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家庭モラルハラスメント~読書記録17~

2008年発行。熊谷早智子さんによる体験談。
この本は、実際にモラハラを受けてきた著者の結婚から離婚に至るまでの実体験が赤裸々に描かれている。久々に老眼とか言い訳しないで一気に引き込まれ読んだ本であった。

生活費を渡さない、妊娠中に普通の生活を強いりるばかりか、自分の運転手として使う。朝食を前の晩から用意(しかも正社員として勤務しながら)。。。
熊谷さんが世話になったという精神科医の言われた通り、正常を保てた彼女に感服する。
この医師によると、モラハラ被害者は、「ああ、この夫はおかしい」とすぐに別れるか、我慢を重ね、精神を病むか。だそうだ。

モラハラの加害者としての特徴は「口を開けば他人の悪口」というのがあるようだ。
(知り合いの女性でも話題が他人の悪口だけの人がいるのだが。。。)

熊谷さんの別れたご主人は外では良い人。だから交際中は見抜けない。結婚してからは妻と子に当たる。これは、父親がそうだったからだようだ。大学に行きたくとも行かせてもらえないことは劣等感にもつながったようだ。兄も同じで、熊谷さんには義理の姉となる人に随分辛かったようだ。いわゆる「負の連鎖」というものだ。

ただ、今まで一番の理解者であった義姉は、離婚!!の決意をした熊谷さんとは決別することとなる。義姉は「我慢」を選択したのだ。そこは彼女の人生。そういう決断をされたのだから。義姉の選択は義姉自身が責任を負うものである。

↓に、著者が離婚前に立ち上げたホームページがあり、未だに多くの書き込みがある。



著書の中でも、ホームページでも熊谷さんは、「本人が決めること」と言われている。その考えに大いに賛成である。
他者の苦しみに共感はしても口を挟むことはしない。医師でもないのに鬱病患者にあれこれ言うのと同じであろう。

家庭モラルハラスメント


私自身の事を振り返ると。。

食事を用意しても食べない。無視される。キチガイと呼ばれる。何よりも、他人の目には「良い人」と映っているパートナーがいる。だが、生活費は貰えるし、私が話しかけなければ不機嫌にならずに済むし。最近は、息子と2人分の食事だけ作ればいいので食費も減った。外食もしなくなった。定年後には別居をする約束もされているので、これほど酷くはない。

何よりも、私自身の精神があのホームページの掲示板に書き込まれた苦しみに耐えられないと感じた。皆、大変なのだが、私には読めないものだった。

とりあえず、自分自身の人生は自分で決めること。これを思うのだった。

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