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岩下京子に憧れたことが全ての始まりなのではないか

「行け!稲中卓球部」というマンガをご存知でしょうか。

35歳以上の方で、学生時代に多少マンガを読んできたならそのタイトルくらいは知っているであろう、カルト的な人気を誇った伝説のギャグマンガです。

そのマンガに出てくるのが「岩下京子」という女の子です。
中学2年生とは思えない大人っぽいクールな美人で、性格は強気で勝気、学校でも堂々とタバコを吸ったりと素行不良な面もあります。
でも好きな男の子の前では素直じゃなかったり照れたりするところも稀に見せる、ツン要素かなり強めのツンデレです。
(当時はまだツンデレという言葉自体が存在しなかったけど)

↓こちらが岩下京子ちゃんです。
新装版なので絵のタッチがかなり変わっていますが、クール美人な感じが伝わるかと。

で、昨夜布団の中でムニャムニャしていた時唐突に岩下京子のことを思い出しました。

わたし、京子ちゃんが好きだったなぁと。

これ以降の自分の二次元女子の好みはむしろ「クーデレ」「素直クール」の方に寄って行き(綾波レイや長門有希)、むしろツンデレはあまり得意なタイプではないのですが、岩下京子はもろに私の性癖ど真ん中を突いてきたキャラクターでした。

スタイル抜群でめちゃくちゃ美人なのに、アウトローで、口も悪いし態度も悪い。でも時々ちょっとだけ女の子らしい部分を見せる。
その何段構えにもなったギャップが最高なのです。

ツンデレという言葉が確立しブームになった2000年代の一時期は、雨後の筍のようにツンデレキャラが量産され、
どれもこれも判を押したように
「べ、別にあんたのためじゃないんだからね!」
と顔を赤らめながらキレるヒロインばかりということもありました。

この「ツンデレ」という概念の本質には、

内心は男にベタ惚れなんだけど、(結局は)精神的に未熟なためにそれを素直に表現することができず、むしろかえって攻撃的な態度を取ってしまう

つまり未熟な女(の子)と、それをメタ視点から俯瞰して消費する男という構図があるんですよ。
(あるんですよ、多分。知らんけど)

でも岩下京子は、そんな男の願望で作り上げられた単純なツンデレ女子ではなく、きちんと彼女自身の意志と価値観の元に行動していて、その中に勝気な面や可愛らしい面などのリアルな多面性を感じさせてくれたのです。
そこに私は強烈に憧れたんですよね。

5歳年上の姉が友人から借りてきた「稲中」を読み始めたのが12-13歳の頃だったと思います。
中二病真っ盛りのお年頃。
タバコがカッコいい、ちょっと悪いことしたい、という価値観はこの頃に形成されましたね。

37歳となった今でも、やっぱり変わらず京子ちゃんは私の「憧れのお姉さん」であり続けている気がします。

そして「稲中」という作品自体も、私の「笑いのツボ」「ギャグセンス」みたいなものに多大な影響を与えた偉大なマンガです。流石に今読んだら付いていけない部分も多そうだけど(笑)。

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