#139 国際連合は英語で何という?
国際連合は英語で何というか。
とくに難しいのが、「国際」の部分だ。
生徒に聞くと、
international(国際的な)、Worldwide(世界的な)、Global(全世界の)などの単語が出てくるが、なかなか正解が出て来ない。
それもそのはず、「国際連合」が意訳だからである。
正解は、「United Nations」。直訳すると、「連合した国々」となる。
つまりは第二次世界大戦で枢軸国と敵対した「連合国」のことだ。
国際連合広報センターによると、連合国という名称の発祥は次の通り。
そして、国際連合は終戦直後の1945年10月24日に正式に設立した。
国際連合の基本方針を示した国連憲章には、戦争から70年以上経った現在でも、日本・ドイツ・イタリアを敵国として規定する「敵国条項」がある。
他にも、第77条、第107条にも枢軸国を敵国とする記載があり、合わせて「敵国条項」と呼ばれている。世界のほとんどの国はこの条項を「時代遅れ」と認識しており、日本も改正を求めているが、実現には至っていない。
また、国際連合の中心機関である安全保障理事会は戦勝国であるアメリカ、ソ連、中国(発足当初は中華民国)、フランス、イギリスの5か国が常任理事国であり、拒否権という絶大な権力を持っている。
このように、国際連合は戦勝国である「連合国」を母体とした機関であるため、日本ではあえて「国際連合」と意訳し、戦勝国と敗戦国とイメージが定着することを払拭しようとしたのである。
ちなみに国際連合の前身である「国際連盟」は英語で「League of Nations」という。こちらは英語に則した訳となっている。
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