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俳句まとめ 2023年10月

ホトカミだのインスタに投稿した俳句をまとめました。
10月版です。


薬師堂 ここに伊達あり 紅葉かな

仙台市にある陸奥国分寺跡薬師堂には松尾芭蕉の句碑があります。
ここに芭蕉が来たのかと思うと感動。
やはり、こちらも伊達藩に支えられての文化を感じます。


今年も庭の菊の花が咲きました。

庭先に 鋭気養う 小菊かな


仙台市にある妙心院さんの境内にある松尾芭蕉の蓑を供養した蓑塚です。
実際に芭蕉がこの寺に来たわけではなく、芭蕉の死後、芭蕉が使っていた蓑を手に入れた仙台の医師が自分の菩提寺に塚を設けたようです。
その医師の墓もお寺にあります。
この医師は松尾芭蕉の大ファンだったそうです。
白い秋桜が綺麗でした。

アイドルの 形見供養し 秋桜や


仙台東照宮は金木犀の香りに満ちていました。

旅路にて 木犀の香よ 沁み入りし


黐の実や 観音菩薩に 伝説よ

横浜市神奈川区にある浄土宗慶雲寺です。浦島太郎が竜宮城から持ち帰ったという観音菩薩が祀られています。
黒もちの木が鮮やかな実をつけていました。


仙台市宮城野区の浄土宗正雲寺にて。
仙台ができて間もない慶長15年(1610)開山で、江戸時代には約500もの末寺を抱えるいわき市の専称寺の末寺の一つ。現在は浄土宗のお寺で、増上寺の末寺となっている。

本堂、境内と素敵だったのだが、法然上人の幼少時代の像。勢至丸という名前の頃の像を守るように覆うススキの穂が素敵だった。

山前に 上人守りし ススキかな


宮城県松島にある瑞巌寺五大堂。
名前の通り、瑞巌寺の一部である。御朱印は瑞巌寺の受付で貰い、閉門時間を気にせずともいいので、松島での最後にと訪れた。
太平洋にかかった橋を渡り、五大堂へと。こちらも瑞巌寺の一部である。ここから日本三景と言われる島々がよく観える。
こちらの五大堂は景観がよく、ここだけを訪れてもいいと思えるほどだ。
萩の花が見事に咲いていた。

萩の花 松島見渡す 五大堂


宮城県松島に行きました。
晴天で素晴らしかったです。

萩咲きし 千々に広がる 松島よ


松島と言えば、松尾芭蕉!そして瑞巌寺。その瑞巌寺の隣に静かに佇むのが、こちらの円通院である。

多くの本、ネット、メディアで取り上げられるのは、瑞巌寺の方であり、こちらは「遊行寺の近くや建長寺の近くにあった、檀家さん以外は立入禁止みたいな所でしょ?」と、勝手な認識をしていたのだった。
今のお寺と言うと、京都、浅草、鎌倉などのような観光地化して、入館料や売店での収益を主にするところと、檀家さん以外は入らねえでけろ!と、そんな二極化した面も観られるのだ。
私は俗人なので、観光地化した開けている所の方が自由に参拝出来て好きだ。
こちらは紅葉が有名な寺らしい。が、季節を問わず植物を楽しめそうだ。
もう少し、時季をずらしたら見事な紅葉に出会えたのだろう。
バラ園は確かに素晴らしかった。だが、静かに咲く野の花。
藤袴、ベンケイソウが好きになった。
とにかく、素晴らしい庭園で植物好きは飽きない。
宮城県の方には申し訳ないが、瑞巌寺よりも好きかも・・・

松島や 独り染み入る 藤袴


鎌倉市・宝戒寺
この寺は白が似合う。
数年前に訪れた時には白い彼岸花が悲しく咲いていたのが印書に残っている。
鎌倉幕府執権・北条家は死に絶えてしまった。女子供全てだ。
どのくらいの血がこの場所で流されたのだろう。
萩も数種類の色があるが、やはりここは白が似合う。北条家の最期を見守るべく、ここは花が常に咲いている。萩寺とも言われているのだ。

