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5.オンラインとリアルを反復横跳びのリズムで行き交うべき3つの理由

こんにちは、元祖 鯱もなか本店のけんじです。

私たち夫婦は2021年に廃業寸前の状態で家業を継ぎ、娘である妻が代表となり、夫婦で経営者となりました。

バズりまくってV字回復したエピソードはこちらの記事をご覧ください。

後継者の方、ご自身で事業をされている方、情報発信をしている方等に参考になるような情報をお届けしています。

強固な「絆」を構築するための決定的メソッド

弊社はバズったり、テレビで紹介されたり、巨大な相手とコラボすることで、広く知っていただくことができました。

バズったツイート↑

ブラマヨさんの番組『ウラマヨ!』

結果として、認知や購買に繋がっていくわけですが、明治40年から続いてきたこの事業を未来へ繋いでいくためには、それだけでは不十分です。持続的な発展性を身につけなければなりません。

そのためにとても効果的な方法の一つとして「オンラインとリアルを軽やかに行き来すること」が挙げられます。その理由について詳しく解説していきます。

①同期/非同期の相乗効果

まず、何らかの方法で知っていただけたとして、そこからSNSでフォローされるとオンライン上で交流できるようになります。将来のお客様かもしれませんし、ビジネスパートナーかもしれません。もしくはコラボ相手になる可能性もあります。

SNSはPRのため「だけの」ツールではありません。見ず知らずの方との交流が、まだ見ぬ可能性を運んできてくれる、そんな特性にフォーカスしていきたいと思います。

非同期に行われる現代的なやり取り

当店が主に活用しているSNSのTwitter、Instagram、Facebook、LINEには共通点があります。非同期コミュニケーションということです。非同期コミュニケーションとは、チャットやメール等、各々が都合のいいタイミングに発信し、受け手は確認次第、自分のタイミングでアクションを起こします。インターネット時代ならではの、時間差のあるコミュニケーション形態です。

SNS上でも、基本的にこちらの投稿ありきで「反応」が生まれます。いいねやコメントをいただいたり、ただ読んでいただけることもその一つです。

別の方の投稿にコメントする形もありますが、その場合も同じようにタイムラグのある非同期コミュニケーションです。テキストを主体とし、時に画像や動画を組み合わせながら、好きなタイミング、もしくは狙ったタイミングで投稿しています。

他の媒体、例えばYoutubeやTikTokへの動画投稿、このnote等への記事投稿についても同じ特性を持っているといえるでしょう。

この非同期コミュニケーションの特徴を一言で表すと、なんと言っても「気軽な情報交換」です。発言したいことを自由なタイミングで放てばいいので、オンライン上で数多くのやり取りを行うことができます。

顧客獲得にもコラボにも、信頼の積み重ねが必須です。開かれたオンラインの場で、常日頃から気軽なやり取りを繰り返すことによって、良好な関係性が、点から線、線から円になるように形作られていくことでしょう。

リアルタイムの共感が感情を増幅する

こうやって生まれた関係性が、一気に強固なものになるのが同期コミュニケーションです。同期コミュニケーションとは時間を共にする交流方法で、対面での会話、電話、Web会議等が挙げられます。

同じ時間を過ごすことで、リアルタイムさを共有することができます。温度感がとても伝わりやすいので、重要な内容を伝える際や、合意形成が必要な場面にも適しています。

動画のライブ配信中に、コメントを配信者が読み上げたり、というのも同期コミュニケーションです。

例えば、お寺の境内で行われるマルシェに出店した際に、当店のアンバサダーモデルさんがTikTok LIVEをしながら販売のお手伝いをしてくれたこともありました。

これもTikTok、Twitter、リアル販売を同時に、しかも歴史あるお寺で行うというハイブリッドな試みでしたが、臨場感が高く多くのお菓子が売れていきました。

そして、やはり最強なのは「直接会って話す」こと。その詳しい理由は後述しますが、効果としては非常に大きいです。同期型コミュニケーションの特徴である「エモーショナルな体験共有」が最大限に発揮されることになります。

②一方/双方向の混在が自由な世界を織りなす

次に重要なポイントをお伝えします。それは、コミュニケーションには方向があるということです。一方通行型と双方向の形があり、良い悪いではなくそれぞれの特性があります。

例えばラジオです。音声メディアのため、多くの方は家庭や車の中、もしくはスマホなどで流すことが多いのではないでしょうか。その際に、ほとんどのリスナーは、聴いて情報を受け取るのみです。

ですが、あるアクションを起こすことで、ラジオパーソナリティーとのコミュニケーションが双方向になる可能性が生まれます。「ハガキの投稿」です。面白いことをハガキに書いて投稿することで読み上げてくれるかもしれません。

今ではハガキの役目をTwitterが代替しているケースも多くみられます。例えば私がレギュラー出演している(2023年2月現在)MIDーFM『ワンアゲ!』では生放送中に、リスナーさんからのTwitterの投稿を読み上げます。

基本的にメインパーソナリティの「なごちゅう」さんが事前に募集した「お題」を紹介するのですが、面白い投稿ばかりなので、読み上げている間にもTwitter上で多くのツッコミが入ったりします。それもリアルタイムで拾いながらワチャワチャ進行していくので、その瞬間にしか味わえない臨場感が楽しめます。

ハッシュタグ「ワンアゲ」でぜひ見てみてください。面白いですよ!

