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個人兼業クリエイターが7年間成果が全く出なかった失敗行動19選+α〚メンバーシップ用〛


【改訂履歴】
2022/10/18 : 末尾のおまけ記事(EX)を追加致しました。
2022/10/19 : 一部記事へ加筆致しました。
2022/12/09 : マインドセットの構築に何を使用しているのかについての非公開記事へのリンクを末尾に追加致しました。
2022/12/10 : 項目14,15の文章を修正・加筆致しました。
2022/12/31:メンバーシップ特典用の記事にしました。


はじめに

私はUnityで7年間会社員兼ゲームクリエイターとして活動しておりますが、小さなヒット作すら出せずに全く稼げていないのが現状です。

普段はITエンジニアとして企業に務めながら副業でゲーム開発などを行っております。

家族構成は妻子と一緒に住んでおりますが、成功した経験は未だに無いため、アセット代や自己啓発の講座受講やクリエイティブを磨く為の書籍や機材などの自己投資額はすべて赤字となり、慎ましやかに過ごしております。

特に高学歴や高収入でも無い、自己主張も特に無く、特徴がないのが特徴の普遍的なサラリーマンです。
人付き合いが苦手で場の空気がよく読めたり、ちょっとした言葉に打たれ弱いといった性質も持っています。

世の中には、ヒット作を出せた、成功した、稼げたという羨ましい方々の方法論やハウツー記事などは溢れるほど出ておりますが、失敗談、失敗経験は恥ずかしい、稼げない、出しても意味が無いだろうという理由からかあまり見かけません。

もしかしたら私と似たような境遇で、なかなか状況が改善できない、成果が全く出ないという方が居て、私が経験してきた失敗行動パターンと考え方を反面教師にすることで、これからの活動の糧としてお役に立てるかも知れないと感じました。

これからゲーム開発や創作活動を初める予定の方で、失敗パターンを回避して効率良くコスパの良いやり方で行いたいと考えている方にとって、

私が無駄に費やしてしまった時間や失敗したやり方は、同じような境遇の誰かにとっては、役に立つかも知れないと考え、思い切って記事にする事に致しました。

兼業クリエイターは、とにかく、本当に、絶望的に思っている以上に時間がありません。

会社員に限らず、育児・家事をしている専業主婦(夫)の方も時間は圧倒的に足りません。

私は育児休職を取って妻が体調を崩していた時に経験した事があるので、育児・主婦業の大変さも、全くやった事が無い方よりも経験があり多少は分かっているつもりです。家事育児の労働対価は月額37万くらいだと聞いた事があります。ワンオペになるともっと高額になるそうです。

とにかく自分の趣味の時間や家族との時間、または睡眠時間など、あらゆる自分のプライベートな時間を削ってクリエイティブな時間を捻出しなければならず、それはもう大変です。


ゲーム開発したり、映像作品、3D作品を作ったりと、クリエイティブな活動をする為には、自分の限られた時間(寿命)を作って捻出するしかありません。

もっともらしい事を長々と申し上げましたが、残念ながらこの記事を全て読んでも、あなたのゲーム開発プロダクトや、クリエイティブに関わるビジネスを成功に導く成果を直接的に得ることは出来ません。

この記事を読むことで得られる事は、
私が実践して失敗した考え方や方法と、
その失敗の先にある現在の考え方です。

実践しても効果的ではない方法や、
間違った失敗に繋がる考え方については、
この記事を読む事で把握する事ができます。

私が7年間でリアルに失敗し続けてきた経験について、嘘偽り無く情報を発信・公開しますので、
この記事を読む事で、成功しないやり方について知識として得ることが出来ます。

その結果、効率の良くないやり方や、避けては通らないほうが良い手順、ポイントについて反面教師的に知る事が出来ます。

あなたが同じ轍を踏みそうになった時、
開発を進めていく方向に迷った時、
これらの失敗経験や考え方を知っている事で、
私が全く成果を出すことが出来なかった方法を回避してより良い成果を得る事ができる可能性があがります。


回避したり、失敗してしまうやり方をあなた独自にアレンジする事で、あなたは今よりも効率良くクリエイティビティを発揮し、限られた少ない時間を効率よく使う事が出来るようになります。

時間は有限であるため、非効率なやり方や、効果の出ない方向に進んで挫折することを回避する事は、時間の少ない兼業クリエイターにとっては、モチベーションを保つ事ができ、とても有意義です。

省エネで効率良く成果を出すことが出来るようになれば、あなたのご家族やご友人との付き合いも希薄にならず、スマートに成果を出すことができ、あなただけの省エネ成功法を見つける事が可能になるかもしれません。

