お金がありません~読書記録390~
2023年 ルポライター増田明利氏による取材の本。
格差社会と呼ばれて久しい現代日本。国民基礎調査によれば半数以上の世帯が「生活がやや苦しい、大変苦しい」と答えている。ところが日本では貧困の実態は見えにくい。報道でたまに炊き出しや生活相談の様子を見聞きするくらい。ギリギリの生活を送っている人も、助けを求めるのは恥と考えて黙っている場合がある。
本書ではワーキングプアや貧困層と呼ばれる人たちをはじめ、経済的に困窮している17人に取材を行った。彼らはなぜ貧困に陥り、どんな暮らしをしているのか。いつもお金の心配をして涙ぐましい節約生活を続ける中、どんな問題を抱えているのか。
生活苦にあえぐ人々の生の声から、日本の格差社会の実態を浮き彫りにするルポルタージュ。
増田明利(ますだ・あきとし)
1961年生まれ。1980年都立中野工業高校卒。 ルポライターとして取材活動を続けながら、現在は不動産管理会社に勤務。 2003年よりホームレス支援者、NPO関係者との交流を持ち、長引く不況の現実や深刻な格差社会の現状を知り、声なき彼らの代弁者たらんと取材活動を行う。 著書に『今日、ホームレスになった』『今日、ホームレスになった 平成大不況編』『今日、派遣をクビになった』『今日から日雇い労働者になった』『今日、会社が倒産した』『本当にヤバイ就職活動』『今日からワーキングプアになった』『貧困のハローワーク』『今日、借金を背負った』『今日、ホームレスになった 大不況転落編』(いずれも彩図社)、『不況!! 東京路上サバイバル─ホームレス、28人の履歴書』(恒友出版)、『仕事がない!―求職中36人の叫び』(平凡社)、『ホープレス労働─働く人のホンネ』(労働開発研究会)がある。
読んでいて、かなり胸が苦しくなってくるのだった。
簡単に自己責任で片付けていいものだろうか?
努力してもどうにもならない。そんな中で正直に生きている人たちがいる。
だが、私はその一方、現在では、楽にお金を手に入れる人たちの存在をも知っている。
You tube、Xなどで、嘘をついたり、他人を陥れたりとしても、とにかく動画再生数、インプレッション数が稼げれば収入になるのだ。
真面目に働いて納税する気などないであろう。
それから「パパ活」とか言われる職業の女性たちもいる。
楽してお金を得て節操がない。というよりも、あんたら、きちんと確定申告してるの?と思ってしまう。
年金暮らしの老人、真面目に働く若者から搾り取ろうとするのではなく、このような上手く税金逃れをしている人たちを国税庁は見て見ぬふりなのかな?と思うのだった。
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