小規模特認校を検討していた
社会教育士の堀田奈津子です。皆さんは「小規模特認校制度」というものを聞いたことがありますか?
自治体によって制度を取り入れているところもあるのですが、多くの方はあまり知らないかと思うので、今日から3回にわたって制度の概要と我が家が制度導入を検討し、見学に行った話についてまとめていきます。
該当地域の方で、制度の利用を悩んでいる方の参考になれば幸いです。
小規模特認校制度とは?
小規模特認校制度は全ての自治体で導入されているものではありません。
私の住んでいる豊田市では、市のHP内にて下記の様に紹介されています。
この制度の狙いとして、この様な効果が期待されています。
豊田市は矢作川上流を含む近隣の町と合併し、新たな市に生まれ変わり、県内で最も面積の広い市町村となりました。山村地域は、自然学習のためのフィールドになる場面が非常に多いです。
全国でも同様に、山村地域を持っている場合、自然豊かな環境での学び、という形で導入されている事例は目立ってきています。
例えばお隣の静岡県でも浜松市などは、同じ理由で山村部への小規模特認校制度が実施されています。
興味を持った理由
この制度に興味を持ったのは、豊田市に引越しをするずっと前だったと記憶しています。私自身の出身が山村の過疎地域だったため、小さい規模での学習環境に対するイメージが良かったこともあるでしょう。
興味を持った第一の理由は、子どもの視点から。
・子どもにとって小規模の学校でのびのびと学ぶ魅力があること。
1学級先生1人につき生徒30名。市内ではこれが基準ライン。
小規模特認校だと、全校生徒合わせても生徒が40名-70名だったりするので、規模が全く違います。
学年によっては1学年の人数が少なすぎるため、複式学級になることもありますが、それでも先生との対話が深められることが多い。
子どもたちの性格によっては、この方が合うこともありますよね。
第二の理由。
・探究学習に力を入れていることが多いこと。
小規模特認校では、他地域から人を集めるために学校独自の特色を打ち出している場合も多くみられます。
特に、探究学習に力を入れている学校が多い印象を受けました。山の自然を生かして都会では学べない、自然を感じながら学習を行うことが出来る。鳥の学習や、湿地学習など、それぞれおもしろい研究成果が出ている様です。
第三の理由、親からの視点になります。
・今と違う環境に身を置いてもらいたかった。
親としては、環境の違う場所に身を置く体験を幼少期に積んで欲しいと考えました。先日紹介した、越境思考につながりますが、環境が変われば今までの常識・行動も変わります。そういった経験を、一度はさせたいと思っていました。
意図的にさせることも、将来振り返った時に大きな学びになるのではないかと思ったのです。
申請の締め切りは12月末。とりあえず、様子を見るために見学に行こう!と思い市役所に問い合わせに行ったのです。
手続きの煩雑さ、5回の壁
さて、ここからは、手続きするのにどれだけの壁があったか、ざっと数えていきましょう。
市のHPには学校へ見学申込が必要、と記載されていたので、手順に従ってHPからPDFをダウンロードして手書きで記入して、FAXを送りました。(壁1)
すると・・どうやら、いきなり申請をするのはNG。担当者と一度話をして、ミスマッチがないか確認する必要があるとのこと。HPにはそう記載はされていないんだけどな。。と思いつつも、そう言われれば仕方ない。(壁2)
さらに、これは我が家のスタートダッシュが遅かったのが原因ではありますが。
私の申し込みが遅く、12月に入ってからだったのでFAXした当日に市役所へいく必要がある、と。。働いていた時だったら、すぐには対応できなかったと思います。FAXを送って(壁3)
さらに、当たり前ではありますが、受け入れ学校の行事との兼ね合い、受け入れる先生(教頭先生である場合が多い)のご都合の合う日でなければ行くことは出来ません。
今通っている子どもの小学校行事と見学日が被っていないかの確認もしながら、見学日が決まりました。(壁4)
また、ミスマッチを防ぐために見学校は1つではなく2つ以上にしてほしい、と担当の方に言われました。納得する部分も多いのですが、先程伝えた条件に2つの学校の行事予定という変数が追加されるため、日程調整は難航しました。(壁5)
いかがでしょう。
小さい壁から大きな壁、自分の努力ではどうにもならない壁も含めると5回、うわー-っこれはー-っと感じる壁にぶちあたりました。
申込を検討される方は、これらの壁がある、ということを是非知識として知った上で、申し込みなさってください。(もちろん、時間に余裕をもってスケジュールを立てればこうはなりません。あしからず。)
見学に行く準備が完了
さあ、これでやっと見学に行く準備が整いました。
今回まとめた通り、なんとこれだけでも結構な調整量です。行政側が、1家族につき毎回これだけの調整を行っているかと思うと、感謝しかなく、頭が上がりません。
しかし一方で、関わる人たち全員がもっと楽に出来る方法が、何か別にないものだろうか・・とも思います。制度の普及を応援しております。
という訳で、今回は見学手続き完了まで。続きは、また次回。
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