見出し画像

法務委:法務行政(国会提出資料の誤り)等調査 質疑(井出庸生2019/03/22)

裁判所の司法行政、法務行政及び検察行政、国内治安、人権擁護に関する件(法務省の国会提出資料の誤りに対する再発防止策)【衆議院法務委員会】※要旨
------------------------
3/22法務委員会の前半は、法務省の国会提出資料に誤りがあった件について、法務大臣の謝罪があり、原因究明と再発防止について審議が行われたものです。昨年の改正入管法の審議においても提出資料の誤りがあり法務大臣が謝罪された経緯があります。TBSの報道を参照ください。
------------------------

国会提出資料の誤り/原因究明・再発防止

○井出庸生委員 まず官房長に私からも伺うが、階委員から資料の作成の要求があったとき、平成23年の補正予算案なのか一般予算なのかということは極めて階委員の関心事であったと思う。
 一連の説明を聞いていると、これは例えて言えば、私が誰かに「いろいろな人が参加するから名札をつくってくれ」と。その指示を受けた人間が名札をつくるのに、人の名前を自分の記憶をもとに、またさらに事務方に打たせる。これを間違ったらどうしようもないという部分だと思う。
 理事会・理事懇に出ていらっしゃったのであれば、三役の名前は当然チェックしていただくべきところだったと思うが、どうして階さんの要求の趣旨を頭から記憶で処理するような、そういう「どうしようもない」としか言いようがないことになったのか、改めて説明を求めたい。
○川原隆司法務省大臣官房長 階先生が、水戸の総合庁舎の建てかえが震災による被災をきっかけに行われたものであるかという問題意識をお持ちで、私どもにいろいろお尋ねになっていることは十分承知していた。その問題意識については、私自身が認識するとともに、本件資料を作成した官房の施設課の職員も共有しているという認識を前提に、作成担当部署である施設課において政務三役の名前等の客観的な事実をチェックした上で作成しているものであり誤りがないものと軽信してしまった次第だ。
○井出庸生委員 階委員が資料要求する際の趣旨の説明が、法務省のどの方と面談で行われたのかとか、電話で行われたのかとか、私は詳細は聞いていないが、官房長は理事会・理事懇にお出になっている。それは毎国会ごとに委員長のもと与党・野党の理事が、法務行政に係る法務委員会だから法務省の方の陪席があってしかるべきではないかということで、定期的に委員の中で決議をした上で陪席をしていただいている。
 仮に施設課の人が電話などで事務的に階さんの指示を受け取ったとしても、最後の確認者は官房長でなければいけないと思うし、理事会・理事懇に出席しているということは、国会への説明責任の正確性を期す上で一番重要なところだと思う。そこのところのご自覚がどれほどあるのか、改めて伺いたい。
○川原隆司法務省大臣官房長 委員ご指摘のとおり、理事会・理事懇に官房長として陪席させていただき、その責任は極めて重大であるということは従前から自覚をしていたが、今回の問題もあり、改めて深く自覚しているところだ。
○井出庸生委員 官房長が国会の対応責任者というのは政府の方針で、どこの委員会も理事会・理事懇での陪席を官房長にしてもらっていると思うが、そのお役目を果たせないようであれば、本当にもう理事会・理事懇は別の方に来ていただく。実際、細かな法案のときに例えば民事局長がずっと座っていたケースも、それはこちら側の求めに応じてあるわけであり、あそこに座っていただくことは、あくまでも法務委員会の議事を円滑に進めていくために、それも正確な政府とのやりとりに基づいた法務委員会を運営していくために法務省の方に来ていただいているわけで、そのことを強く自覚をしていただきたいと思う。
 もう一つ、大臣にお尋ねしたいが、先ほど、今回の問題で法務委員会の審議が1週間遅れたという話があった。それも大変重要な問題であろうかと思うが、本来であれば、こういう問題がなく、法務省におかれては大臣以下、法案審議のみならず、与党・野党からさまざまこの場で問題提起のある、最近の私で言えば性犯罪だが、そうした法務委員会の議論について省全体で検討し、いろいろなことを調べたりする対応する、そういうことに時間を使っていただきたい。国会対応以外にたくさんのお仕事もあろうかと思うが、今回のことは法案の審議のスケジュールということのみならず、法務省の業務全体にも大きな支障を与えたのではないか。その点についての見解を伺いたい。
○山下貴司法務大臣 ご指摘のとおり、この問題の原因究明・再発防止について一定の時間をかけさせていただいたことは事実だ。そこだけを捉えれば、確かにその分、業務に影響があったというご指摘もあり得るだろうと思う。
 しかし、私としては、今般こういった二重三重のチェック体制ができていなかったことを改めて気づかされた。そして、それを守る重要性について、全部局の局長級を招集して改めて指示し、励行するように厳しく叱責した。これをきっかけに全省がそれを意識し、こういったことのないようにという意識のもとでやることにより、その影響を取り戻してまいりたい。
○井出庸生委員 今回は、私どものお願いで、こうして委員会の場で再発防止・原因究明をお願いした。正確な資料を国会に出していただくということはそれだけ大変重たいことであり、今申し上げた業務への支障もあるので、またこうしたことでここで議論することが二度とないようにしていただきたい。そのことを申し上げて、質問を終わります。

(以上)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?