#100 総務省は何するところ?

行政文書捏造問題で何かと騒がれている総務省。
総務省は防衛相や財務省、文部科学省など、他の省庁と比べて名前から何をする省なのかが分かりづらいが、一体何をする省なのだろうか。
公式HPには、以下のような説明がある。

総務省は、行政運営の改善、地方行財政、選挙、消防防災、情報通信、郵政行政など、国家の基本的仕組みに関わる諸制度、国民の経済・社会活動を支える基本的システムを所管し、国民生活の基盤に関わる行政機能を担う省です。

https://www.soumu.go.jp/menu_syokai/

公式に「暮らしの中に総務省」とうたっているように、消防や情報通信、郵政など、わたしたちの暮らしに直結する業務を行っている。選挙の運営や、地方公共団体の支援を行うのも総務省の仕事である。総務省の管轄下に統計局があり、国勢調査や労働力調査、家計調査などの統計も管理している。ちなみに全国の警察を管轄する警察庁は内閣府直属の国家公安委員会の管轄下にあるため、総務省の管轄ではない。

総務省の歴史的な成り立ちをみるとよりイメージがつきやすい。
総務省業務案内パンフレットの「総務省の沿革」によると、総務省は、統計や公務員の人事管理などを行っていた総務庁、選挙や地方行政・消防庁などを管轄していた自治省(おおもとは内務省)、郵政などの情報に関する仕事を行っていた郵政省(おおもとは逓信省)の3つの省庁の流れをくんだ省である。

話題になっている文書は、「「政治的公平」に関する行政文書の正確性に係る精査について」というタイトルだ。ざっくり言うと、安倍政権時にテレビ局への圧力になりかねない放送法の解釈変更が行われたのだが、それに高市早苗氏が関わっているのかいないのかをめぐって文書の真偽が問題になっているのである。総務省はテレビ放送に関する行政も管轄しているのだ。
ちなみに話題の文書は総務省が公式に公開して、国民全員が読むことができる状況になっている。
真偽は定かではないが、法解釈や法改正の裏にはこんな議論がある?のだと省庁と官邸との関係が想像できる極めて具体的な内容になっている。


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