聴き逃し配信は無いので後から聴きたいと言っても聴けません。ハッシュタグをつけて事前のお題に答えておく、もしくは番組中にツイートする、そしてラジオやアプリで放送中に再生することで、FMの電波に流れるラジオ番組が、活発なコミュニケーションツールへと変貌するのです。初めてワンアゲ!に出演した時には面食らいましたが、電波とSNSのやり取りなのに人の温もりを感じる大好きな番組です。

③時間投資がもたらす大きな無形資産

時間を割くことの意味

オンラインでもリアルでも、その活動をする際の共通点として「可処分時間を投資している」ことが挙げられます。

なんでもそうです。どんな人でも誰もが持っている共通の資源が時間です。この時間を何にどうやって使うかがその後を決定するので、大事に大事に大事に使わなきゃいけないと、二日酔いで午前中が無駄に過ぎてしまった日によく思います。

例えばTwitterで毎日「おは鯱です」とつぶやいていますが、だいたい毎回2~30の方がリプで挨拶を返してくれます。

コピペだったりもするんでしょうが、それでも投稿するのに数秒から数十秒の時間を使ってくださっているわけです。仮に15秒だとして年に100回だとすると、1500秒なので25分です。

これで商品が売れるかどうかは別問題です。それでも年に25分もの時間を投資して、当店に関わって下さっているだけで感謝しかありません。なぜならそのリプによりアカウントのインプレッションが上がり、Twitter上に盛り上がりが生まれるからです。

それだけでなく、オンラインでお買い物したり、売店で探したり、そして本店にご来店される方も多数いらっしゃいます。わざわざ時間を割いて下さることに、この上ない喜びを感じます。

もちろん売れなきゃだめです。たくさん売れなきゃ潰れますしやってる意味がありません。安売りしても潰れるので、適正価格で販売数を大きく増やすことで、生き残り、しっかり成長していく必要があります。そして実際にそうしてきています。

それでも、買っていただいた感謝と同じくらい、時間を割いてくださったことへの感謝の気持ちは計り知れません。

対面最強説を唱える理由

特に対面して同じ時間を共有することは、最も情報量の多いコミュニケーションと言えます。テキストでもなく画像でもなく、同じ場所で時間を共にし、言葉を交わすことは特別です。準備や移動時間も含めて多くの時間がかかっているのです。

人は時間の中にしか生きられませんし、誰もがその瞬間にそこに一人しかいることができません。つまり時間とはその人自身ですし、もっと言えば命そのものです。

大げさかもしれませんが、そこまで利便性もよくない場所の当店までわざわざご来店いただける方が本当に尊いですし、期待を裏切るようなことがあってはならないと考えています。

また、数年前までは見えなかった部分。例えば駅で知らない誰かに売れて、その後がどうなってるかなんてまったくわかりませんでした。それが今では直接のお声がけやSNSで毎日のようにお知らせいただけます。

当店や当店のお菓子のことを知り、買うにとどまらず、SNSに投稿していただけるようになりました。これも時間がかかることです。私も毎日Twitterしているので、楽しいですが、そのツイートの背景に様々な思いや推敲や画像の調整が行われていることを、よく知っています。

他薦ほど信頼できる情報源はなく、こんなにありがたいことはありません。日々たくさんの温かいご紹介文を目にし、先代で終わらせず続けてよかったと切に感じます。

こうやって、オンラインもリアルも問わず、お客さまやフォロワーさんとの様々な交流を通じて、信頼というのか愛というのか、それともというべきか、見えない資産が積みあがっていることを明確に実感しています。

最後に

ここまでお読みいただきありがとうございました!

今の時代、従来通りのやり方が全く通用しなくなっていることを、2020年に廃業に向かっていく中で痛感しました。でも客商売の基本が「価値を届けること」であり「コミュニケーション」であることは、どこまで行っても変わりません。

新たなスタンダードとなったオンラインの世界とどう付き合っていくのか。そんな一つのうまくいった事例として考え方をご紹介しました。

もし参考になればぜひ「フォロー」「スキ」をお願いします。

それでは次の記事もお楽しみに!

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