#113 正しい槍の使い方

槍は「敵を突き刺すもの」というイメージが強いが、戦国時代、「槍は叩くもの」だった。

戦国時代を題材としたドラマや映画などでは、槍はせいぜい2mから3mくらいの長さのものを使っているが、実際の戦国時代の足軽は、4m以上。織田信長は軍勢の槍の長さを6.5mに揃えたという。
それだけ長いと、竹と木でできた槍の柄の部分は自重でしなってしまう。そのため、とても正確に突くことができるものではなかった。
その代わり、しなりを生かして叩くことで槍は真価を発揮した。槍は叩くことで盾を破壊したり、相手を直接叩いて鎧を変形させてダメージを与えるほどの威力を持っていた。

集団戦がメインとなった戦国時代、歩兵同士の衝突は、鉄砲や弓矢の応酬の後は、長い槍を持った足軽同士の「叩き合い」からスタートしたのである。

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【参考】

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