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ふたり歩きの設計図~読書記録110~

2002年、売れっ子漫画家である槇村さとる先生のエッセイだ。


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1970年代、高校1年生で漫画家デビューし、連載作品は人気。
ある程度のキャリアを積むと、マーガレットと言う中学生、高校生向けの漫画誌から少し年代が上を対象とした漫画誌に活躍の場を移した。

余談だが私は、ヤングユーで連載されていた「おいしい関係」が大好きだった。

槇村さとる先生は、42歳の時に在日韓国人のキム・ミョンガン氏と結婚された。結婚したからこそ見えたこと、変わったこと、などなど、こちらのエッセイで綴られている。

槇村さとる先生がこの書に何度も書いているのが
「Iメッセージ」と「Youメッセージ」について。
誰かに依存しないで、自立して生きること。
「私はーしたい」「私はー思う」

槇村さとる先生は1956年生まれ。思春期と言われる時代が1970年代。1970年代から、この本を執筆された2000年代まで女性にはかなりの変化があった。
少女漫画と言うと、どこにでもいる主人公が素敵な王子様のような男性と、みたいなシンデレラ話のようなものも昔はあった。
槇村さとる先生が描いてきたのは、昔から単なる恋愛物ではなく、自立して生きる女性の話で、付随して恋愛が描かれていたのだった。


この本に書かれていた教訓をあげてみたい。

1、愛とは相手を理解して尊重する事。素のままの自分と相手をお互いにわかろうと努力する事。
2、恋人は願望を満たす道具にあらず。ひとりよがりになるべからず。
3、コミュニケーションレスな男、精神的に自立してない男、ママ依存な男にろくなものなし!
4、恋人を私物化しない。物理的にも精神的にも乳離れした男こそ自立した大人のいい男!
5、”ピン”で立たないと気持ちは伝わらず、自分も苦しい。等身大の自分を晒せばぐっと楽になる。
6、自分の行動に責任を持っていて自信がある。自分自身をリスペクトできる女こそ魅力的な大人。
7、血が繋がっていても親と子は別々の人間。親と自分を切り離すことから幸福な未来は始まる。
8、自立できないと手にできる幸せは限られる。自立出来れば自分らしい幸せをつかむ事が可能。
9、職場に個人的な好き嫌いの感情を持ち込むな。コンスタントに結果を出してこそ仕事がデキル女。
10、資格や肩書、スキルに頼りすぎてはダメ。柔軟性や協調性も仕事をする上では大切な要素。
11、恋も人生も自分の責任で楽しもう。酸いも甘いも味わい尽くせば失恋したとしてもいい思い出に。
12、SEXは2人の相性を測る大事な行為。SEXには人格全てが出ると言っても過言ではない!


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