ここに書かれている内容は、あくまでも私個人が失敗したと感じた内容なので、全ての読者に対して同じように失敗する方法であるとは限りませんが、反面教師の参考情報として、あなたの開発や創作活動の糧となるような情報をお伝えする事が出来たなら幸いです。

それでは失敗経験をご紹介していきます。

※本note記事は後半部分からは有料記事とさせて頂いております。7年間の集大成としてはまだまだ発展途上で完成には至っていない為、今後も更新していく予定です。


1.本業を優先にして、落ち着いたら開発を再開しようとする

界隈ではエターナると呼ぶそうです。

一度ゲームを最後まで開発して、アプリストアへのリリースまでこぎつけても、売り上げがいまいちであったり、全く知名度が上がらずに、光の速さで人々に忘れられていくと、モチベーションが続かず、諦めて休止してしまう要因ともなります。

どこかに勤めながらの兼業クリエイターの場合、開発を辞めてしまう理由の大半は、「本業が忙しくなってきたから」、「本業に影響を出すと良くないから」がダントツ1位です。(個人過去履歴調べ)

リリースしても無名の開発者が多少注目を浴びた所で、世の中には物凄い勢いで新しい作品、面白い動画や人々の興味を引くサービスなど、人が時間を消費する楽しめるコンテンツは絶えずリリースされていきます。
しかも、そのリリースの回転速度は年々高速化しており種類も増えています。

一時的に注目を浴びて売上を爆発的にあげた商品でも、ふとしたタイミングや、仕組みの変更で注目は無くなり、売上が上がらなくなる可能性が高いです。

過去にヒット作があっても無くても、開発や創作活動を止める事で本業に集中できるかもしれません。

しかし、あなたの思い描く収入の増加や、周囲の人々への恩返しが出来るほどの利益を叩き出すことや、クリエイターとして独立をする道には完全に遠ざかります。

遠ざかるというか、全く作業をしなくなるので、活動を休止する事でほとんど永遠に来なくなります。

創作活動を休止して本業に注力することは、会社貢献への正しい行動のように錯覚します。

あなたの会社員としてのスキルは、成長するかも知れませんが、クリエイターとして能力や経験値は変化しないままなので、クリエイティブを武器として、あなたが理想として描いた人生への変化は全く起こらないのでおススメしません。

もう一度言います。本当に何も変わりません。

毎日微量でも良いので時間とパワーを注ぎ込み、
継続して創作の時間に投資する事を全力で推奨します。

それが1日たったの15分間でも1か月で7.5時間分になります。1年間で90時間の開発したことになります。

1日30分間に増やすことができれば、年間180時間です。

1日45分間であれば年間270時間です。
これはおよそ11.5日分に相当します。

ざっくりしすぎていますが、1日を8時間労働と考えた場合、約34日間、創作活動を続けた事と同じ時間となります。

たったの30日と捉えるか、1年の内の丸々約1ヶ月間を自分のクリエイティブな活動に投資したと考えるかは人それぞれですが、何もしなかった自分と比較すると1年間で雲泥の差が生まれます。

完全に開発を止めず、自分に負荷のかからない時間の使い方とやり方を見つけて、創作活動を日々少しずつでも続けていく事を、強く強くお勧めします。

途中で活動を休止したりすることは、何年経っても全く成果をあげられず、家族に白い目で見られる私と同じ道を歩む事になりかねません。

短い時間でも5分でも良いので毎日続けて下さい。継続した事は蓄積され好ましい変化は確実にやってきます。




2.経験も無いのにいきなり壮大なものを作ろうとする


止めましょう。特に経験とかノウハウが無い時は全力で一旦諦めて下さい。

3Dゲームでオープンワールドの壮大なゲームは、遊んでいても楽しいですし、他の人のプレイを見ているだけでも楽しく3Dモデルのキャラクターがグリグリと飛び跳ね動きまわり、多彩な武器やアクションを駆使していく様はゲームクリエイターの創作意欲を沸き立てる魅力的なジャンルのコンテンツです。

しかし、真似していきなり3Dオープンワールドのような、いろいろな事ができて豊富な機能を実装しなければならないようなゲームを作ろうとすると、私のように高確率で挫折します。

難しいと思う点は次の通りです。
1)敵のAIはどうするのか
2)キャラクターに持たせる武器やアイテムの取得の制御
3)ミニマップも作らないと
4)キャラクターの装備品や見た目も変えたくなる
5)アクションとアニメーターの制御
6)広大なマップを処理が軽く済むようにビルド
7)戦闘システムとか敵との当たり判定やボスの攻撃に対する警告表示など
8)ストーリーには会話シーンも必要だ

