#134 和牛と国産牛は何が違う?
和牛と国産牛、どちらも日本の牛を指す言葉のようだが、実はその定義は大きく異なっている。
和牛とは牛の品種で、日本の在来種を食肉用に改良した牛のことをさしている。和牛として表示することが認められているのは大きく分けて「黒毛和牛」「褐毛和牛」「無角和牛」「日本短角種」の4種。割合では黒毛和牛がおよそ9割を占めている。「神戸牛」や「宮崎牛」などのブランド牛のほとんどが黒毛和牛である。
しかし、和牛は品種のことを指しているため、日本から輸入した種牛をもとに、海外でも和牛が生産されている。外国産の和牛は日本にも輸入されているため、和牛として売られている肉でも外国産の場合があるので注意が必要だ。
和牛は、日本各地で品種や種別、格付け、飼育方法など、それぞれの定義に基づくブランド牛(銘柄牛)が開発されており、その数は320種にも及んでいる。今やすべての都道府県にブランド牛があり、東京都にもあきる野市で生産されている「秋川牛」というブランド牛がある。
一方、国産牛とは日本で育てられた牛全般のことを指す。そのため、和牛も日本で育てられていれば国産牛である。
しかし、スーパーで安く売られている国産牛はほとんどが乳牛のホルスタイン種である。搾乳ができなくなった老牛や雄牛が安く出荷されているのだ。
また、国産牛の定義は「日本で育てられた牛」のため、外国産の牛でも日本で3か月以上肥育されていれば国産牛として売ることができる。
【参考】
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