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地域猫のすすめ~読書記録395~

地域猫のすすめ 黒澤泰 2005年

ペットブームといわれる一方で、ノラ猫のトラブルが増えている現代。本著には、横浜保健所の職員である著者が、行政や住民を巻き込んで、ノラ猫と住民が共存して暮らす「地域猫」を実現するまでの道のりが書かれている。エサやりからトイレ、不妊・去勢手術まで、地域全体が協力して飼うというあり方が本著にはある。また、実現させる上でのコミュニケーションの大切さなど、考えさせられることも多い。猫好きの人はもちろん、猫が嫌いな人、行政で動物を担当している人にも、ぜひお勧めしたい一冊。

1957年生。神奈川県鎌倉市在住。1979年、麻布獣医科大学(現・麻布大学)獣医学部獣医学科卒業。横浜市役所へ食品衛生監視員として入所。保健所衛生課で食品衛生業務とともに狂犬病予防員、動物保護指導員として、地域で発生する犬猫問題を最前線で対応する業務に従事する。1990年、衛生局公衆衛生課(現・食品衛生課)動物保護管理係にて、動物業務に専念する。1995年より磯子保健所(現・磯子福祉保健センター)にて、行政として全国で初めて「地域猫の考え方」を発案し、定義づけて実施する。2001年より、西福祉保健センター(旧・西保健所)でも、「猫トラブル『0(ゼロ)』をめざすまちづくり事業」として、地域猫事業を展開中。
2017年、横浜市職員を定年退職。公益財団法人神奈川県動物愛護協会常務理事に就任。

地域猫という言葉を作った方だ。
野良猫が何故嫌われるのか?人間の側のマナー、などなど。色々書かれている。
横浜市が可哀そうな猫が減っていったのがこの方の力による所が大きいと思った。
他の自治体の話を聞くと、横浜市は野良猫の不妊手術の費用にしても補助があるし、となかなか恵まれている。

そして、この本を読み、結局のところ、人間対人間の関係からペット問題が生れるのではないかと思うのだった。
飼い犬でも、仕事場で私が掃除をしている目の前で💩をさしても、知らんぷりをしていく人がいるのだ。犬が悪いのじゃない。飼い主の問題だ。
猫も同じ。猫好きな人もいれば嫌いな人もいる。私なんぞは、猫嫌いな人がいるという事実をイマイチよくわかっていなかった気がする。

だが、やはり、横浜市だけではなく、全国の自治体に言えるのは、住民の力と自治体と協力が必要だなと思うのだった。

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