え歌と違い、
自分に感情がある限り詠める短歌に
出会えたことを嬉しく思う。

というわけでやはり、
「アイドル」が私を短歌にいざなうきっかけとなった
と言っても過言ではないのだ。



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