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「金シャチまんじゅう」の製造も終了...そこに驚きのオファーが?

こんにちは、鯱もなかです。

2003年から17年間に渡り名古屋のお土産売り場を賑わせた「金シャチまんじゅう」の製造が2020年10月をもって終了となりました。

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名古屋銘菓「金シャチまんじゅう」とは?

「金シャチまんじゅう」は主に名古屋駅やセントレア(中部国際空港)などのお土産売り場で販売されていました。

2005年に愛知万博「愛・地球博」が行われた際には、世界中から名古屋に集まった大変多くのお客様にお買い上げいただきました。

それ以降「金シャチまんじゅう」は「鯱もなか」と並ぶ当店の主力商品となっていったのです。

「金シャチまんじゅう」は他のご当地土産にもあるような、カステラの中に餡を入れて焼いたお菓子です。

形はもちろん金のしゃちほこをモチーフにしています。

当店は「元祖鯱もなか本店」です。屋号にまで「鯱」がついているだけあって、名古屋らしさ、特に金のしゃちほこに対して強いこだわりがあります。

そして、当店の餡は全て国産小豆を使用した自家製です。
今では老舗であっても他社の多くは仕入れた餡を使っていると聞き及びます。

ですが、当店では丹精込めて自社製造した餡で、この「金シャチまんじゅう」も製造しておりました。

「金シャチまんじゅう」の製造秘話

「金シャチまんじゅう」の12個入りの包装紙にはこう書かれていました。

「尾張名古屋は城でもつ 金シャチまんじゅうは味でもつ」

妻の父である三代目店主は原材料費が上がろうとも素材の質を落とさないことを職人の誇りとしていました。

その強いこだわりが現れている言葉です。

そんな「金シャチまんじゅう」は大型の製造機械で製造されています。

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売れ行きが良く手作業では生産が追い付かないため、多額の設備投資をして導入した機械です。

しかし、その機械を動かすためにはラインに張りついて作業をする人手が必要ですし、機械部品の洗浄が重労働だったりと、実は結構大変です。

一時はたくさんいたパートさんも徐々に減り、最近では義父母と数名のパートさんがお手伝いに来る程度まで縮小していました。

元々義父は廃業するつもりでしたし、そこに追い打ちをかけるように2020年の例の大騒動です。
人の移動が減るにつれ、お土産の需要も減りました。

立派な機械があっても、注文が少ないとなれば高齢の義父母にとっては負担が増えていきます。

せっかく機械を動かしても少量しか造れず、肉体作業が増え、売上も知れている、となると確かに続けるモチベーションは見つかりません。

機械は動かさないと錆びて固まったり劣化が進んでしまいます。

そして義父は思い切って生産中止を決断しました。

「金シャチまんじゅう」を残すことができる!?

「金シャチまんじゅう」の歴史も幕を閉じることになる。

そう思いかけていたタイミングで思わぬオファーが入りました。

その提案は、元々「元祖鯱もなか本店」に包装資材を納入していた印刷会社の営業マン「Iさん」からでした。

といっても、Iさんは既にその印刷会社から別の会社に移り、当店との取引関係はありません。

それでもお客さまとしてお菓子を買いに来てくださっていました。
私たち夫婦の息子をかわいがってくださったり、よく知っている仲の方です。

そのIさんが「金シャチまんじゅう」の製造をやめたことを知り「それはもったいない、なんとか残す方法はないだろうか」と考えて下さいました。

実はIさんの転職先は県内で有名な食品会社でした。多くの社員さんがおり、大規模な食品製造の体制が整っている、立派な企業です。

そこで機械を買い取り製造を続けられないだろうか、とIさんは提案してくれました。

そしてその会社の社長さん直々に当店にお越しいただき、お互いの想いについて本音で話し合いました。

詳細な条件などはまだこれからですが「想い」の部分で大いに共感できる社長さんということがわかりました。

これから協力体制を取っていける強力なパートナーになっていただけそうです。

「金シャチまんじゅう」を残せる可能性も高まってきました。

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お店を継ぐと決めた私たち夫婦には大きな課題が山積みですが、助けてくれる方もたくさんいると痛感しました。

一つずつクリアしながら、良いお店を作り上げていきますので、見守っていただけたら幸いです。

ぜひ次回の記事もお楽しみに!

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