読書感想文 #32 『それをお金で買いますか 至上主義の限界』
みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。
今日も暑く、そして異常に忙しく高いプレッシャーの中で働きました。祝日が多いとこうなります。効率よくやりたいところですが、依頼が殺到するので、なかなか難しいところです。
今日は下記の本を読んだ感想です。
それをお金で買いますか 至上主義の限界
マイケル・サンデル著 鬼澤忍訳
目次
2012年5月発売でビジネス本にしては古い本です。昔購入した経済誌のプレジデントにおススメ書籍とあって、図書館で借りたのが今回読むきっかけでした。最近はプレジデントは買わなくなりました。
著者のマイケル・サンデル氏は「ハーバード白熱教室」というNHKの番組で有名な方で、日本にも来日され東大などでも特別講義をされたので有名な方ですね。ボクはあまり真剣に番組を見ていなかったので、あまり中身が記憶に残っていないのですが、学生がどんどん意見を出して、サンデル氏も答えたりする様子が印象に残っています。
世の中にはお金で買えないものがある。だが最近はあまり多くない。
いくつかの事例をみていきます。
サイの希少価値
絶滅の危機に瀕したクロサイを撃つ権利:15万ドル
いったいどういうことでしょうか?
これは、牧場主、ハンター、絶滅危惧種の動物すべてがウィンウィンということなのだそうですが、気分的にはいやーな感じがします。損得勘定だけなら得が多いことですが、一部の動物を合法的に殺していいよって、納得できないですね。
遊園地で行列に割り込む
たしか日本のディズニーランドなどでは、行列にならばなくてすむように、「何時から乗れます」みたいなチケットがあった気がします。病院の予約みたいな感じで、横入りされたという印象はあまりないですね。今買って、今先頭は横入り感がかなりありますね。もし日本なら、遊園地よりもラーメン屋の行列なら、面白いかもしれません。あとはランチタイムで人気店で食べたい場合とか。まぁ、いずれにしても横入りは、されたほうは深いですよね。
本を1冊読むたびに2ドルもらえる
インセンティブがないと動けないというのは、親が子にするしつけ等ではよくないようですが、これって刑務所でやるといいと思いました。一部の頭脳的な犯罪を除くと、犯罪者の多くは読書量がとても少なく、大人で会っても教育が必要なのです。労働だけしていればよいのではなく、様々な本を刑期中に読んで、自分の心を成長させる必要があると思いますが、この手法は有効だと思いました。
他にも生命保険を家族ではなく会社が従業員にかけて、死んだら儲かるとか、メジャーリーグの野球中継で打者が打席で足で土を蹴り上げる時に実況が採掘会社の宣伝をするとか、高額なボックス席を増やして、貧しい観客と富裕層の観客を分け隔てるなど、様々な事例を紹介しています。
お金儲けのために道徳を無視したり、生き物を殺したりとか信じがたいことが、世界中で行われ、それらが年々増えてきているというのは、どこか寂しく残念な気がします。
19~20世紀のような産業革命が今後あるとはなかなか難しいでしょうが、その代わりに、こういったスキマ産業的なものがあふれていくのでしょう。
それではまた。
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