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【News】インシュアテックの申し子 衆安保険のネット保険事業者の株価暴落 規制強化が背景 (20210812)

【一言コメント】
中国で教育業界に引き続きネット保険業界でも、規制によって資本市場にダメージが発生しています。

中国イノベーションの源泉が「政府のバックアップを得たメガIT企業」である中、その政府によって今イノベーションが抑制・整備される局面に入っているように見受けられます。

長い目で見たらこの段階での抑制・整備が結果的に次のイノベーションを生む土壌に繋がるのか、今後中国イノベーションがどうなっていくか、アンテナをたてておく必要がありそうです。

【Newsの概要】
8月11日、中国の保険監督管理当局である銀保監会は保険事業者に対し「ネット保険発展における無秩序な状況の是正に関する通知(以下、「通知」)」を発出した。
この通知は「公平で公正な市場秩序を構築し、保険消費者の合法的権利を保護する」ことを目的に今般打ち出されたものということで、「強制的な抱き合わせ販売、誤解を招くような販売方法、不当に高い販売価格、ユーザー情報漏洩」の是正について焦点を当てたものとなっている。

これを受けて、中国のネット専業損保である「衆安保険」を始め、米国で上場するネット保険事業者(オンライン保険マーケットプレイスを展開)である「水滴」や「慧择」も8月12日、13日に大きく株価を下落させている。(衆安保険:12日の下落幅▲11.48%・13日の下落幅▲4.37%、水滴:12日の下落幅▲8.59%、慧择:12日の下落幅▲6.25%)

衆安保険に着目すると、この規制が同社の根幹を揺るがすものではないという見方が有力であるものの、一方で衆安保険が今般の規制の影響を比較的受けやすい「サードパーティの販売プラットフォームに依存」しているモデルを採用していることが株価に響いたとされている。
同社の主な販売チャネルは、アリペイやオンライン保険マーケットプレイスなどのサードパーティプラットフォームで、実に同社の収入保険料の80%以上を占めている。
また、衆安保険は最近「保険契約者を欺いたこと、規定の保険用語や保険料率を正当に使用していないこと、虚偽の報告書・声明・文書および情報を作成または提供したこと」等により、銀保監会から145万元の罰金を科されたことも問題視されていた。

(金融界等の記事から筆者が引用&要約)

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