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無職とデススパイラル

蟻の習性において、蟻は仲間のお尻から出るフェロモンを辿って進行方向を決めているため行列を成します。
デススパイラルとは行き先を見失った蟻達がだんだん円状になっていき、死ぬまで円を行進し続ける現象です。

私はこれを見て働いている時の自分の様だと思いました。


無職期間中は時間が有り余り考えることが増えます。
将来のこと、自分のこと、社会のこと。
考えすぎて憂鬱になることもありますが、私にとってこの時間は大切です。
普段からアイデアがどんどん浮かぶのでそれについてじっくり熟考して答えを出したり言語化すると自分がアップデートされる気がします。

一方就業中は目の前のことに必死です。
考えることといえば仕事の失敗や愚痴。休みの日も明日の仕事、次の日の朝起きなければいけないことを考える、杞憂する暇なんてありません。

私は今無職の身なので暇だから考えすぎて精神が不安定になるんだよなんてことも言われます。
私自身も仕事をしている間は何者かになれずとも社会の一員になれた気がして安心します。とにかく目の前のことをこなしていればお金を貰って日々生活ができるので先のことは考えず明日は保証されているため生きられたらいい、と。

デススパイラルに歩いている蟻達を見て仕事をしている時の自分が重なりました。

この集団から抜け出したらはぐれ者で行き先は全くわかりません。明日どうなるかわかりません。周りに仲間もいません。
デススパイラルにいる蟻は逆に言えばただ前にいる蟻に同じ様に着いていけば力着くまでの死は保証されています。

それらが良い悪いというわけではありませんが、私は今このデススパイラルにはいない蟻だなぁと思った話でした。




おわり


#デススパイラル #スピリチュアル #エッセイ

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