#23 ブラジルの首都がリオデジャネイロでない理由

2016年にオリンピックが開かれたブラジルの都市リオデジャネイロ。
人口が600万人を超えるブラジル第2の都市である。ちなみに1位はおよそ1200万人のサンパウロ。

ブラジルの首都ブラジリアは、リオデジャネイロの半分以下の約300万人。
ブラジルの首都は1960年にリオデジャネイロからブラジリアへ移転された。首都移転の理由は大きく分けると次の2つである。

①ブラジルのアイデンティティ構築のため
(リオデジャネイロは植民地支配をしていたポルトガルの影響を強く受けていたため)

②内陸部の発展、内陸部への人口分散のため
(それまでは沿岸部に大都市が集中していたため)

ブラジリアは沿岸部から約1000㎞はなれ、標高がおよそ1100mの高原につくられた。上空から見ると飛行機の形をしている計画的に整備された都市である。さまざまな個性的な建築物がならび、自然とも調和している近未来のような都市は、首都移転後30年も経たない1987年に世界遺産に登録されている。ちなみに首都の周囲にあるパラノア湖は乾燥をやわらげるために川をせき止めてつくられた人口湖である。日本の都市開発とスケールが違う。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?