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くちなしの花

くちなしの花には深い想いがある。

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小さな頃から毎年、父の誕生日にはプレゼントをしていた。
それは、くちなしの苗木で最後となった。
父は出張先で仕事中に事故に遭った。発見も遅れた為、なすすべもなく遺体として、会社の方たちが家まで運んでくれた。
後日、父の車や荷物は、父の弟達(義理の弟も含む)数人で引き取りに行ったのだった。

今でも、私の実家の庭には、その時のくちなしの苗木がある。
既に42年も生きているのであった。
途中、ダム建設で家や畑もなくなったわけだが、その苗木はプロに頼み、新しい家に移し替えた。
植物の植え替えは下手に素人はやらない方がよいのだ。

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何故にくちなしであったか。
それは、父が渡哲也のファンだからだ。

父の兄は、石原裕次郎をこよなく愛した。

昭和のスターは、やはりオーラがあった。
顔だけで言うと、石原裕次郎よりも兄の慎太郎氏の方が整っていると思うのだが、石原裕次郎はとにかくスター!なのだ。
兄が地味に見える。

クチナシの花を街や園芸店で観る時、亡き父、渡哲也、石原裕次郎を想うのだった。

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