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第四話 モチベーション

前回の事件から数日後の週末、俺は重い足取りで横浜に来ていた。
別に遊びに来たわけではない。
前々回の話を覚えているだろうか。


結果浮き彫りとなった課題は二つ

  • 経験のなさ(とりあえずアプリになれる)

  • プロフィールの写真(引きこもりだからガチでない)

 まぁなんやかんやで明確な目標が決まった。プロ画に関しては経過報告もかねて後日撮ることになった。どうやらプロ画の写真撮りに行くのも付き合ってくれるらしい。いい奴がよぉ!!!!



そう、今日はそのプロ画の撮影と経過報告をしに横浜まで来たのだ。撮影ってすごいイキリ感があって嫌だな。
元々撮る場所については話し合っていて、公園やレジャー施設のある横浜なら雑にいいのが撮れるのではないかということで最初の会議から数日後には日付も込みで決めていた。

ちなみに第一回の会議以降アドバイスは求めることはあったけど、今どのぐらいマッチしたとかどういうことがあったのかとかは話していない。
とにかく「毎日いいねをすること!!」この約束だけはしていたのに、あの事件後怖くて一度もいいねをしていなかった。もちろんマッチしてる人とは引き続き話していたけれど。

まぁ今の状況を話したら怒られるなぁ…なんて考えてたらそりゃ足取りも重くなる。

さらに不安だったのは女性の意見があったほうがいいと先生の彼女が来るらしいのだ。初対面ではないにせよ3人で出かけるのは抵抗があった。

関係ない話だからさらっと話すけど、俺は高校生の頃俺と友人とクラスメイトの女子の3人で動物園に行ったことがあった。その時なぜか友人2人が楽しんでいる中、俺は地図を見て「こっちはアライグマがいるらしい」って案内をする係になっていた。
で、途中から妹と電話して2人と別行動してた。

…なんで?

まぁそんな感じで3人で出かけるのは苦手意識があった。
それもこれも俺が陰キャなせいではあるんですけどぉ~


待ち合わせ場所に着くともうすでにお二方はいらっしゃってある程度挨拶をした。初対面じゃないとは言いつつも一度しか会ったことはない。ちなめっちゃいい人。もう名前覚えられてて童貞君って呼ばれなかったし。


軽い挨拶を済ませとりあえず写真を撮る場所に移動していたところ、先生が切り出す。

「さて、あれ以降調子はどう?」

「...…まぁ色々ありまして・・・」

・・・めちゃくちゃありのまま話した。
3人の方とマッチングしたこと・事件のこと・それで数日前からいいねを押せてないこと・一人は音信不通になったこと・もう一人とはデートの約束をしたこと…などなど。

…え?デートの約束??
そんな話聞いてないけどって?
だって話してないもん。

はい、事件があったからね。そっち取り上げましたが実はしてました、約束
でもねぇ~ネックだったのが2週間後とかなんだよ
普通に忘れされそうな感じするじゃんね?(cv.ミカ)

まぁマッチングした3方の現状はこんな感じです。
-ブロックされた
-デート誘ってから音沙汰なし(2日前?)
-デートの確約


俺「・・・とまぁこんな感じです。。」

先生「……めっちゃいいじゃん!!」

俺「うぇ!?」

うん、どちゃくそ褒められた。
どうやらもっと沼ると思っていたらしい。
((おいおい、なめすぎかよ))
ここでポイントを持っておいたほうが信用がつく
すかさず俺は媚びを売り始めた

俺「あとは何をすればいいですかね?(ニコニコ)」

先「ん~~~じゃあまぁ、明日までに1000いいね。全部使っておいて」

俺「うん、なんで?!」

・・・はい、冗談です。まぁとにかく褒められた。何なら彼女さんにもめっちゃ褒められた。ただただカップルに褒められまくるだけの回だった。

デートにすら誘えてないと思ってらしい。まぁ俺も無理だと思ってた。
いやほんと、デート誘うのがちむずいよ。
そもそも趣味の話から入ってんのになんでそこからデートになるんだよ
無理だろ。

会話の主導権が自分にあるからこそ難しいんだよな、あれ
やったことある人ならわかるはず

まぁそんなことの相談もしながら写真を撮って回った。
写真撮ってぇカフェは行ってぇ相談してぇ

相談した時にもうわかんないから添削してって言ってチャットをそのまま見せた。それでも「まぁ問題ないと思うよ、この調子で続けてほしい。」って感じだった。
先生は割と素直に言うタイプだから問題ないというなら問題ないのだろう。

そのほか服装やデートの準備云々を話して夕方に解散。

行きはこんな顔していたのに、

帰りはこんな顔で帰ってた。

そもそも今日会う約束してなければ前回の事件で辞めてた
マジで辞めようか悩んでまぁさすがに会う約束してるしなって
でも今日来てよかった。

また、頑張ります。

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