#11 「今」必要なものを与えるには

営業には半年毎に締められる営業売上計画がある。
今期も、試行錯誤を繰り返しながらなんとか成果をなんとか上げてきた。

売上計画を達成すれば、次の期には今以上の売上計画が積み重る。
これは辛い。
「ゴール」が見えないのだ。

常に全力で走り続けないといけないこんなハードな仕事でも、私は小さな「やりがい」を日々見出している。

お客さんの心が動いたその瞬間。
長い準備期間を経て、その結果、上から大きな評価を受けた時。
この「準備」という期間が長く厳しければ厳しい程…評価された時の喜びは自分の心に大きな自信をつけてくれた。

心も身体も疲れ果て、「この野郎ー!!!」って思うことはたくさんあるが。
この喜びや他者に認められた時の嬉しさは、私にとっての「やりがい」となり、ハードワークに対する十分な対価となる。これが厄介なことに、もっともっと欲しい…と思うからやめられない。
これが俗にいう「社畜魂」なのだろうか?

そう、営業をやり続け、そして常に成果を出し続けられる人は「変人」である。変人とは、悪い意味ではなく、褒め言葉として捉えてほしい。



こんな変人な私にも、後輩に指導するという「人を育成する」立場が回ってきた。
過去に、野球部での主将経験もあり、人を育成することに対して…
私には何故か根拠のない自信があった。
(今思えば、なんと恥ずかしく過剰な自信だったのだろうか。)


営業の業務では、問題なく成果を上げることができ、結果を残すことができら。だが、メンバーや後輩を育成するということに関しては…今での業務とは全くの別物であった…。


我々の営業チームの結果、社内表彰された時に、私の受け持つ後輩に代表者としてプレゼンをする機会が与えられた。
後輩のプレゼンのサポーターとしての業務が、私の業務に付け加わったのだ。

プレゼンの中で、話をどのように進めていけばよいのか。
「なぜそうしたのか」をストーリーを描いて、プレゼンで表現するように後輩にアドバイスした。

後輩は、私が指示したことを必死に全てこなしていった。
プレゼンは、ただ私の指示を聞きながら作るだけのものとなってしまい、後輩のオリジナルさや考えが見えないものになってしまった。

良かれと思い、細かく指示していたことで
彼らの「考える機会」を無意識のうちに奪っていたのだ。

指示した内容に対して、きっと後輩たちがそれぞれ内容を熟考し、仕事を進めていく「だろう」と勝手に思っていたのだ。
私の「甘え」が出てしまった。

もちろん、目の前の後輩も先輩が言うことだ…逐一行おうと努力する。
その姿に「甘え」ていたのだ。

彼らに任されたプレゼン…なぜ一言「どうしたい?」と聞けなかったのだろう。

たくさんの選択肢があったはずなのに。
後輩たちの思いをヒアリングした上で、方法を提示…そしてその中から、自分の思いに合うやり方を選択させる。。。
お客さまとのやり取りでは出来ていたはずなのに。

もちろん、後輩もいろんなタイプがいる。

そのタイプに合わせてどう説明したら相手に理解されやすいのか。
またこちらが提案したことが理解できないのであれば、なぜ今の段階で後輩が理解できなかったのか、その要因をきちんと整理しながら進めていく。
それが私には足りなかった。


この経験の後悔から、ふと手にした本は「教育」の分野であった。
そこには

教える段階には『Teaching』と『Coaching』がある。

と書かれていた。

『Teaching』とは、学校の先生が授業をしたり、初めてそのスポーツをする人へインストラクターが教えたりする場面が、まさにそうである。
初めてのものを相手へ一方的に「与える」のだ。

一方で
『Coaching』とは、作業や活動を本人にさせてみた上で、現状に対し、どのようにしていけばいいかアドバイスを行う。
つまり、教える側が教わる側に並走し、相手の様子を見ながら、その時の相手に合う言葉や解決策を一緒に考えていくのである。

この二つの指導方法を、どの時期で適切に活用していくかは、後輩たちのレベルによっても違う。また、成長度にも大きく関わってくるだろう。

だからこそ教えることは難しい。
でも…難しいからこそ面白い。そして面白いからこそ極めたい。

私のプレゼンのサポーターとしての業務では、Teachingが多くを占め、Coachingの部分を忘れていたことが敗因である。
後輩たちには申し訳ないことをした。


しかし営業もそうだが教育にも正解はない。
人は十人十色。Coachingが必要な人もいれば、Teachingが必要な時もある。全て、その時の「状態」を適切に見極め、こちらの手法をころころと変えていくことが大事なのではないか。


「今」必要なものを与えるには


そのためには、いろいろな人と出会い、観察し、時には意見をぶつけ合う。そうすることで、相互理解を深め、何が最適かが見えてくるのではないか。
まず深く相手を「知ろうとする」こと。それが相手に「今」必要なものを与えるための第一歩となる。

とは言うものの…私も教えているようで、実は教わっていることの方が本当に多い。営業という仕事は常に上を目指し、学ぶことをやめてはいけない職業であると思っている。

また違う機会に、教え方やプロジェクトの推進の仕方についてより具体的に書いてみようと思う。

ここまでの長文、ご拝読いただきありがとうございます。
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