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私を育ててくれたもの⑤           少年漫画編 ジョージ秋山

前回の「スーパージェッター」を書いてから頭の中で思い出がぐるぐる回り出し、たいへんなことになっている(笑)。
その嵐の模様を書きだすと止まらなくなりそうなので、
これから落ち着いて書いていきたいと思う(笑)。

本当は「頭がいい人」のエピソードを書こうと考えていたのだけれど、
その推敲をしているうちに、なぜか私の頭の中では
少年漫画が怒涛のごとくあふれてきてしまったので、
きょうは少年漫画編と題して書いてみることにした。
まず、私がおなかを抱えていつも大笑いしていたのが、
「ほらふきドンドン」(ジョージ秋山)。
これは少年マガジン(講談社)で連載されていた。
なんでも知ったかぶりして大ボラを吹きまくるドンドン和尚の話。
その話のおもしろさは文字面ではまったく伝わりもしないけど、
ドンドン和尚の話はとんでもなくスケールが大きくて、
奇想天外で、非常識で、
とにかくそれが痛快で、ほんとに涙が出るほど笑うことだってあった。
どうやらコミックスは古本市場でも手に入らないほどのプレミアになっているみたいで、復刊リクエスト多数のようです。

ほらふきドンドンはかなり前の作品ですが、
その後私を大笑いさせてくれたのは、「かりあげクン」(植田まさし)。
「かりあげクン」は4コマ漫画で、
昨日も駅のホームで電車が来るのを待っていて、
急に思い出して吹き出しそうになった。
「3番線に電車がまいります。危ないので白線の中に入ってお待ちください」
どこでも聞かれるこんなアナウンス。
私の目の前にはタイル状の白線が引かれている。
「かりあげクン」の漫画には、その白線のタイル1つの中に、
バランスをとりながらつま先立ちで立つかりあげクンの姿! 
私はこれが忘れられなくて、ときどき駅のホームで笑いをこらえている。
日本語って本当にムズかしいね(笑)。

「ほらふきドンドン」で大好きになったジョージ秋山だったが、
週刊少年マガジン(講談社)で連載が始まった『アシュラ』で
私は世界をひっくり返されるほどの衝撃を受けた。
「ほらふきドンドン」の世界観とのギャップ。
しかし私の成長期に必要な要素がたくさんこめられていて、
私にとって大きな刺激となった。
私は大笑いの子ども時代から、笑えない世界へと足を踏み入れた。
ジョージ秋山はその案内役だったと今では感じているのだった。


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