挙げればキリが無いので割愛しますが、ざっと列挙しただけでも眩暈がしてきそうなボリュームです。
これを一人で作ろうとするのは、まず止めることを推奨します。

簡単な3Dゲーム制作のチュートリアルがUnity公式にあるので3Dゲームの基本アクションから肩慣らしをしていくのが良いと思います。

Unity Learn 公式 -3D ゲーム キット ライト-

https://learn.unity.com/project/3d-game-kit-lite


公式の講座でライトゲームの開発を経験したあとからでも、オープンワールドゲームを作っても遅くはありません。

いきなりオープンワールド3Dゲームを作ろうとする人は、私以外にはあまり居ないと思いますが、本当にやる事が多すぎて兼業でなくても完成するのだろうかと思うくらい大変です。

こんな挫折経験を持った人がいる事を、心の片隅においておくと、有名企業が発表したオープンワールド探索3Dゲームに触発されて「自分も作るぞ!」という謎のやる気が出てきた時に思いとどまることができます。

もちろん経験値が低いうちは無謀だと言っているだけで、個人でこれらのジャンルのゲームを作っている偉大な先輩方もたくさんいらっしゃいます。
心を折らずに開発できるというのは凄まじい精神力が必要で、継続して大作を生み出し続けている諸先輩の方々は本当に尊敬できます。

壮大な3Dゲームを効率よく作りたい場合には、Unity等のゲームエンジンにアセットストアというお金さえ払えばリソースをいくらでも積み上げる事が出来る仕組みがありますので、後述するアセットに関する失敗経験を踏襲しないようにすれば、有効に活かしていけると思われます。


やることが多すぎて挫折して世に出なかったプロジェクト例

https://twitter.com/ShangrilaCreate/status/992736721245687809?t=BynAvQ0oxO8_nDR58SVAHw&s=19




3.カメラ制御を自作しようとする

Unityには基本機能として、既にシネマシンという高性能なカメラの機能が実装されており、独自のカメラ開発を行う事は、Unityの中の人の思いとは逆行する流れの行為なので止めましょう。

元々、カメラの制御やコントロールを、個人開発者である我々の負担が減るようにとの思いでシネマシンが用意されております。

これを利用しない選択肢をとる事は、工数や時間の削減という意味において、時間を有効に活用しなければならない兼業クリエイターにとって、全く生産的ではない為、大人しくシネマシンを学ぶ方が各段に自分のプロジェクトの品質向上につながります。

仕事後や家族との休日の隙間時間を利用して、自分でカメラの移動制御やプログラムを書いてみて数週間かかって満足のいくカメラワークが出来た!と喜んだ後にシネマシンの存在を知る、という筆者とは同じ道を歩まない事を祈っています。

3Dゲームに限らず、Unityではシネマシンを使う事はとても便利なので、今後プロダクトを横展開していく事や、映像作品を作る場合においても、シネマシンの使い方を身に着けていく事は非常に有効です。

このシネマシンを使用する事は、私自身の気づきではありません。Unityエバンジェリストの方がUnity講習会でお話していたオススメする技術であり、信頼のおける工数削減の方法です。

自力で頑張っていたカメラ制作の例

https://twitter.com/ShangrilaCreate/status/995313970171920384?t=69-sjwz7D5MjKN3MX9Pspg&s=19

[2022/10/19 加筆]
シネマシンはダイナミックなカメラワークを簡単に実現できる完成された機能です。私は極めてもいないですし、少し使っただけですが基本的な3Dゲームのカメラワークであればコーディング無しで実現することができます。



4.アニメーター制御にこだわりすぎる

Unityアセットストアで販売されている有料の3Dモデルには、アニメーションやアニメーターコントローラーが最初からついているものがほとんどですが、いろいろな服装のバリエーションが用意されていたりと、サンプルを触っているだけでも時間が溶けていくほど楽しかったりします。

でも、あなたが作成した3Dモデルではない誰かが作ったアセットモデルの、アニメーション制御やアニメーターのコントロールに膨大な時間を費やしたところで、パラメーターをいじっているだけに過ぎない為、自分のアウトプットや成果物としてアピールする事は困難です。
時間をかけて満足のいくポーズやアニメーション、コンボ等が完成しても作品全体として日の目を見るまでには、他にもやらなければならない事が山のように多いです。

