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元バンギャのオタクが4年かけてグッズ厨卒業した話

中学時代にBLEACHやガンダムSEEDに出会ったのが始まりで、そこから私のオタク街道はスタートしました。年代が分かりますね。

高校で友人の持っていた某スポーツ漫画を読み、ヘタリア、うみねこなどにもハマり、同時進行でマイナーなビジュアル系バンドも好きになりました。

※上記で名前を出した作品は単なる青春の1ページで、グッズ厨とは関係ありません

大学生になって全く別の趣味に精を出していたのですが、かつて好きだった某バンドのボーカルが亡くなったという情報を見て、大学へ向かうバスの中で号泣し、「ライブちょっと怖そうだな…」と思って行かなかったことを凄まじく後悔しました。
それからはオタクなことはすっかり忘れてバンギャ人生を謳歌して、アニメは時々見るくらいでした。それは社会人になっても変わらず。

2016年、漫画の原画展があるという情報を得ました。好きな漫画でした。後悔しないと決めていたのでもちろん行きました。そこは確かにグッズ厨の入口でしたが、原画に圧倒されたのでさほど物は増えず。

私がグッズ厨の沼にはまったのは2017年。高校時代に読んだ某スポーツ漫画の原画展でした。原画展の良さを知っていた私でしたが、そこで初めて痛バッグなるものの存在を知ったのです……
あれはまさに、自己顕示欲の塊。
人に見せる=自己満足の域を超えている!!
と今でも強く感じます。

SNSを通じて交換するということもここからスタートしました。社会人になってからグッズ厨になったので、「見ず知らずの人と住所交換するの?」と最初こそ恐れたものの、慣れというのは怖いもので、段々何も感じなくなりました。

※個人情報の流出というニュースを見た事がない人はいないはず。どこから漏れるか、悪用されるか分かりません。知らない人に住所と名前を渡すのは危険な行為です。

そんなこんなですっかりグッズ厨になった私は、痛バッグを作ったり誕生日には祭壇をしたり、わいわいとグッズ厨のフォロワーと楽しく過ごしていました。

その後に集めていた作品も、供給がさほど多くなかったので、イベントや販売が多くてキツい、ということはありませんでした。
この頃はバンギャ活動も並行していたので、どちらかを選べなかったというのもあります。

2018年、某少年誌に連載している作品にハマったことでグッズ厨人生は大きく変わりました。
供給は多く、グッズやカフェの展開も多い、本誌も毎週更新される、アニメも放送される、原画展が開催される、舞台がある、なんと嬉しくも大変なことか…!

同時に色んな理由があってバンギャ活動にも終わりを告げました。別ジャンルのライブにたまに行くくらいで、ライブは年50回→20回に減りました。
そのせいもありグッズ厨はやめられず、物はどんどん増えていきました。
私の推しは集めやすいキャラクターだったので待っていれば誰かが声をかけてくれる、そんな状況も加速した要因でした。推しを売るなんてファンじゃない!とまで思ってました。

そんな私が、何故グッズ厨をやめられたのか。
2020年春、きっかけはまさにコロナ禍でした。
イベントもなく、痛バを使う機会も、人に会う機会もない。なのに私はなんでこんなにたくさん物を持っているんだ?
初めは「推し以外で余らせているのを売ろう」からスタートしました。そして「そんなに好きじゃない絵柄を売ってみよう」まで。

さらに私の転機になったのは、単純に作品がとんでもなく好きだと思える漫画に出会ったことでした。推しを決めるのが難しいほどの箱推しで、2020年からの原画展にも何度も何度も足を運びました。遠征もしました。
永遠に好きな漫画と胸を張って言える作品です。
痛バッグなんかなくても写真を撮るための小道具のグッズが1.2個あれば満足する、そういう感覚になったのは初めてでした。

ならば、今まで必死に集めてきたのは何だったんだ?と過去を振り返る時が来ました。
フォロワーとの絡みが無くなるから?晒されるかもしれないから?そんな微妙なしがらみに囚われて動き出せなかったことに気がつきます。
それに加えて、私には金を出さない=ファンではないという固定観念があったので、それもまた大きな障壁でした。
しかし、SNS上の友人が自分の人生を助けてくれるわけではないし、たった1人がグッズを買わなくても、何も変わりません

それから本格的に断捨離が始まりました。同時期に引越しも控えていたので、家具からステッカーまで色んなものを売りました。
これは予想ですが、缶バッジは通ってきた全作品で1000個、コースターは300枚、アクスタは大小合わせて150個程あったと思います。
とにかく所持していることに疑問を感じたので、某フリマのキャンペーンは上限まで出品して手数料バックを稼いだり、必死に売っていきました。
中古ショップも活用して色んなところに並行して売り、2年で総額150万くらいは売ったと思います。
(バンギャ時代に買ったチェキが800枚ほどありましたが、これは残念ながら捨てました。アニメグッズはお金になるなぁと思った次第です)

そして2024年の今、まだ売り続けています。
何気なく手放せなかったものや、コレクター精神で置いていたものを出品したり、アパレルを出品したり、色々です。とにかく「売れるかな?」と思って出してます。
SNSで当時友人付き合いをしていた人達がまだ沢山物を買っているの見て気分が悪くなったり不安になったりして、「こうなりたくない。頑張って減らそう」と自分を鼓舞しています。
なんなら今は売るのも趣味みたいになっています。

グッズ厨だった時を振り返って感じるのは、「所有欲」を満たすために買っていたのだということ。
持つこと自体に満足感を得てしまうので、結局なぜ買ったのか?持ち続けているのか?が不明な物が多くありました。理由があれば持っていてもいいと思います。理由があれば「必要な物」です。

今は自分の経験値を上げること、体験することに重きを置いています。物ではなく思い出を増やす。それの方が人生をより豊かにしてくれる気がします。
ちなみにバンギャに戻ってもいませんが、ライブは好きなので今年も20回くらいは行くことになりそうです。

長々とお読みいただきありがとうございました。
断捨離をしたい皆様、頑張りましょう。

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