萩の花 御霊守りし 宝戒寺


鎌倉市・荏柄天神社
鎌倉の天神様です。
参拝した時には、絵筆塚祭が行われており賑やかでした。
ちょっと匂いが気になり、犬や猫を連れた人に「ウンチ臭い」と言ってしまって本当にごめんなさい。
ここの大銀杏の樹から銀杏が落ちていたのに、あとから気づきました。
鎌倉には銀杏の樹が似合います。

顔しかめ 神社あとにす 銀杏よ


鎌倉市・鎌倉宮にて。
明治時代に創建された神社です。
ここでは、厄割り石に夢中になっている人の姿が目立ちました。
他にも、ところどころで、厄、災難から身代わりになってもらうようにとの願いを託した場所があり、神社の雰囲気を楽しみました。

秋風や 厄除け願い 石投げる


鎌倉市・建長寺末寺の妙光院の入口。萩が見事です。
こちらのお寺は、誰でもどうぞの雰囲気が良かったです。

迎えるは 温和な寺に 萩の花


埼玉県飯能市・吾野駅にて。
オレンジ色の金木犀の香りが満ちていました。

木犀や 山に誘う 武蔵の地


埼玉県飯能市・吾野駅前の郵便局駐車場にて。
色とりどりのコスモスです。
黄色は、キバナコスモスです。

色数え 老眼忘れし 秋桜よ


埼玉県飯能市・秩父御嶽神社
西武池袋駅から飯能駅まで行く。(ここまでは急行もあり、本数もあり楽だ)そこから秩父行きに乗換え、各駅停車で吾野駅に。吾野駅から20分ほど歩くと、鳥居が観えて来る。高麗川を渡ると目の前に迫る深い緑の山。
この山は、東郷公園と言われているが、全体が神社であり山信仰の感じがする。
飯能七福神巡りの大黒天も祀られている。
緑が深い山の中であるが、カエデの樹が多い印象を受けた。多分、深い紅葉の季節に来るのが一番なのだろう。
若い頃は、他人のペースで歩かなくてはならなかった為、外に出るのが大嫌いだった。引きこもりだった。もちろん、山や海なんか行かない。日焼け止めも塗らず、半袖であるのに夏でも真っ白い肌をしていた。それが今や、仕事も外仕事もあるが、真っ黒い肌をして山になんぞ登っている。多分、他人のペースを気にせず、追い抜かれても気にせず、マイペースで歩けるからだと思う。実際、普段、自転車を運転していても追い抜かれるというノロマな亀だ。それでも、歩ける事が楽しい。変形性膝関節症のリハビリも兼ねて、あちこち廻るうちに歩くこと自体が楽しくなってきた。いつの間にか、膝、肩の痛みも治まり、頻繁に通っていた整体も何ヶ月も行っていない。

聖なる山に感謝だ。

山頂に 社殿覆いし 初紅葉


埼玉県飯能市・曹洞宗瑠璃光寺。
御嶽神社がある東郷公園入口と国道299号を挟んで向かいにある無人のお寺だ。
本堂は小さいのに墓の多さに圧倒される。
流石に、これだけのお墓があると檀家さんも多いだろうし、お寺には住めずとも潰すわけにはいかないのだろう。
吾野駅前にある曹洞宗法光寺さんが兼務されている。
景観は素晴らしい。撮り鉄スポットにもなっている。
彼岸花に萩にススキと。秋がいいかもしれない。

無人寺 列車と共に アキアカネ


鎌倉市・上行寺
癌封じ、水子供養で有名なお寺である。
が、私個人としては、沢山のお地蔵様に心惹かれた。
お参りすると先祖さまが成仏され守られると書かれていた。
亡くなる時に苦痛の言葉と私への呪いの言葉を口にしていった祖母を想うのだった。

秋の空 五十余年も 祈りつつ


鎌倉市・大巧寺
多分、鎌倉駅から一番近いと思います。
安産祈願で有名です。
この日も何人もの方が、安産祈願の御守り、腹帯を求めに来ておりました。
綺麗に植物が手入れされており、見応えのある庭でした。

白式部 安産祈願 鎌倉よ


鎌倉市・建長寺山頂。半僧坊からの風景です。 湘南の海がよく観えます。 カエデは少しだけ赤くなってきました。

初紅葉 天狗見下ろす 湘南よ


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