私の失敗パターンは基本のゲームシステムが完成してもいないのに、先行して3Dモデルのアニメーション制御に時間をかけてしまい、モチベーションが燃え尽きたという情けない過去があります。

そのような事で貴重な時間を浪費してしまう前に暫定のアニメーションやアニメーターコントローラーで妥協をする事を検討してください。

基幹となるゲームシステムを真っ先に組み上げていくべきでした。

細部の拘りを先に持ってくる事は、時間が十分にない状況下で本当に愚かだったとしか言えません。

既存やサンプルシーンのアニメーターコントローラーを流用して活かしていけるゲーム作りを進めた方が何倍も効率のよい開発を行えたと思います。

アニメーターの制御をいじって自分の納得いくアニメーションが完成した後、3Dゲームを完成まで持っていくモチベーションが保てる人は、拘って良いと思います。

ですが、私のように隙間時間で開発作業をしなければならない事が確定している人にとっては時間がいくらあっても足りなくなる要素です。

キャラクターの調整を1体だけで済ませれるならば、まだ良いですが、プレイアブルな登場人物の数が増える場合や、拘りのアクションをさせたりしたい場合、作業は無限に増えていきます。

ゲームを低コストで効率良く完成させたい場合は、独自性は切り捨て、元々あるアニメーションやアニメーターコントローラーを使用したり流用できないかを検討してください。

私は3Dモデルアセットをたくさん購入しましたが、そのほとんどがアニメーションの調整を拘ってしまった事で制作における大半の時間を消費してしまい、リリースまで辿り着かないという失敗を何度も繰り返しました。

制作における情熱やパワーは無限に湧いてきません。限りあるリソースは効率よく使わないと、完成まで持っていく事が困難です。


アニメーションやエフェクトに拘ってSNSで見栄えは良いけどゲーム制作は停滞している例

https://twitter.com/ShangrilaCreate/status/1155477591958028288?t=A6AybUB0MD6-OP5f_0TF3g&s=19



5.無料ゲームを公開して満足する


3Dのリアルで壮大なゲームがダメならと、カジュアルゲームを作ってたくさんリリースしようと、ゲーム作りの考え方を変えました。

カジュアルゲームの作成方法は、YoutubeやUdemy、UnityAssetStoreにも、数多くのテンプレートやサンプルを見つける事ができます。

Unityを習得しようと考えている方にとっても、非常にはじめやすい分野で、短距離走で済むボリューム感なので完走しやすいプロジェクトです。

ここで人の心理として、無料公開サイトに公開したり、ツイッター等のSNSで公開してフォロワーさんやプレイしてくれたユーザーの方に一定の評価を貰うと、そこで承認欲求を満たしてしまって、その先に進めないというトラップがあります。

成果物に対してある程度の評価が出て、感想までもらえてしまうと満足してしまって、そこで辞めてしまうというトラップに何度となく引っ掛かり続けました。

そのまま製品版までリリースをすればいくらか収入を得る事ができるコンテンツになったかもしれないのに・・・継続しないで辞めてしまいます。

無料ゲームサイトに公開したゲームでも、手を加えて世の中にリリースをする事で、利益を生み出し、あなたの制作活動の助けになる可能性は十分にあります。

広告をつけても良いですし、販売形式でも良いと思います。公開ゲームに価格をつけることができるゲーム配信サイトもあるので、まずは無料公開で満足せずに、収益化まで持って行って、自分の製品ラインナップに加える事をお勧めします。

私はその活動を全くしないまま数年を過ごしてしまった為に、利益らしい利益を上げることができないまま現在に至ります。

また、注目を浴びたアプリならば素晴らしい開発実績となり、新しい仕事につながったり、新プロダクトに活かせたりできます。
そうで無くても、たくさんリリースしたという行動実績は十分なアピールになります。

例えば、私は20本のアプリをリリースしています。と言えるようになる事は、それだけで十分に凄いことです。

そのアプリや作品はカスタマイズする為に、確保できる時間やアイディアとのバランスもあるので、必ずしもリリースした方が良いという訳ではありません。

しかし、無料サイトの公開だけで満足して終わらせてしまうのは本当に勿体ないので、自分の作品に手を加えていけるものがあれば対応して商品化していった方が良いです。

最初は全く鳴かず飛ばずで反響も薄いかもしれませんが、継続して作品をリリースしていくことで、クリエイターとしての知名度も高まっていくと思われます。

商品棚に売れるもの、利益を上げられるものを並べない限り、1円の利益も生み出さない事を、もっと早くに気づいていれば良かったと思います。

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