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目からウロコの本シリーズ 「黒いアテナ」


こんにちは!今日もおつかれさまです。

生命の起源を辿り、地球の歴史、人類史といった広範囲な領域からその都度テーマを絞り、作品に昇華し、舞っていきたいShala(シャーラ)です。本は最も身近なインスピレーションの源泉になっていますが、そういった本の中でも、特に目を開かれた本の数々を紹介していきたいと思います。

先日、ふと図書館に行くと、お目当ての本が書棚に鎮座していました。それは、ヨーロッパ人の祖先は、通常言われているインド・ヨーロッパ語族のアーリア系の流れではなく、フェニキアやエジプト、アフリカ起源だという、これまでの定説を覆す大センセーションを巻き起こした本です。古代ギリシア人は、金髪碧眼ではなく、肌の色は暗褐色だったという!この論説を発表した歴史学者のマーティン・バナールはイギリス人であることを思うと、下記のレビューにあるように、私も大変勇気ある行動と思い、心より敬服します。

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先に、9月の秋分の舞台で「Black Maria」として、ヨーロッパ各地に今も残る黒いマリアの伝承をタイトルに、その神秘性を、折口信夫の「死者の書」の世界観と絡めて創作、追求したところです。また、古代エジプトの宗教考古学を学び、クレタ島に残るミノア文明の芸術と、古代エジプト芸術に見られる関連性に強い憧憬を抱いていた私は、この説に非常な説得力を感じます。そうだよね!やはり!と腑に落ちるものが。

今一番読みたい本として、こちらもまた相当のインスピレーションを呼び起こすことだろうとワクワクしながら、読み進めています。本ブログのタイトルにも使われている、「ラビリンス」(ギリシア語でラビュリントス)についても、本書の中で早速発見がありました。ミノス王が、怪物ミノタウロスを閉じ込めた迷宮として有名なクレタ島のラビリンスもまた、エジプト起源であろうことが記されています。古代エジプトの牡牛祭儀とラビリンスとの関連性が言語からも説明されていて、感動しました。

Amazonレビュアーの方の文章が大変優れていますので、紹介します。

黒いアテナ―古典文明のアフロ・アジア的ルーツ レビューより抜粋

「歴史は、誰も目撃できない。従って、勝者が創ることになっている。
それは、敗戦後の日本の歴史を顧みればよい。
黒人アフリカ人の突然変異により白化が生まれ、差別集団が形成された。
彼らは、差別に耐えかねてアフリカを脱出した。
そして、北上し現代ヨーロッパ人の先祖となった。
その流れの一つに、アルタイ山脈を越えその後、更に東に展開した集団があった。アジア系の先祖である。
途中、南下した集団はインド亜大陸に定住した。肌の色は、暗褐色となった。現代インド・アーリア人の先祖である。
古代ギリシャ人は、アフリカ大陸に近くフェニキア・エジプト起源で暗褐色であった。金髪碧眼ではなかった。
この説の根拠は、考古学・言語学・神話・文献等総合した結論であり相当の妥当性がある。
但し、歴史の浅い西欧人はギリシャ文明・文化を自らの文明・文化の起源と位置付けている。自らの正当性を示すため出来るだけ古い根拠が欲しいのである。
西欧は現代の勝者であり、それが偽造であっても不思議ではない。
但し、ヨーロッパ文明の没落があれば又、別の歴史が創られ保証の限りではない。
著者は、イギリスの高名な歴史学者であるがその勇気を讃えたい。アングロサクソンの強さを見る。
そしてその根拠は、ギリシャ語・ヘブライ語・フェニキア語といったアフロ・アジア語族の共通性である。
日本の敗戦後の歴史は、大東亜戦争が太平洋戦争と変わったように、「自虐史観」が今も尚、幅を利かせている。
現在、70数年経過してやっと、そこから脱出する傾向が出てきたところである。」

この2004年の日本語版出版にあたり、著者は序文で、「黒いアテナ」の着想を日本から得たと記しています。詳しく伺いたいですし、大変に嬉しく思います。本との出会いもまた素晴らしいですね!それではまた!

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部屋に鎮座しているアテナ女神像。褐色の肌だったのかもしれないと思うと、物の見方、感じ方がガラリと変わって、心底ワクワクします!

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