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意を決して歯医者の検診に行ったら人生変わった

長年自分の歯にコンプレックスを抱いていた私にとって、目に留まったお題だったので、書いてみることにした。

基本的に小さい頃から病院は嫌いだ。
風邪を引いても、本当に辛くなるまで自然治癒でなんとかなるだろう、といつも思っている。今までもそうやって生きてきた。

目医者も歯医者も嫌いだった。大層な病気を告げられるわけでもないのに、視力検査でランドルト環が見えないのも、歯医者で虫歯がありますって言われるのも嫌だった。なぜだったかははっきり覚えてはいないけど、きっと「あなたには欠点があります」と言われているような気がしたからだろう。

よし、歯医者に行こう、と意を決したのは25歳。最後に歯医者に行ったのは小学生の頃だったから、もうかれこれ10年以上も前。

きっと自分の無意識の中で歯のことが心配だったんだろう、口を開けると全部歯が抜け落ちる夢と口が閉まらなくなる夢を頻繁に見るようになった。ハッと夢から覚めると、ひどい噛み締めをしていることに気付く。
これはもう、「歯医者行け」のお告げだと思った。

地元の矯正歯科の予約をとった。
実は、矯正するのが密かな野望だった。自分の歯並びが嫌いで仕方なかった。両方に八重歯があり、上の前歯の間には隙間があった。笑うことは好きだったのに、歯を出して笑うのが嫌いだった。あとで写真を見て、「あ、やべ!歯見えてる!」と自分の写り方がいつも気になった。他人が自分の歯並びなんぞ気にしてないのはわかっていたが、10代と20代前半やっぱり見た目は大事だった。

そんな心配事とコンプレックスが相まって、やっと歯医者に行く決意をした。

やっぱり歯周病の手前だった。歯並びのせいか、自分が上手な歯の磨き方を知らなかったせいか、歯茎が腫れていていつも出血しやすかった。これ放っといたら、いつかは歯槽膿漏だからね、正夢になるところでした。

そして、矯正の相談をする。やっぱり歯は2本抜かなければならなかった。
健康な歯なのに、わざわざ抜くのは自分の歯にも、総入歯のばあちゃんにもなんだか申し訳なかったけど、コンプレックスを解消できるなら乗り越えなければいけない試練だとさえ思った。歯を抜くなんて、頭の中で想像できるのは映画の拷問シーンだけだったので緊張した。麻酔が効いて全く痛くなかった。バイバイ、歯!潔く抜歯!

それから抜歯したところが落ち着いてきて、レントゲン撮ったりなんだりして、ついにワイヤーを通して本格的な矯正が始まった。私の場合は上の歯だけすればよかったので、上下やる人に比べたら痛みは半分だったはずだ。それでも普通に痛かったし、食べ物つまりまくるし、歯磨きもめんどくさかったけど、そんなことよりみるみる動く歯に感動した。ギラギラとワイヤーはついていたが、八重歯もなければ隙間もない歯がとてつもなく嬉しかった。毎日鏡を覗き込んで、歯をチェックした。
今まで歯医者に行きたくなかったのに、月1回のワイヤー交換が待ち遠しかった。なんでもっと早くやらんかったんだ!!!と思った。

矯正が完了するまではやっぱり時間はかかったけど、今では綺麗に笑えるようになったことが何よりも嬉しい。大口開けて笑っても、歯の心配しなくてもいいんだ!!!

矯正を終えかれこれ4、5年?が経過するのか?
前までは異常に歯並びに執着していたが、今では自分の歯の白さを保つことに一生懸命だ(コンプレックスではない)。ちなみにホワイトニングには課金していない。
意を決して歯医者に行き始めたその日から、オーラルケアは私が大事にしていることの一つになり、着色料が入っている飲み物やコーヒー文化が盛んなNZでなるべくコーヒーを飲まない、水筒の中身は白湯、高くても強力そうなホワイトニングの歯磨き粉を奮発する。歯磨き後にはフロスとマウスウォッシュ。意外と苦ではない習慣だ。

歯医者に行ったおかげで、自分の笑顔を好きになることができた。
もしかして人生変わったのは矯正のおかげかも!?




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シャカ@NZからの記録
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